今後の飲食店経営の鍵となるのが「店舗DX」です。いま、キャッシュレス決済や、タッチパネル注文、配膳ロボットの導入など、デジタル技術の活用によりお店の運営が日々効率化されています。では、店舗DXとは具体的にお店にどのような効果をもたらすのでしょうか。実際の成功事例をもとに、そのメリットをご紹介します。
目次
導入の必要性:業務効率化と顧客体験を向上させる店舗DX
これからの飲食店経営において、店舗DX(デジタルトランスフォーメーション)は欠かせない存在です。店舗DXとは、単にデジタル技術を導入するだけでなく、業務を効率化することでお店の運営を変え、顧客体験を向上させる取り組みです。これにより、お店はより効果的かつ顧客にとって魅力的な運営が可能となります。
メリットと成功事例:なぜ店舗DXが注目されているのか?
ここからは成功事例をもとに、店舗DX化することのメリットを具体的にご紹介します。
業務を効率化すれば、接客や店舗状況の細やかなケア、商品開発に充てる時間を確保できるようになり、より魅力的な店舗運営が可能です。
まずは、日高屋 目黒東口店の例を見てみましょう。
心に余裕が生まれ、お客様へのサービスの質が向上
十河さん
- 日高屋 目黒東口店
- 心に余裕ができ、"お客様への気配り"の時間が生まれました。
- 導入サービス:
日高屋では、配膳ロボットが作業の一部を負担するようになってから、スタッフの心に一歩立ち止まって "お客様への気配り"を考える余裕が生まれました。
例えば、ポットのお冷が少ないことにすぐに気づいて補充できるようになったり、注文に困っているお客様に声をかけられるようになりました。
心に余裕ができたことで、接客の表情や声のトーン、話すスピードが緩やかになり、お客様へのサービスの質も向上したそうです。
接客の省人化により、人にしかできない接客品質が向上
次に、店舗DXサービスで接客を省人化させることで、逆に接客の質が上がった例をご紹介します。
隅谷さん
- 博多うずまき 新潟駅前店
- DXサービスはお店を助けてくれます。接客を大切にしたいからこそDXサービスで店舗の効率化を図りました。
接客を大切にしている居酒屋の博多うずまきは、1階はスタッフによる接客対応ですが、2階はスマートフォンを利用したモバイルオーダーシステム「USEN SelfOrder MOBILE」を使用して、接客の省人化を行いました。
一見、お客様とのコミュニケーションが減ってしまいそうですが、スタッフのタスクが少なくなることで、逆に人にしかできない作業にスタッフを多く割り当てることができるよになり、接客の質が上がったそうです。
接客の質が上がり、リピーターが増加
次は、店舗DXサービスで接客の質を上げたことによりリピーターが増えた例をご紹介します。
これまでアナログのレジを使っていたakordu-アコルドゥ-では、POSレジの「USENレジ FOOD」を導入してから、スタッフの意識が変わりました。
売上や来店客数、売れているドリンクメニューなどをタブレットで簡単に確認できるため、スタッフが積極的に情報を把握するようになりました。
以前までは感覚でメニューをおすすめしていましたが、実際の売上数を見て「売れているから」など、今まで以上に根拠を持っておすすめすることで接客の質が上がり、新規のお客様が何度も足を運んでくれるようになったそうです。
経営効率や売り上げが向上
効率化することで経営戦略に充てる時間が増えるのも、店舗DX化することのメリットです。
在庫管理や分析によって経営効率や売り上げが向上した例をご紹介します。
橋本さん
- ギンダコハイボール横丁 東銀座店
- "この時間帯にこのメニューが売れている"というデータがひと目で分かるので、バックオフィスでの管理が非常に楽になりました。
ギンダコハイボール横丁では、これまでのガチャレジからPOSレジの「USENレジ FOOD」に切り替えたことにより、その影響が売上にも表れました。
メニュー別の売上から時間帯売上、来店客層まですぐに確認できるので、データを基に商品をおすすめしたり仕込みの量を調整することで、売上アップの経営戦略に活用しているそうです。
販売戦略を練る時間が増えた
店舗DX化により集計業務が効率化され、販売戦略を練る時間が増えた例をご紹介します。
小池さん
- かまくら藤家
- 基本的なABC分析や、注文数や時間帯別にさまざまな角度から分析できるので、今後の販売戦略を練るのに使っています。
かまくら藤家では、これまで注文の集計業務はExcelに打ち込んで時間をかけて行っていましたが、POSレジの「USENレジ FOOD」を使うようになってからは集計結果が瞬時に表示されるため、手間と時間が削減されました。
空いた時間でABC分析や時間帯別の注文数などを分析し、販売戦略を練る時間に充てているそうです。
顧客満足度も売上も向上
スマホアプリを活用しながら顧客満足度向上と共に売上を伸ばしている例をご紹介します。
齋藤さん
- 株式会社オールウェイズ(銀だこハイボール酒場)
- 最新情報をお客様に発信し、店舗間の相互送客を促す最強の販促ツールです!
