業種を問わず、レジのお釣りの間違いに頭を悩ませている店舗オーナーは多いでしょう。人が現金を受け渡しする場合、どうしても数え間違いや見間違いは起きてしまいます。しかし、ミスをゼロにすることはできないとしても、適切な対策によって発生確率を下げることは可能です。
この記事では、お釣りを間違えてしまう原因と具体的な対策を紹介します。お釣りの間違いを防ぐために効果的な機器も紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
目次
お釣りを間違えてしまう原因とは
最初に、レジ会計の際にお釣りを間違えてしまう原因を把握しておくことが大切です。お釣りを間違える主な原因には、「人的ミス」と「レジの周辺環境やシステムによるもの」の2つが挙げられます。
どのようにしてミスが起きるのか、詳しく見ていきましょう。
人的ミス
よくあるお釣りの間違いのひとつが、金額の数え間違いです。お客様から預かった金額や返すお釣りの金額を数え間違えてしまい、お客様もそれに気付かなかった場合、レジ締めの時に金額が合わなくなります。紙幣や小銭の数が多い時に起こりがちなミスです。
小銭や紙幣の見間違いが発生することもあります。100円玉と50円玉を見間違えたり、5000円札と1万円札を見間違えたりするケースです。
レジや計算機への入力間違いも、よくあるお釣りの間違いの原因です。例えばお客様から4000円を預かって数え間違いや見間違いがなかったとしても、5000円と入力してしまうと正しいお釣りが計算できません。計算したお釣りの額がおかしいと気付くことができれば問題ありませんが、金額が細かくなると入力ミスに気付けないこともあります。
このように、人の手作業や目視確認によるミスが、お釣りの間違いの代表的な原因です。
レジの周辺環境やシステムによるもの
レジの周辺が片付いていないと、レジや計算機の操作がしづらく、入力ミスの原因になります。レジと客席が近いなど、会計中のスタッフが話しかけられやすい状態にある場合も、お金の数え間違いや入力ミスが起きやすくなるため、注意が必要です。
また、「レジや計算機などの機器が使いづらい」「システムが古く不具合が出ている」といったケースも、お釣りを正しく計算できない原因となります。
このように、レジの周辺環境やシステムが人的ミスを生む原因となっている可能性もあるでしょう。
お釣りを間違えないための対策
先述のようなお釣りの間違いの原因を取り除くには、以下のような対策が効果的です。
- しっかり確認するクセをつける
- マニュアルを作成する
- 従業員への研修を行う
- レジの周辺環境を整える
- 機器やシステムの入れ替え・メンテナンスを行う
上記5つの対策について、以下で詳しく見ていきましょう。
しっかり確認するクセをつける
人的ミスを防ぐ一番の対策は、預り金やお釣りをしっかり確認するクセをつけることです。落ち着いてしっかり確認すれば、数え間違いや見間違いは大幅に減らせるでしょう。
「5000円のお預かりです」「300円のお返しです」など、金額を声に出してお金をやりとりするのも効果的です。スタッフが伝えた金額と実際にやりとりした金額に差があった場合、お客様にも気付いてもらいやすくなります。
焦りや混乱はミスを生む原因になるため、スタッフが落ち着いて会計できるように人員配置を見直すことも大切です。「会計中に新規のお客様が訪れたら他のスタッフがフォローに入る」など、店舗全体でミスを起こさない体制づくりに取り組みましょう。
マニュアルを作成する
ミスが起きにくい手順を確立し、マニュアルを作成するのも効果的です。マニュアルには「販売する商品をレジに入力する・お金を受け取る・預り金を入力する......」といった一連の流れに加えて、金額の数え方やダブルチェック、金額を声に出すなど、細かい作業についても記載しましょう。
大まかな内容のマニュアルでは人によって確認の回数や方法が変わり、「特定のスタッフがレジ担当の時だけお釣りの間違いが多い」といった事態に陥る可能性があります。スタッフ全員が一定以上の精度で会計作業ができるように、詳しい作業方法をまとめたマニュアルを用意してください。
従業員への研修を行う
マニュアルを読んだだけでは、なかなか実際の操作は身につきません。スタッフのスキルアップのためにも、マニュアルを配布したら研修を行うことも大切です。マニュアルに記載した内容を実際にスタッフにやってもらい、手順をしっかり理解してもらいましょう。
