店舗運営に欠かすことのできないレジをより便利にする「POSシステム」。現在、さまざまな種類が開発・利用されています。本記事では、POSシステムの特徴や仕組み、POSレジとの違い、機能、種類、導入事例などについてわかりやすく解説します。
目次
POSシステムとは?
POSシステムの「POS」とは、「Point of sale」の略で、販売情報を管理する機能を搭載したシステムを指します。日本語では「販売時点情報管理システム」と呼ばれ、商品が販売された時点で、店舗名や時間、商品、価格、数量などのデータをリアルタイムで記録し集計するものです。
POSシステムでデータ化した販売情報を分析することで、事業戦略への活用が可能です。USENではレジを起点に一部の外部システムとも連携でき、業務効率化を図れます。
POSの歴史
POSシステムの起源は、1878年にアメリカのカフェ経営者によって開発された「レジスター」にさかのぼります。当初の目的は、従業員による売上金の不正を防ぐことでした。
約30年後の1900年代初頭、レジスターは日本にも徐々に導入され始めました。しかし、現代のPOSシステムの原型が登場したのは1970年代のことです。
POSシステムの普及が進んだのが、コンビニエンスストアです。POSシステムの導入と同時にバーコードシステムも採用したことにより、「バーコードを読み取って商品管理をする」という現在の小売業の標準的な運用方法が確立されました。
1990年代から2000年代にかけて、POSシステムはさらに進化を遂げ、取引データと商品管理データを統合し、包括的なデータ管理が可能になりました。
リアルタイムでの在庫管理や売上分析が可能となり、経営判断のための重要なツールとなっています。
現在のPOSシステムは、単なる販売時点の情報管理だけでなく、経営分析の基盤として機能しています。クラウド技術やAIの発展により、より高度なデータ分析や予測が可能になり、小売業だけでなく、飲食業、サービス業など、あらゆる業種で広く活用されています。
このように、POSシステムは約150年の歴史を経て、単純な金銭管理ツールから、総合的な経営支援システムへと進化を遂げているのです。
POSシステムとPOSレジは混同されやすいですが、意味が異なります。前述の通り、POSシステムは商品を販売した時点での情報を管理するシステムの総称で、POSレジはPOSシステムの機能を搭載したレジを指します。つまり、機能や仕組みをPOSシステム、それらの機能や仕組みを搭載した機器そのものをPOSレジと呼ぶのが一般的です。 POSシステムでは、バーコードをスキャナーで読み取り、POSシステムにあらかじめ登録した商品情報と照合します。照合後、レジで顧客と金額確認を行い、決済が完了した時点で販売情報がシステムに送信されます。この一連の流れがPOSシステムの仕組みです。 POSシステムによっては、集めたデータを一元管理し、在庫管理や発注・仕入れなどの最適化に活用できます。勘や経験に頼らない、高精度でスピーディーな意思決定にも一役買うでしょう。 POSシステムには店舗経営に役立つさまざまな機能があります。ここでは、POSシステムの主要な5つの機能について解説します。 会計機能は、売上やお釣りの計算、値引き、割引、レシートの発行などPOSシステムの中でも基幹となる機能です。商品登録や登録情報との照合、計算を自動で行い、人為的ミスの削減や会計処理の効率化を図れます。 POSシステムによっては、顧客から受け取った売上の自動登録やお釣りの自動払い出し機能を備えています。 キャッシュレス決済連携機能は、クレジットカードや電子マネーなど各種キャッシュレシュ決済機器にデータを送り、支払いを可能にします。近年さまざまなキャッシュレス決済が登場し、急速に普及した機能の一つです。キャッシュレス決済機器との連携により、自動で売上金額が送信され、スムーズな会計が可能です。また、手入力によるミスも減らせます。 売上分析機能は、商品の購入日時や価格、数量など販売に関するさまざまなデータを、日別・週別・月別、品目別といったさまざまな軸で管理・分析できる機能です。