- 導入サービス:
銀だこハイボール酒場では、店舗のアプリを作成してお得なスタンプカードをアプリ上で貯められるようにしました。
テイクアウトのお客様に、店内注文ならスタンプが貯まることを伝えて店内利用を促し、その結果お酒も一緒に注文するお客様が増え、単価アップにつながったそうです。
ほかにも、オンライン注文やデリバリーサービスを導入して店舗DX化することで、顧客の利便性が向上し、新しい顧客層を取り込むことができます。
このように、DXサービスを導入することでさまざまなメリットが見込めることから、店舗DXが注目されています。
具体的な導入手順:飲食店が店舗DXを始めるためのステップ
飲食店が「店舗DX」に取り組むためのステップは以下の通りです。
まず、オンライン注文や予約システムの導入により、顧客とのやり取りをスムーズにしましょう。これにより、顧客は手軽に注文でき、店舗も受注プロセスを効率よく進められます。
次に、データ分析ツールを用いて顧客の嗜好を理解し、効果的なマーケティング戦略を展開します。
最後に、スタッフへのトレーニングを通じてシステムの運用を効果的に行います。
USENなら、導入後もしっかりサポート
USENなら、店舗DXサービスの導入後のサポートもしっかりと対応します。
ここでは、はじめて店舗DXサービスを導入して、USENのサポートを利用しながらスムーズに運用できるようになった店舗の例をご紹介します。
中野さん
- 肉&おでん 金沢風土研究所
- 最初は使いこなせるか心配でしたが、USENは導入後もしっかりサポートしてくれるので、すぐに覚えることができました。
肉&おでん 金沢風土研究所は、POSレジからキャッシュレス決済、オーダーシステム、防犯カメラまで、一度に揃うUSENにメリットを感じ店舗DXサービスを導入したそうです。
導入後のレクチャーやサポートが充実しているため、窓口をひとつにすることでどのサービスで不明点があってもUSENに連絡すればすぐに解決することができます。
課題とその解決策:店舗DX導入のリスクとその対処法
店舗DXの導入にはいくつかの課題が伴いますが、これらには適切な解決策があります。
スタッフのトレーニング不足の解消
まず挙げられるのがスタッフのトレーニング不足です。
スタッフが新しいシステムやプロセスに慣れるまでに時間がかり、作業効率の低下につながる可能性があります。
その場合、適切なトレーニングプログラムを設定し、スタッフに十分なサポートと教育を提供することで解決できます。実践的なトレーニングやシミュレーションを通じて、スタッフのスキルを向上させましょう。
データのセキュリティリスクの対処法
オンライン注文システムや顧客データの取り扱いに関連して、セキュリティ上のリスクが発生する可能性があります。
解決するにはセキュリティ対策を徹底し、データの暗号化やアクセス制限などのセキュリティ対策を実施します。また、定期的なセキュリティ監査や情報セキュリティ教育を行うことで、スタッフのセキュリティ意識を高めます。
このように適切な対策を講じることで、店舗DXの導入をスムーズに進めることができ、より魅力的で効率化された店舗設計が可能です。
未来への展望:店舗DXがもたらす飲食業界の変化
店舗DXの進化は飲食業界に大きな変革をもたらすことでしょう。よりスマートな店舗運営により、顧客との関係強化が可能となり、業界全体がより効率的かつ競争力のあるものになります。これによって、未来の飲食店はより持続可能で魅力的なビジネスモデルを築いていくことが期待されます。
未来の飲食店経営を切り開く鍵となる「店舗DX」。これを取り入れ、新しい時代のお店を築く第一歩を踏み出しましょう。お店の成功を牽引する未来の経営戦略に向けて、是非「店舗DX」の可能性を追求してみてください。