研修を行うと、「この操作が分かりにくい」「混雑している時間帯にこの手順を行うのは難しい」など、現場スタッフの視点から意見がもらえることもあります。お釣りの間違いが発生する根本的な原因や改善策を発見できる可能性があるので、レジを担当するスタッフと直接やりとりすることも大切です。
レジの周辺環境を整える
レジの周辺環境が整っていないと操作ミスを招くため、レジ周辺の整理にも取り組みましょう。「レジの周辺に不必要なものが放置されていないか」「レジのスペースが十分確保されているか」などを改めてチェックしてみてください。
従業員が落ち着いて作業できるような環境づくりも大切なので、レジ会計中のスタッフの様子を確認し、やりづらそうにしているポイントがないかもチェックしてみましょう。実際にレジを担当しているスタッフに意見を聞いてみるのもおすすめです。
機器やシステムの入れ替え・メンテナンスを行う
機器やシステムの使いづらさ・不具合も、お釣りの間違いを発生させる原因となるため、使用中のレジ本体や計算機を見直すことも大切です。「スタッフから使いづらいという声が出ている」「長く使用していて不具合が出ることがある」といった場合は、入れ替えやメンテナンスを行いましょう。
バーコードリーダーなど、レジ会計をスムーズにする機器の導入もおすすめです。新たな機器の導入によって会計時の手入力や手作業を減らすことができれば、人的ミスの抑制につながります。業務効率が上がるため、スタッフからも喜ばれるでしょう。
お釣りの間違いを防ぐにはPOSレジと自動釣銭機が効果的
お釣りの間違いを防ぐには機器の入れ替えも方法のひとつとして紹介しましたが、特におすすめなのがPOSレジと自動釣銭機です。
ここではPOSレジと自動釣銭機がどのようなものなのかを紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
POSレジとは
POSレジとは、販売に関するデータを収集し分析できるレジのことです。レジで会計を行うと、販売した商品の種類や個数、価格などのデータを自動で収集し、全体の売上や商品ごとの売れ行きなどさまざまな情報が確認できます。
POSレジは大型のレジスタータイプに加えて、タブレット端末やスマートフォンを使うアプリタイプもあります。タブレットPOSレジはバーコードリーダーやキャッシュドロアー、自動釣銭機など必要な周辺機器を自由に組み合わせて導入でき、大型のレジスターほど場所を取りません。
在庫管理や顧客管理など多彩な機能を備えたPOSレジもあり、店舗運営の効率化が目指せます。
自動釣銭機とは
自動釣銭機とは、お客様からの預り金を投入すると自動で金額を数えて正しいお釣りを排出してくれる機器のことです。自動釣銭機があれば、人が手でお金を数える必要がなくなり、お釣りの間違いをなくせます。
ミスがなくなるだけでなく、お金のやりとりを素早く行えるようになるため、レジの混雑解消につながるのもメリットです。また、自動釣銭機とPOSレジを組み合わせて、フルセルフレジやセミセルフレジとして活用し、よりレジ会計の効率化を進めている例もあります。
POSレジと自動釣銭機を導入するメリット
POSレジと自動釣銭機を併せて導入すると、さまざまなメリットがあります。どのようなメリットがあるのか、以下で詳しく見ていきましょう。
合計金額や預かり金、お釣りを正確に計算できる
POSレジは商品の種類や価格をあらかじめ登録しておくため、会計の際には商品を選択したりバーコードを読み取ったりするだけで販売する商品を登録できます。そのため、手作業で価格を入力したり合計金額を計算したりする必要はありません。
自動釣銭機を使えば、預り金やお釣りを数えることもなくなります。POSレジや自動釣銭機のシステムに計算を任せられるので、人的ミスを大幅に減らすことが可能です。
レジ会計の効率化
バーコードリーダーを使うPOSレジなら、バーコードを読み取るだけでレジ会計を進められます。人が手で入力や選択をする必要がないため、正確かつ効率的なレジ会計が可能になります。
自動釣銭機があればお金のやりとりにかかる時間も大幅に短縮され、お客様にも喜ばれるでしょう。混雑する時間帯でもスムーズにレジ会計を進められ、スタッフが焦りを感じずに対応できるのもメリットです。
