POSレジは、店舗運営を効率化させるための非常に便利なツールですが、そのポテンシャルを引き出すべく、自社の基幹システムとの連携を考えている方もいるのではないでしょうか。
基幹システムとの連携ができれば、双方別々で運用するよりもさらに効率化が可能です。しかしながら、連携させることに関しては注意するべきポイントもあるため、連携させる前に注意点などを今一度確かめておくことをお勧めします。
この記事では、会社の基幹システムをPOSと連携させることに関して、メリットや注意点、連携の方法を紹介します。
目次
基幹システムとPOSレジを連携させる方法
基幹システムをPOSレジと連携させることに関してですが、実際に使用しているPOSシステムのメーカーや、基幹システムによって最適な連携方法は異なります。
仮に適さない連携方法を採ってしまうと、システム上でエラーが生じてしまい、連携がうまく機能しません。そのようなことにならないためには、まずPOSと基幹システムとの連携にどのような方法があるのかを、知っておくことが大切です。
インターフェースを開発する必要がある
POSと基幹システムのどちらも変えたくないという場合には、その両者を連携させるためのインターフェースを用意することが必要です。
そのためのプログラムを双方に合わせて個別に開発することで、使用しているシステム同士の連携を円滑に進めることができます。
現在使用中のシステムをそのまま使えることは、従業員に対するシステム仕様のトレーニングを行う手間を省くことにもつながります。
インターフェースの開発には、一からプログラムを開発する必要があるため、時間とコストがかかってしまいます。しかし、連携によるメリットを受けたい場合には有効な方法でもあるため、可能な方は検討してみてはいかがでしょうか。
基幹システムと連携可能なPOSレジを導入する必要がある
タブレット端末などを利用したPOSレジでは、サーバー上にあるシステムをインターネットを介してアクセスして使う必要があります。そうしたPOSと会社の基幹システムを連携させるためには、APIを用いた連携をしていきましょう。
作業そのものは手軽にでき、連携後は集められたデータがそのまま基幹システムへと共有されるようになります。
APIを用いる場合、クラウドPOSレジに搭載されているAPI連携機能を使用することになりますが、クラウド型POSレジとの連携を実現させるためには、導入前に連携可能かどうかを確かめておかなければなりません。
POSシステムの種類
POSと基幹システムの連携について知るためには、まずPOSシステムの種類にどのようなものがあるのかを知っておく必要があります。
現在自社で導入しているシステムによって、基幹システムとの連携に適している方法などが異なります。使用中のPOSについての理解を、少しでも深めておきましょう。
ターミナル型POSシステム
ターミナル型POSシステムとは、POSを運用するための専用の大型機材を用いたPOSです。ターミナル型ではシステムを利用するのに最適なハードウエアを用いており、主にスーパーやコンビニなどで広く利用されています。
導入には専用の機材を設置しなければならないため、初期費用は他のPOSと比較するとやや高めです。しかし、キャッシュレス決済のための端末や自動釣銭機などが内蔵されている機材を利用できる上、従来型のレジと似たような操作感で利用できます。
タブレット、モバイル型POSシステム
タブレット、モバイル型POSシステムとは、タブレット端末やスマートフォンにPOSを使用するためのアプリをインストールして使用するシステムです。
POSそのものは、スマートフォンやタブレットがあれば使用できるので、持ち運んで使うのにも便利な上、レジのスペースを広く取る必要がありません。
自動釣銭機やキャッシュレス決済端末は、オプションで別途購入する必要がありますが、その分カスタマイズ性に富んでいるともいえます。
POSシステムと連携させるメリット
POSシステムは、単体での使用でも、業務時間の短縮などのさまざまなメリットが受けられますが、基幹システムと連携させることでさらなるメリットが得られ、店舗運営の効率化をよりサポートできるようになるツールです。
一体どのようなメリットが加わるのか、
- 業務効率化によるコスト削減が可能
- POSデータによるマーケティング戦略が立てられる