商品の販売と同時にデータベースに登録されるため、営業終了後にパソコンなどに改めてデータを登録する必要がありません。さらに、クラウド型のシステムを導入すれば複数店舗の売上分析を一括して行うなど、データの活用範囲が拡大します。 商品管理機能は、商品の販売数や在庫などを適切に管理する機能です。あらかじめ登録された在庫数を基に、販売状況に応じて最新の在庫数が確認できる機能や、在庫がなくなった商品を自動的に通知する機能などがあります。 POSシステム上でリアルタイムに在庫確認ができるため、実際の在庫を確認する必要がなく、顧客からの問い合わせにも迅速に対応できます。また、店舗間の在庫の移動を管理する機能も備え、活用次第では棚卸し作業の時間短縮に期待できるでしょう。 顧客管理機能は、美容院やネイルサロン、会員制の飲食店など顧客に応じたサービスを提供する業種で活躍する機能です。顧客の名前や年齢、住所、希望するサービスなどをシステムに上に登録し、再来店時に顧客とのコミュニケーションを円滑に進めたり、リピーターの顧客には特別なサービスを提供したりといった活用方法が可能です。また、過去の商品購入履歴や売上データも合わせて管理できます。 POSシステムの種類は大きく3つに分けられます。それぞれ特徴が異なるため、用途に合わせて、どのPOSシステムを使うかを考える必要があります。 POSターミナルは、導入数が最も多いPOSシステムです。大型のものから小型のものまでいくつか種類があり、いずれも高い操作性を有しています。オプションも充実しているため、カスタマイズ性も高いといえます。 反面、POSターミナルの端末自体が高価であり、また一定の期間を経過すると老朽化による買い換えが必要です。大規模なチェーンマートなど、ある程度の規模の店舗でなければ導入は難しいといえます。 PC POSは、パソコンにインストールするタイプのPOSシステムです。POSシステムをインストールしたパソコンに、周辺機器を接続することで、パソコンを端末として利用します。パソコンの利点を活かして、社員が業務マニュアルを確認できるようにしたり、連絡用のツールとして併用したりと、さまざまな用途での利用が可能です。 スマートデバイス型は、「タブレットPOSレジ」とも呼ばれ、近年需要が増加しているPOSシステムです。iPadなどのデバイスにアプリをインストールすることで、タブレットをPOSシステムとして利用します。既存のデバイスの流用も可能ですが、もしもデバイスを新しく用意するとしても、基本的に高額な費用は発生しません。そのため、中小企業や個人商店などを中心に導入数が増えています。 経営者や導入担当者の方が最も気になる、POSシステム導入で期待できる効果について解説します。POSシステム導入は、顧客・従業員の双方にメリットが期待できます。 顧客に対しては、会計待ちの時間短縮が期待できます。バーコードでの売上登録やキャッシュレス機器との連携により、それぞれの工程で人の手で行う時間を短縮でき、会計処理の効率が上がります。これにより、顧客がレジに並ぶ時間が短くなり、総合的に顧客満足度の向上にもつながるでしょう。 POSシステムの導入は、レジの入力ミスの防止にも力を発揮します。バーコードを読み取りや、あらかじめ登録したデータベースへの照合により売上金額を算出するため、入力ミスや操作ミスが起こりません。 また、各種キャンペーンやセット販売による割引も自動で計算されるため、その都度設定する手間も省けます。自動化により、サービス品質のばらつきを軽減できるでしょう。 会計時間の短縮により、従業員一人当たりの生産性が向上し、結果として人件費の削減が期待できます。セルフレジを導入する場合は、会計業務を行う従業員の人数を減らせるため、人件費の削減に直結します。近年では、セルフレジを導入し、人件費の削減を進める企業も多くあります。 POSシステム導入により、従来難しかった在庫のリアルタイムでの把握が可能です。これにより、営業時間中でも最適な在庫管理が可能となり、スムーズな発注による欠品防止が実現します。また、複数店舗を展開する場合、各店舗の状況がシステム上で可視化されるため、企業全体での適切な仕入れ管理も容易です。 POSシステムを活用すれば、営業終了後のレポートや日報を待たずともリアルタイムで各店舗の情報管理が可能です。集約されたデータはグラフやレポートに可視化でき、本部や経営陣のスピーディーな意思決定をサポートします。また、各店舗の責任者のレポート作成や報告などの業務の効率化にもつながるでしょう。POSシステムとPOSレジの違い
