会計に関する不正は、未然に防ぐに越したことはありません。発覚するまで継続的に行われることが多いため、早期発見のための対処が大切です。
店舗でのレジの不正は、常習的に行われれば大きな損害に繋がり経営を揺るがす原因になりかねません。発覚すれば店舗のイメージダウンにも繋がってしまいます。こうした被害を避けるため、本記事ではレジで行われる不正とタブレットPOSレジシステムの導入による不正の防止と監査についてご紹介します。
目次
レジで行われる不正とは
レジでの不正行為は、店舗における深刻な問題であり、売上の減少や信頼の損失につながります。不正は多様な手口で行われ、従業員が関与することが多いです。これらの不正行為は、システムの脆弱性を突いたり、手動操作を悪用したりすることで発生します。以下では、具体的な不正手口について説明します。
赤伝票を利用した差分の横領
赤伝票は返品処理や値引き処理に使用される伝票ですが、このシステムを悪用することで、不正に現金を横領することができてしまいます。例えば、顧客に対して現金での返金を行ったと偽り、実際にはその金額を自分のポケットに入れるといった手口です。この不正行為は、伝票処理の確認が甘い場合に発生しやすく、特に管理が厳しくない店舗では見落とされがちです。
レジの空打ち操作を行う
レジの空打ち操作は、お客様から受け取ったお金をレジに通さずに着服する不正手口です。この手法は、売上データと実際の在庫との不一致を引き起こし、後で発見されることが多いものの、即座に検出されることは難しいため、監視が必要です。
お釣りをごまかす
お釣りの不正は、顧客に渡すべきお釣りの額を故意に少なくして、その差額を着服する手口です。特に、現金での支払いが多い店舗では、このような不正が比較的発生しやすいです。少額のお釣りであれば顧客が気付かないことも多く、従業員にとっては簡単に行えてしまいます。この不正行為を防ぐには、顧客と従業員の双方でのお釣り確認が必要です。
レジ打ちミスを装う
レジ打ちミスを装う不正行為は、入力する売上金額を意図的に変更し、その差額を自分のものとする行為です。例えば、売上額を意図的に低く打ち直し、その差額を着服することが考えられます。この手口は、特に現金取引が多い場合に行われやすく、日々のレジ締め作業で発見しづらいため、定期的な監査やチェックが不可欠です。
レジで横領などの不正や人的ミスを防ぐ方法
レジでの不正行為や人的ミスを防ぐためには、複数の対策を講じることが重要です。POSレジや自動釣銭機の導入、スタッフの教育、そして防犯カメラの設置などが効果的な手段となります。これらの対策により、店舗運営の透明性とセキュリティを向上させ、売上データの管理が容易になり、従業員が不正行為に及ぶリスクを低減させることが可能です。
POSレジを利用する
POSレジの導入は、レジでの不正やミスを防ぐための効果的な手段です。以下で、POSレジが不正やミスを減らすことができる理由について具体的に説明します。
リアルタイムの売上データを確認できる
POSレジは、売上データをリアルタイムで記録・更新します。店舗経営者はいつでも売上状況を確認でき、異常が発生した場合には直ちに対応することが可能です。リアルタイムのデータ監視は、売上の透明性を高め、不正行為を未然に防ぐ効果があります。
さらに、日次や週次、月次の売上レポートを自動生成する機能があり、長期的な売上傾向や不自然な変動を容易に把握できます。この機能を活用することで季節変動や曜日ごとの売上パターンを分析し、異常値を検出しやすくなります。
キャッシュレス決済に対応できる
POSレジは、現金やクレジットカード、電子マネーなど、多様な支払い方法に対応しています。各決済手段の売上を正確に記録・管理できるため、現金の取り扱いミスや不正を防ぐことができ、店舗運営の安全性が高まります。
レジ操作ログの監視が可能
POSレジは、全てのレジ操作のログを自動で保存します。これにより、後から操作内容を確認でき、不正行為やミスを発見しやすくなります。定期的に操作ログを監視することで、従業員による不正行為やミスの兆候を早期に発見し、適切な対策を講じることができます。
不正を行いやすい操作を制限できる
POSレジは、不正行為が行われやすい操作を制限する機能も備えています。例えば、返品や値引きの操作に対して管理者の承認を必要とするなど、操作権限を設定できます。この機能により、従業員による不正行為のリスクを大幅に減少させることが可能です。
また、従業員ごとに異なる操作権限を設定することで、役職や経験に応じた適切な権限管理が可能になります。新人スタッフには基本的な操作のみを許可し、経験を積んだスタッフや管理職には高度な操作権限を与えるなど、柔軟な権限設定ができます。
