売上の拡大や収益性の向上を図るためには、優良な顧客を発見し、ターゲットを絞ってアプローチする必要があります。そのための手法のひとつとして、「RFM分析」があります。RFM分析とはどのような分析方法で、どのように活用していけばよいのでしょうか。
そこで今回は、RFM分析の概要やその活用方法についてご紹介します。
優良顧客を発見するために欠かせないRFM分析
多くの店舗は、売上に直結する顧客数を増やすためにさまざまなアプローチを行います。たとえば「一度来店した顧客に対してDMを送付する」というのは、リピーターを獲得するためによく行われる手法です。しかし、すべての顧客に対してDMを送付するというのは、費用対効果を考えると効率のいい方法であるとはいえません。ここでいう効率的なアプローチは、「できるだけ売上に貢献してもらえる優良顧客に絞ってDMを送付する」ことです。この優良顧客を発見するための分析手法のひとつが、RFM分析なのです。
RFM分析とは
RFM分析とは、「Recency:直近性」「Frequency:頻繁性」「Monetary:富裕性」という3つの指標によって行われる分析です。「直近性」は最後に店舗を利用したのがいつか、「頻繁性」はどれだけの頻度で店舗を利用しているか、「富裕性」は一度にどれだけの金額を使うのかを表しています。これらを5~7段階程度で分類し、この組み合わせによってどの顧客が店舗にとって優良顧客であるかを分析します。
たとえば5段階で評価した場合、「R:F:M」が「5:5:5」の顧客は「つい最近店舗を利用し、頻度も高く、一度に使う金額も大きい」という最も優良な顧客となります。こういった顧客には積極的にアプローチし、競合する店舗に取られないようにしなければいけません。逆に「1:1:1」となる顧客は「直近の来店がなく、頻度も低く、使う金額も少ない」顧客であるため、店舗の売上にはほとんど貢献していないことになります。こういった顧客に対しては、アプローチしてもあまり効果がない可能性が高いです。
RFM分析ではすべての評価が高い顧客を探しだし、アプローチすることが大切です。しかし、それと同じくらい大切なのが、頻繁性・富裕性の評価が高くて直近性の評価が低い顧客を探し出すこと。この顧客は「過去に高い頻度で来店して利用金額も大きかったが、最近は来店していない」顧客のことを指します。つまり、何らかの原因があって、足が遠のいているということです。この原因をきちんと把握すれば、今後、優良顧客の足が離れることも防げますし、離れた優良顧客を取り戻すこともできるかもしれません。
POSシステムを導入して手軽にRFM分析を利用する
RFM分析を活用すれば、アプローチすべき優良顧客を発見することができ、店舗の売上を向上させることができます。しかし、RFM分析を行うためには顧客の来店日や来店頻度、利用金額を細かく集計し、分析を行う必要があります。表計算ソフトなどを用いて計算することもできますが、マクロの作成やデータの入力などの手間がかかります。さらに手作業なので、さまざまなミスが発生する可能性もあります。
しかし、RFM分析機能が搭載されているPOSレジを導入することで、それらの課題は解決することができます。POSレジは来店履歴や購買履歴といった顧客情報を蓄積することができ、これらのデータを用いて瞬時に分析を行うことができるのです。自分でデータを入力する必要がないため、ミスが発生する可能性も大幅に排除することができます。
まとめ
手作業では手間がかかるRFM分析も、POSレジを活用すれば手軽に利用できる可能性があります。「USENレジ FOOD」にはRFM分析帳票機能が搭載されているため、POSレジ導入の際はぜひご検討ください。