POSシステムの仕組み
POSシステムの主な機能
会計機能
キャッシュレス決済連携機能
売上分析機能
商品管理機能
顧客管理機能
POSシステムの種類
POSターミナル
PC POS
スマートデバイス型(タブレット・スマホ)
POSシステム導入で期待できる効果
顧客の会計待ち時間を短縮できる
レジの入力ミスを防げる
人件費を削減できる
在庫を最適化できる
各店舗の情報を一元管理できる
POSを導入している主な業界
POSシステムは、さまざまな業界で幅広く活用されています。各業界特有のニーズに応じて、POSシステムの機能が最適化され、業務効率の向上や顧客サービスの改善に繋げています。ここでは、POSシステムを積極的に導入している主な5つの業界とその活用方法を紹介します。
小売・アパレル
小売・アパレル業界では、POSシステムを使ってリアルタイムの売上分析や複数店舗間の在庫管理に役立てています。
商品の人気度や在庫状況を即座に把握できたり、効率的な在庫補充や店舗間の商品移動の管理がPOSシステムを使えば可能です。
また、オンラインショップとの商品・取引連携も可能となり、個人店から大規模店舗まで幅広く活用されています。
実店舗とECサイトの在庫・売上データを統合管理することで、オムニチャネル戦略のサポートもできるのでおすすめです。
飲食店
POSシステムは、飲食店のニーズに合わせた分割会計(割り勘)、モバイルオーダー、セルフレジなどに対応しているものもあります。タブレットを使用したテーブルオーダーシステムなどを使えば、注文ミスを減少させ、提供スピードを向上させることも可能です。
高機能のPOSシステムを導入することで業務効率が大幅に改善が期待できるでしょう。
また、食材の使用量を自動計算し、無駄な仕入れを防止する在庫管理機能や、時間帯別・メニュー別の売上分析により効果的な営業戦略を立案する機能も備えているものもあります。
イベント・催事
イベントや催事では、屋外や出張イベントに対応するため、iPadやiPhone、Bluetooth対応バーコードリーダーなどのモバイル機器が使われています。
インターネット環境が不安定な場所でも使用できるオフラインモードを搭載しているものもあります。
また、イベント中でも随時売上状況を確認し、在庫管理や販売戦略の調整に活用できるリアルタイム売上集計機能や、現金、クレジットカード、電子マネーなど多様な決済方法に対応する機能もおすすめです。
理美容室・エステサロン
理美容室やエステサロンでは、複数媒体からの予約をまとめる機能や顧客・購買データを分析する機能を備えたPOSシステムが使われています。
例えば、電話、Web、アプリなど複数の予約媒体からの予約を一元管理する機能や、来店履歴、施術内容、使用製品などの顧客情報を詳細に記録・分析する機能がおすすめです。
スタッフごとの売上や予約状況を管理し、適切な人員配置を実現する機能や、顧客ごとのポイント付与・利用状況を管理し、リピート率向上に貢献する機能も備えているものもあります。
クリニック
クリニックでは、電子カルテの情報や金額をPOSシステムと連携させたり、高額精算になりやすい医療会計をキャッシュレス決済で済ませたりすることで、業務負担の軽減が可能です。
具体的には、診療内容と会計を連動させ、正確な医療費計算を自動化する機能や、診療報酬の自動計算や保険請求書の作成を効率化する機能が活用されています。
また、複数の診療科や医師のスケジュールを一元管理し、効率的な予約受付を実現する予約管理機能や、使用した薬剤の自動記録と在庫管理により適切な発注と在庫維持を支援する機能もおすすめです。
業界別の活用例から分かるように、POSシステムは各業界の特性に合わせて柔軟に機能を提供し、業務効率の向上と顧客サービスの改善に大きく貢献しているといえます。