定期的にレジを点検する
定期的にレジの点検を行うことも、不正防止に役立ちます。POSレジのシステムや操作ログのチェック、現金の数え直しなどを定期的に実施することで、日々の業務の中で発生し得る不正行為やミスを早期に発見できます。点検を徹底することで、従業員に対しても管理が行き届いているという意識を持たせ、不正の抑止力となります。
レジの点検は定期的に実施することが大切です。特に予告なしの点検を組み入れることで、従業員の現金管理への意識が自然と高まり、正確な会計処理が習慣づけられます。また、点検記録を継続的に分析することで、業務フローの改善点が見えてきて、より効率的な店舗運営につなげることができます。
自動釣銭機を導入する
自動釣銭機の導入は、正確で迅速な会計処理を実現する優れたシステムです。お会計時に自動で金額を計算し釣銭を準備することで、スピーディーで正確な接客が可能になります。これにより、会計時の待ち時間が短縮され、お客様の満足度向上につながります。
また、自動釣銭機は営業終了時の現金管理も効率化します。締め作業が簡素化されることで、スタッフは接客業務により多くの時間を割くことができます。さらに、最新の機種では紙幣の真贋判定機能も搭載されており、安心・安全な店舗運営をサポートします。
スタッフの練習時間をしっかり設ける
スタッフがPOSレジや自動釣銭機を使いこなせるよう、充実した研修プログラムを用意することが大切です。丁寧な操作指導と実践的なトレーニングを通じて、スタッフ一人ひとりが自信を持って接客できる環境を整えましょう。
定期的な勉強会では、新機能の紹介や操作方法の確認に加えて、スタッフ同士で業務改善のアイデアを出し合うこともできます。特にベテランスタッフによるOJT(実務研修)は、確かな技術とノウハウの継承に効果的です。こうした取り組みを通じて、チーム全体のスキルアップと、より質の高い顧客サービスの実現を目指すことができます。
防犯カメラを設置する
防犯カメラの設置は、店舗の安全管理を支える重要な要素です。カメラの存在により、従業員も顧客も安心して店舗を利用できる環境が整います。また、防犯カメラは、事故や緊急時の状況確認にも役立ち、迅速な対応を可能にします。
店舗の安全性をさらに高めるため、レジ周辺に加えて、バックヤードや倉庫など、商品管理エリアへの設置もお勧めです。360度カメラを活用すれば、広範囲を効率的に見守ることができ、夜間の店舗管理には赤外線カメラが有効です。こうした防犯設備の充実により、スタッフが安心して働ける職場環境を実現し、結果として質の高いサービス提供につながります。
おすすめのPOSレジ
おすすめのPOSレジとして、USENレジを紹介します。USENレジは、クラウド型のPOSレジシステムで、さまざまな業種に対応した柔軟な機能を備えています。リアルタイムでの売上管理や在庫管理、顧客管理が可能で、業務の効率化を図ることができます。また、シンプルな操作性と豊富なサポート体制が整っており、初めてPOSレジを導入する店舗にも適しています。
USENレジとは
USENレジは、タブレットで利用できるクラウド型のPOSレジシステムです。飲食店、美容室、小売店、治療院など、さまざまな業種に対応した業種特化型の機能を提供し、店舗運営の効率化をサポートします。リアルタイムでのデータ管理が可能で、どこからでもアクセスして売上や在庫の確認ができます。
USENレジのメリット
USENレジの最大のメリットは、その柔軟性と使いやすさにあります。タブレット端末を利用して、簡単に導入・使用することができ、初期コストを抑えることができます。業界特化型の機能も充実しており、店舗のニーズに応じたカスタマイズが可能です。また、操作がシンプルで、スタッフのトレーニング時間も短縮できます。さらに、設置や設定作業のサポート、保守、マニュアルの提供が充実しています。
タブレット端末があれば使える
USENレジは、タブレット端末があれば利用可能です。これにより、初期コストを抑えながら、簡単にPOSシステムを導入することができます。モバイル端末を使ったPOSシステムは、場所を取らず、移動も自由にできるため、スペースの限られた店舗や屋外イベントでも柔軟に対応できます。
飲食店・美容室・小売店・治療院に特化した機能を備えている
USENレジは、業種別に最適化された機能を搭載した次世代型POSレジです。