レジ締め作業の効率化
レジに関係する業務として、会計以外にレジ締めもあります。自動釣銭機を導入すると、レジ締め作業を効率化できるのもメリットです。
自動釣銭機には、中に入っている現金を自動でカウントして表示する機能があります。POSレジに登録された売上と自動釣銭機の中に入っている現金を比較して差異がなければ、改めて集計作業をする必要はありません。
1日分の売上を数えなければならないレジ締めには、時間と手間がかかります。実際には違算金が発生していないのに、数え間違いで「金額が合わない」と騒ぎになるケースもあるでしょう。
POSレジと自動釣銭機を導入すれば、このような手間やトラブルから解放されます。
セキュリティの向上
自動釣銭機は手動で現金を取り出せないため、セキュリティ対策にも効果的です。手動で開閉できるキャッシュドロアーの場合、不正に現金を取り出されるリスクがあります。違算金がよく発生している店舗では、お釣りの間違いではなく不正な現金の引き出しが発生している可能性もあるでしょう。
自動釣銭機を外部の人が開閉するのは困難なため、窃盗のリスクを下げられます。また、操作ログが残るようになっているので、内部の不正を抑止する効果も期待できます。
レジ周辺の環境整備
タブレットPOSレジなら、大型のレジスターのように広いスペースは必要ありません。レジスペースの広さが限られる小規模店舗でも、レジ周辺をすっきり整えられます。
タブレットPOSレジは必要な周辺機器を組み合わせて導入するため、機器が一体化していないのが特徴です。これにより、「レジ台の上にはタブレットだけを置き、レジ台の下に自動釣銭機を設置する」といった置き方もできます。
POSレジの選び方
POSレジはさまざまな製品が提供されているため、比較検討に苦労している人もいるかと思います。最後にPOSレジを選ぶ時のポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてください。
機能を比較する
POSレジを選ぶ時に重要となるのが、店舗に必要な機能が揃っているかどうかです。どのような機能が必要なのか洗い出した上で、製品選びを進めましょう。
POSレジの中には飲食店向け・小売店向け・美容サロン向けなど、業界に特化したものもあります。このようなPOSレジはそれぞれの業界で求められる基本的な機能が一通り揃っている可能性が高いため、業種特化型のPOSレジを導入するのも方法のひとつです。
コストを比較する
同じPOSレジ製品でも、金額が異なる複数のプランを用意している場合があります。このようなPOSレジは、コストを比較した上でプランごとの内容をしっかり確認して選びましょう。「安いプランを選んだら必要な機能が備わっていなかった」というケースも考えられます。
無料プランを提供しているPOSレジもありますが、こちらも機能の確認が必要です。コストの比較では単純な金額だけでなく、提供される機能との兼ね合いを考慮するようにしてください。
対応する周辺機器を比較する
タブレットPOSレジの場合、自動釣銭機やバーコードリーダー、レシートプリンターなど、さまざまな周辺機器が用意されています。店舗に必要な機器を洗い出し、それに対応しているPOSレジを選びましょう。
対応する周辺機器の種類やスペック、価格はPOSレジ製品によって異なるため、周辺機器についてもしっかり比較した上で選ぶことが大切です。
POSレジと自動釣銭機を導入してお釣りの間違いをなくそう
人が手作業でお金をやりとりする場合、お釣りの間違いを完全にゼロにすることはできません。人的ミスは起こり得るものという前提で、ミスの発生をできるだけ抑えるための対策が必要です。
しっかりと確認することやスタッフへの研修も大切ですが、可能な部分はシステムで自動化することでお釣りお間違いのリスクを大幅に減らせます。業務効率化にもつながるので、レジの違算金に悩んでいる人はPOSレジや自動釣銭機を導入してみてはいかがでしょうか。
POSレジや自動釣銭機の導入を検討しているなら、業界特化型のタブレットPOSレジ「USENレジ」がおすすめです。飲食店向け・理美容室向け・小売店向け・治療院向けの4種類があり、自動釣銭機にも対応しています。導入前のオンライン相談も受け付けているので、ぜひお気軽にお問い合わせください。