POSシステムの導入の流れ
- 導入可能なPOSシステムの種類を検討する
- POSシステムを導入して解決したい課題を確認する
- 資料請求や問い合わせをする
- 必要な機能やサービスを検討する
- 商談や見積もりを依頼する
- POSシステムやオプション機能を選ぶ
POSシステムを実際に導入するまでの流れを解説します。
始めに、事業内容や店舗状況に応じて導入可能なPOSシステムの種類を確認します。次に、現在抱えている課題や解決したい問題を明確にします。課題を明確にすると、その後の検討に必要な機能やオプションの選定に役立つのでしっかり行いましょう。
次いで、資料請求や問い合わせを行い、具体的な商品の検討に移ります。商品の検討の際は、課題を解決できる機能やサービスが装備されているかをポイントに選定しましょう。ある程度の目星がついたら、担当者へ商談や見積もりを依頼します。その際に、カスタマイズが必要なオプションなどがあれば見積もりに含めるように依頼しましょう。
POSシステムの選び方のポイント
次に、POSシステムを選ぶ際のポイントを3つ紹介します。初めてPOSシステムを導入する人は、以下のポイントに特に注目して商品選びを行ってください。
直感的に操作できるか
POSシステムは多くの従業員が使用するため、直感的でわかりやすく、使いやすいかが重要です。簡単に操作できればミスが少なくなり、顧客とのトラブル軽減につながります。
また、操作方法の研修や、従業員が実際に使い慣れるまでの時間を短縮できるため、教育コストを削減できます。導入を検討する際は、数名の従業員から操作性に関しての聞き取りをして、現場の声を参考にするのがおすすめです。
必要な外部システムと連携できるか
導入目的に応じた、外部システムとの連携ができるかも大切なポイントです。キャッシュレス決済やデリバリーシステム、予約サービス、会計ソフトといった実業務から管理業務まで実際の使用シーンを想定して検討しましょう。大規模な会社で導入する際は、特定の部門だけでなく全ての部門のニーズをしっかりと確認して必要な外部システムを把握してください。
また、導入時だけでなく将来何らかの機能が必要になった時に備えて、拡張性も重要です。
サポート体制が整っているか
POSシステムは営業を支える基幹的なシステムのため、トラブルの際のサポート体制は非常に重要です。通信障害や停電の他、日常のちょっとした疑問にも対応してくれる窓口があるかを確認すると良いでしょう。電話やメールなど問い合わせ方法に何があるか、夜間や年末年始も対応しているか、サポート内容などは確認しておきたいポイントです。
POSシステムの導入事例
ここでは、実際にPOSシステムを導入したお店の事例を紹介します。自店でも活用できるノウハウがないか、ぜひ参考にしてみてください。
業務効率化により人件費の削減に成功
あるアジア料理店では、従来のPOSレジを使用していた際は、営業終了後のレジ締めや売上データの管理、レポート作成に毎日多くの時間がかかっていました。「USENレジ FOOD」を導入後は、リアルタイムで売上管理が可能となり、営業終了後にすぐに帰宅できるようになりました。
また、事務作業の効率化により人件費の削減に成功しています。現在は、従来のPOSレジではできなかった、正確な販売分析が可能となり、営業戦略の立案にも寄与しています。
メニュー単位の売れ筋把握など営業管理が容易に
あるレストランでは、新規店舗をオープンする際に、導入コストや必要な機能を網羅している点を重視し、「USENレジ FOOD」を導入しました。この店舗の店長は、売上の集計・管理だけでなく、売上金の自動分析機能を活用しています。「ABC分析」の画面を見て、メニュー変更時の内容・仕入れ数を算出し、データに基づいた判断が可能となりました。
ミスや人件費は削減、サービス品質は向上