飲食店では、スムーズなオーダー管理やテーブル状況の把握が可能となり、スタッフの連携がスムーズになります。美容室やサロンでは、お客様の予約管理から施術履歴まで一元管理でき、きめ細やかなサービスを実現できます。小売店や治療院など、様々な業態に合わせた機能も充実しており、導入後すぐに業務効率の向上を実感いただけます。
操作方法がシンプルで使い方が簡単
USENレジは、直感的な操作画面で初めての方でもスムーズに使いこなせるPOSレジです。
タッチパネルの分かりやすい画面構成と、よく使う機能へのスピーディーなアクセスにより、新しいスタッフも安心して業務を始められます。また、繁忙期のアルバイトスタッフの研修も短時間で完了できるため、すぐに現場で活躍していただけます。シンプルで使いやすい設計により、スタッフ全員が自信を持って接客に集中でき、お客様満足度の向上につながります。
設置工事や設定作業などのサポートがある
USENレジは、設置工事や設定作業に関する充実したサポート体制が整っています。導入時にはスムーズにシステムを立ち上げられるよう、専門スタッフが丁寧にサポート。導入後もトラブル対応や操作方法のサポートが受けられるため、初めてPOSレジを導入する店舗でも安心して利用できます。さらに、定期的なメンテナンスやアップデートも提供され、常に最新の状態でシステムを運用できる点が魅力です。
セルフレジとしても導入できる
USENレジは、セルフレジとしても導入可能です。セルフレジの導入により、顧客が自分で会計を行えるため、レジ待ち時間を短縮し、店舗の業務効率を向上させることができます。特に、ピーク時の混雑を緩和する効果があり、顧客満足度の向上にもつながります。また、会計処理にかかる人件費の削減も期待でき、コスト効率の良い店舗運営が実現します。
おすすめの防犯カメラ
レジの横領を防ぐために設置するおすすめの防犯カメラとして、USENの防犯カメラを紹介します。USENの防犯カメラは、クラウド上で監視・管理ができるため、どこからでもアクセスが可能で、防犯体制を強化するのに役立ちます。また、設置や運用のサポートも充実しており、初めての導入でも安心して利用することができます。
USEN Camera
USEN Cameraは、店舗やオフィスのセキュリティを強化するための防犯カメラシステムです。夜間でも鮮明な映像を提供する暗視機能も搭載されており、24時間体制で安心の監視を行えます。AIで来店客属性を収集して、データ分析をすることでマーケティングに役立てることも可能です。設置後のサポート体制も整っており、万が一のトラブルにも迅速に対応します。
NEXTクラウドビュー
NEXTクラウドビューは、USENが提供するクラウド型の防犯カメラサービスです。このシステムは、カメラで撮影された映像データをクラウド上で保存し、スマートフォンやパソコンなどどのデバイスからでもアクセスできる利便性を持っています。リアルタイムでの監視や、過去の映像の確認も簡単に行え、セキュリティ管理が一層強化されます。また、クラウドに保存することで、万が一の機器故障時にもデータが安全に保護されます。個人店から大規模店舗まで、さまざまな規模の店舗に対応しており、ネットワークを通じて遠隔地からも監視が可能です。
POSシステムを導入してレジの不正を防ぐ
レジでの不正は常習的に行われるケースが多く、店舗経営者には継続した不正防止策が必要です。対策としては、スタッフとの契約時に不正についてのペナルティーを明記した誓約書を交わす、レジ会計の業務を固定しない、責任者がレジ締め作業を行うなどの方法がとられています。これらは不正防止に役立つ方法ではありますが、誓約書は不正抑止に一定の効果があったとしても発見には繋がらず、他の方法はスタッフや現場責任者の負担が大きくなります。
レジでの不正防止の効果も含め、オーダーキャンセルや赤伝票の発行履歴をレポートとして残しておく、タブレットPOSレジの機能に注目です。タブレットPOSレジは未収会計がなくなった時点で常時レジ締め作業が実行されます。この機能が搭載されているタブレットPOSレジを導入していれば、不自然な赤伝票の発行を発見することができます。加えて、タブレットPOSのなかにはレジの操作やドロワーの開閉、その時間などの履歴が残るものもあり、これによって不正の発生した操作をある程度絞り込むこともできます。
このPOSレジの機能を周知しておけば、それだけでも不正の抑止になることが期待できます。
まとめ
タブレットPOSレジ「USENレジ FOOD」にはオーダーキャンセルや赤伝票の発行を記録し必要に応じて手軽に確認することができる「監査レポート帳票」機能があります。不要なトラブルの未然防止も重要な経営課題です。ぜひ「USENレジ FOOD」の導入をご検討ください。