しっかりとした店舗経営を行うためには、業績の変動を見極めた現状の正確な判断が必要です。業績のアップダウンを判別する方法のひとつに、Zチャートがあります。Zチャートを用いることで、季節変動を加味した業績の動きの傾向を視覚的に判別することができるようになります。今回は業績を判別する手段のひとつとして、Zチャートについてご紹介します。
目次
Zチャートとは
Zチャート売上に関する3つのデータを折れ線グラフで表し、重ねて表示したもののことです。その形状がアルファベットの「Z」のような形になることが多いことから、Zチャートという名称で呼ばれています。Zチャートを見ることで、月々の売上高の変化が分かるのはもちろんのこと、累計額の変化も視覚的に捉えることが可能です。
また、店舗などの売上高は、季節的な要因で上下することがよくあるでしょう。1ヶ月の売上高が同じでも、季節によって評価が異なる商品もあります。
例えば、アイスクリームや冷たいドリンクなら夏は売れやすく、冬だと売れにくくなるでしょう。そのため、月々の売上金額だけでは単純比較することができません。その点、Zチャートならそのような季節的な要因を取り除いた上で、売上の傾向を捉えることもできます。
Zチャート作成に必要なデータ
Zチャートでは、横軸に月を取り、縦軸には金額を取りましょう。そして、次の3種類のデータを元にして折れ線グラフを描きます。
毎月の売上
まず、1ヶ月ごとの売上金額のデータが必要です。このデータだけだと、ごくシンプルな月ごとの売上の変化を表した折れ線グラフになります。
売上累計金額
売上の累計金額は、年度の初めの月から当月までの売上金額の合計金額です。4月決算の企業なら、5月の売上累計金額は4月と5月の売上の合計ということになります。6月の売上累計金額は、そこにさらに6月の売上金額を加えたものです。それ以降の月も過去の月の売上金額の合計に当月分を加えていくため、月が進めば進むほど増えていき、減ることはありません。折れ線グラフで表すと、右上がりの形状になります。
移動年計
移動年計とは、当月の売上金額に過去11ヶ月分の売上金額の合計を加えた数値です。起算点は毎月異なるものの、1年間全ての月のデータを含みます。そのため、季節的な要因による変化を除外した傾向を捉えられるのが特徴です。
Zチャートの3パターン
Zチャートは主に次の3つのパターンに大別できます。
横ばい型
横ばい型は1年間で変化が少ない場合に現れる形状です。移動年計が横軸に対してほぼ平行な状態になり全体としては綺麗なZの形状になります。
成長型
成長型は売上が前年よりも伸びているときに現れる形状です。移動年計が右上がりの形状になり、売上累計の傾きも全体的に急な形状になります。
衰退型
衰退型は売上が前年よりも落ち込んでいるときに現れる形状です。移動年計が右下がりの形状になります。売上累計の傾きも緩やかです。
Zチャートの活用にはタブレットPOSレジがおすすめ
Zチャートは、業績の傾向を視覚的に確認できる便利なチャートです。売上データをしっかりと管理していれば、表計算ソフトなどを使用して作成することができます。しかし、ソフトに関する相応の知識がなければ、月々の売上データの入力作業などアナログな作業が伴うため、業務負荷や人為的なミスのリスクを考えると効率的ではありません。
タブレットPOSレジなら、売上はもちろん、何が売れたのか、どんなお客さまが注文したのかなど様々なデータを自動で保存してくれます。売上データを表計算ソフトにエクスポートしてグラフ化する方法もあれば、タブレットPOSレジの機能によってはそのままZチャートとして出力することが可能なものもあります。
まとめ
数字だけでは簡単に判断できないデータも、グラフにして可視化することで直感的な状況把握に役立てることができます。タブレットPOSレジを利用すればZチャートを簡単に作成することができるため、店舗経営に非常に有効です。
「USENレジ FOOD」はZチャート帳票機能を搭載しているため、手軽にZチャートを活用できます。また、Zチャート以外にも様々な帳票機能が搭載されていますので、ぜひ「USENレジ FOOD」をご検討ください。