あるラーメン店では、新型コロナウイルスの影響により、顧客と従業員との接触機会を減らすことが求められ、「USENレジ FOOD」に加えて、「USEN SelfOrder TAB」「USEN Ticket & Pay」を活用しセルフオーダー形式に変更しました。お客さまがタブレットから注文を行うと、厨房にオーダーが自動的に流れる仕組みを構築しました。これにより、注文や会計ミスや人件費の削減に成功しています。商品のクオリティや提供スピードも向上しました。
実際にPOSシステム(データ)を導入した実例3選
POSシステムの導入は、多くの企業にとって業務効率化や顧客サービスの向上につながっています。ここでは、実際にUSENのPOSシステムを導入し、成果を上げている3つの事例を紹介します。これらの事例から、POSシステム導入の具体的なメリットと、各企業がどのように活用しているかを見ていきましょう。
株式会社オールウェイズ 様
株式会社オールウェイズ様は、全国に居酒屋事業を展開する企業です。同社は以前、大型POSレジを使用していましたが、レジスペースが大きく狭い店舗での設置が難しいという課題を抱えていました。
これらの課題を解決するため、タブレット型のUSENレジ FOODを導入しています。導入後、タブレット型POSレジにより省スペース化が実現し、狭い店舗でも効率的な配置が可能になりました。
またタブレット型のため、持ち運びが可能となり閉店後に客席スペースなど広い場所でレジ締めができたとのことです。スタッフ教育においても、普段使っているスマホ操作と同じ容量で使えるため、新人スタッフや外国人スタッフの習熟が早くなったそうです。
さらに、リアルタイムな売上管理が可能になり、管理画面で即時に売上データの確認やダウンロードができるようになっています。これらの改善により、店舗運営の効率化と顧客サービスの向上を同時に達成しています。
省スペース化だけじゃなかった!タブレットPOSレジに切り替えて生まれた3つの効果
すし食堂ito 様
すし食堂ito様は、2021年10月にオープンした寿司店です。DX化をして業務改善をしていきたいと考えていました。
これらの課題を解決するため、USENの複数サービスを利用しています。
導入されたサービスは以下です。
・USENレジ FOOD
・USEN HANDY
・USEN SelfOrder MOBILE
・USEN PAY、USEN PAY QR
・USEN AIR(通信)
・USEN MUSIC(BGM)
導入後、1階(立ち食い)ではハンディ端末のオーダーエントリーシステム「USEN HANDY」を使用し、効率的なオーダー処理を実現しています。
2階(着座)ではお客さまのスマートフォンから注文ができるモバイルオーダーシステム「USEN SelfOrder MOBILE」を導入し、セルフオーダーを可能にしました。
今までは手書きで注文を聞いていたため、接客時間がかかっていたそうですが、USEN HANDYの導入で業務効率化が図れたそうです。また、2階では常にスタッフに待機していたため、人件費がかかっていたそうですが、USEN SelfOrder MOBILEを導入したことにより、人件費の削減に成功しています。
さらに、ABC分析により予想外の顧客ニーズ(白ワインの人気)を発見できたり、売上データを基に新メニュー(アナゴのサンドイッチ)を開発したりとデータ分析による経営改善も実現しています。
分析をもとに考案した新メニューの"アナゴ"のサンドイッチがSNSなどで高評価をいただきました
b3Labo 上野本店 様
b3Laboは革製品を販売しているブランドショップです。同店はインバウンド顧客への対応で時間のかかる免税手続きが課題だったこと、在庫管理に多くの時間と労力がかかっていたこと、そして売上データの分析と活用が十分にできていなかったことなどの問題を抱えていました。これらの課題を解決するため、USENレジ STOREを導入しています。
導入後、カメラでパスポートを読み込むだけで免税手続きができる「パスポートスキャン機能により」免税手続きの時間が10分から1〜2分に短縮され、多言語対応により言語の壁を越えたスムーズな対応が可能になりました。
また、バーコードを読み込ませるだけで商品を自動カウントしてくれる機能もあるため、在庫管理が可能になり、作業時間が約1時間短縮されています。