- 売上管理ができる
- オムニチャネル販売ができる
について紹介します。
業務効率化によるコスト削減が可能
POSと基幹システムが連携されていない場合、その日の売上などのデータは別々で管理しなければなりません。
POSに入力されたデータはそのまま共有可能ですが、基幹システムに対しては別途手動で入力する必要があります。店舗の従業員が本部に対してデータを送信する手間や、本部の担当者が基幹システムに入力する手間がかかるため、とても非効率です。
しかし、2つのシステムが連携されていれば、データが直接基幹システムに反映されるので、データ入力の手間が省け、データ入力のミスも防げます。
毎日の作業のため、たとえ10分15分程度の省略だったとしても、年間で見ると連携の効果はとても大きいといえます。
POSデータによるマーケティング戦略が立てられる
POSには、売上や在庫変動などのデータをリアルタイムで収集する機能が備わっていますが、これに基幹システムが連携することによって、基幹システムが保有しているデータが組み合わさり、データの管理に無駄がなくなります。
それを活かすことによる業務改善やマーケティング戦略の構築などが、2つのシステムの連携によって可能です。
POSレジのデータと基幹システムの会計データが紐づけられることで、経理関係の管理がよりスムーズに進められるようになる他、店舗ごとの売上の推移やコストなども、より詳しく把握できます。
売上管理ができる
2つのシステムが連携されることによって、社内全体で出した売上を正確にリアルタイムで把握できるようになります。
また、POSのデータ分析機能を活用することで、商品がその日に売れた個数を個別で管理が可能になる他、店舗における時間帯別の売上なども把握でき、それらのデータの分析によってより効果的な販売戦略を構築することも可能です。
また、効率的な店舗運営のための人員配置を実施するためのデータを集めることもできます。このような活用方法をとることによって、売上の拡大とコストの削減の両方を実現可能です。
オムニチャネル販売ができる
POSと基幹システムの連携によって、基幹システムだけでは管理できなかったものも管理できるようになります。その一つが、オムニチャネルでの販売です。
大手ECサイトや自社ECサイトで商品を販売している場合、実店舗とECサイトの売上や在庫の管理を一元で行える環境が必要になります。POSとの連携によってこれが可能になり、自社の売上に関する全てのデータをリアルタイムで収集できるようになります。
在庫の柔軟なやりくりや、ECサイトの会員情報を一括で管理するなど、売上向上のための施策を講じることもできます。
POSシステムとの連携で注意しなければいけないこと
POSと基幹システムの連携は、インターフェースを開発するか、API機能を用いた連携を実施することで可能となりますが、連携を実行する前にチェックしておきたい注意点があります。
この注意点をおろそかにしてしまうと、業務に支障をきたす可能性も考えられるため、これから紹介する3つの注意点をあらかじめ留意しておきましょう。
- 場合によってはPOSレジのデータを基幹システムで受け取れない
- クラウド上のデータ処理に時間がかかる場合がある
- 使いこなすまでには時間がかかる
場合によってはPOSレジのデータを基幹システムで受け取れない
POSレジで収集できるデータの種類はとても莫大で、全て活用することで売上のアップや業務効率化がスムーズに進められますが、基幹システム次第ではそのデータを受け取ることができない場合があります。
このようなことが起きる原因として考えられるのが、POSと基幹システムとで、データの分類項目が一致しないことです。
売上データを例に挙げると、POS側では商品購入に関するデータを余すことなく集められても、基幹システム側で商品の購入者層で分類できるようになっていなければ、スムーズに反映させられません。
基幹システム側で別途データを出力して、フォーマットに合わせて入力する手間がかかってしまいます。そのようなことにならないよう、基幹システム側でのデータの受け皿が整っているかを事前に確認しておきましょう。
クラウド上のデータ処理に時間がかかる場合がある
POSと基幹システムとでデータを同期させる際、常にリアルタイムで同期ができれば問題は無いのですが、多くのケースではデータの連携に一定の時間を要する設定になっています。