日次での在庫確認が可能になり、より効率的な在庫管理が実現したそうです。
これらの事例から、POSシステムの導入が単なるレジ業務の効率化だけでなく、経営全体の改善につながる可能性が高いことがわかります。各企業の特性や課題に合わせて適切なシステムを選択し、効果的に活用することが大切です。
近年多くの店舗が取り入れはじめているスマートデバイス型のPOSシステム
近年は中小企業や小型の店舗を中心にスマートデバイス型のPOSシステムの導入が進んでいます。POSシステムの特徴は、スマートデバイスのみで精算や管理、分析などさまざまな業務を行える点です。リアルタイムで売上の集計や管理を行えるため、営業終了後のレジ締め作業なども手早く終わらせられます。また、分析機能を活用すれば店舗運営やマーケティングに関する業務にも活用できるため、幅広い用途で利用可能です。
さらに、スマートデバイスは従来のPOSシステムに比べてスペースをとらない点も大きな特徴といえます。たとえば、iPadはコンパクトなサイズであるため、ちょっとしたスペースにも設置できます。見た目もスマートであるため、店内の雰囲気にもなじみやすいでしょう。
POSシステムに関するよくあるQ&A
POSシステムに関するよくある質問をQ&A形式で紹介します。本記事の要点の整理としてぜひご活用ください。
Q. POSシステムとは何ですか?
A. 商品が販売された時点の情報をリアルタイムで記録し集計するシステムです。
POSとは「Point of sale」の略で、日本語では「販売時点情報管理システム」と呼ばれています。POSシステムには、会計機能の他、売上分析や商品管理、キャッシュレス決済システムなどの外部機器との連携など店舗営業を支えるさまざまな機能が搭載されています。
Q. POSシステムはどんな仕組みですか?
A. バーコードを読み取ってシステムの商品情報と照合し、販売情報を即時に記録・集計します。
POSシステムはバーコードなどを読み取り、もしくはあらかじめ登録している商品情報をもとにデータベースとの照合を行い、売上の算出を行います。クラウド機能を活用すれば、本部や他店舗など遠隔地からもリアルタイムでデータの確認が可能で店舗経営をサポートします。
Q. POSシステムとPOSレジの違いは何ですか?
A. POSシステムは販売時点の情報を管理するシステムの総称、POSレジはPOSシステムの機能を搭載したレジです。
POSシステムは販売時点の情報管理を行うためのシステムの総称で、POSレジはPOSシステムの機能を搭載したレジを指します。具体的には店頭にあるレジが「POSレジ」、POSレジを中で動かすシステムが「POSシステム」です。
Q. POSシステムにはどんな種類がありますか?
A. POSターミナル、PC POS、スマートデバイス型の3種類です。
POSシステムには、大型店で活用される「POSターミナル」、パソコンと連携した「PC POS」、iPadやスマートフォンを活用した「スマートデバイス型」などの種類があります。スマートデバイス型は「タブレットPOSレジ」とも呼ばれます。
Q. POSシステムにはどんな活用例がありますか?
A. 商品の販売数や在庫の管理、売上の集計などさまざまな活用例があります。
POSシステムは、リアルタイムでの売上や在庫の管理、営業分析、外部機器との連携によるキャッシュレス決済やモバイルオーダー注文管理などさまざまな活用方法があります。顧客管理機能があれば、顧客の基本情報やサービスの利用履歴などを管理でき、イベントの招待券や割引クーポンの発行などといったサービス活用も可能です。
POSシステムで店舗運営をより便利に
今回ご紹介したスマートデバイス型のPOSシステムであれば、既存のタブレットを活用できます。新たに専用のデバイスを用意する場合でも、費用を格段に抑えられます。
見た目もスマートで、多様な機能を利用できるスマートデバイス型のPOSシステムはあらゆる店舗で活用できるでしょう。ぜひスマートデバイス型のPOSシステムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。