このとき、POSから基幹システムへ未送信のままだったデータが溜まってしまうと、同期の処理に時間がかかってしまい、データの反映が迅速に行われません。
特に繁忙期があるような業種では、一度に送るデータの量が膨大になる可能性もあり、データを照会したいタイミングになっても最新のデータになっていないといったことが起きてしまいます。
POSとの連携では、タイミングや時間当たりに処理できるデータ量についても把握しておきましょう。
使いこなすまでには時間がかかる
既存のシステム同士を連携させたとしても、連携によってできるようになったことを使いこなせるようになるには時間が必要です。その間の自社業務については、一部で不便が生じると心得ておく必要があります。
特にありがちなのが、データの連携はできても、受付業務で必要な操作まで完全に対応していなかったというケースです。
自社の業務内容によってはフロント業務に対応できなくなってしまうことも想定できます。データの連携だけでなく、自社業務で必要としている処理の全てに対応可能か確認してから、システムの連携を実施するようにしましょう。
POSシステムとの連携はどうすればいいのか
基幹システムとPOSの連携を決定したとしても、連携した後に業務に支障が出るようなミスを犯してしまっては、連携させた意味がなくなってしまいます。そのようなことにならないよう、POSと連携させる際には、慎重な手順を踏みましょう。
連携するためのシステムを自分で開発する
POSと基幹システムの連携にあたっては、まずインターフェースを開発して導入することから検討をはじめてみて下さい。
インターフェースを導入するやり方で連携ができれば、2つのシステムの操作方法を大きく変えることなく、システムの連携が可能になります。
ここで大切なのが、インターフェースの開発はそれぞれ個別で実施することです。それぞれに対応したプログラムを開発することで、システムの連携でトラブルが起きるリスクを抑えられます。
ただし、インターフェースの開発には莫大なコストを要するため、別の導入方法にかかる費用と比較して、実施するかを検討しましょう。
連携できるPOSレジを導入する
インターフェースの開発以外で採りうる手段としては、POSに合わせて、それと連携可能な基幹システムを導入することです。
連携可能であることが分かっているシステムを導入することで、連携ができないというリスクを最小限にすることができる他、連携のための作業にも知識や手間を必要としません。
この方法の場合、システムの選択の主導権をPOSにゆだねることになります。組み合わせ次第では連携できるデータに制限が生じることもあるため、導入予定のシステムでどのようなことができるか、すみずみまでチェックしておきましょう。
販売管理システムの連携ならUSENレジがおすすめ
※ 2023年6月時点実績
既に導入している基幹システムがある場合や、これからPOSを選んで、それに合わせた基幹システムを導入しようと考えている場合は、POSシステムとしてUSENレジの導入がおすすめです。
USENレジは、飲食店や理美容院など4つの業種に特化したレジアプリを展開していて、その全てで利用可能な連携システムを数多く揃えているシステムです。
実際にUSENレジを使用して連携を行ったお客様には、業務の効率化や客単価増、人件費削減の効果を実感して頂いており、連携に関して不明な点や詳細についても、お問い合わせいただければ専門スタッフが分かりやすく説明し、最適なプランを提案します。
POSシステムの選定にお悩みの方は、まずはUSENレジから検討してみましょう。
POSレジと連携して業務効率化を図って行こう
POSと基幹システムの連携は、双方のデータの共有がスムーズに進むことで、業務の効率化を図ることができます。
POSによって集められたデータを最大限活用するためにも、連携は前向きに検討したいところですが、連携させるメリットばかりではなく、連携にあたっての注意点も考慮しなければなりません。
そのことにお悩みの方に対し、POSシステムの導入と基幹システムとの連携をサポートするのがUSENレジです。
豊富な外部連携先を取り揃えて、あなたの業務の効率化を手助けします。POSシステム導入について少しでもお悩みの方は、無料のオンライン相談や資料請求をご利用下さい。