「防犯カメラを設置したいけど、配線工事が難しそう...」「ワイヤレスカメラなら配線は不要なのでは」と思っていたり、悩んでいたりしている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ワイヤレスカメラでも必要な配線工事が必要な理由や、個人用と店舗用での違いなど、知っておくべき重要なポイントをわかりやすく解説していきます。
目次
ワイヤレスでも防犯カメラには配線工事が必要
ワイヤレスの防犯カメラは、データ送受信にWi-Fiを利用しますが配線は必要です。
その理由は電源供給のための電源ケーブルです。どのような防犯カメラでも電力供給がなければ作動しません。
屋外設置の場合、電源ケーブルを野ざらしにするわけにはいけないため、壁に穴をあけたり、電源ケーブルにカバーを取り付けたりする必要があります。
また、Wi-Fi信号の安定性や、家電製品との電波干渉も考慮する必要があります。2.4GHz帯のWi-Fi信号は多くの家電製品と周波数を共有するため、撮影や録画の安定性に影響を与える可能性があります。
以上の理由からワイヤレスの防犯カメラであったとしても、配線工事が必要です。
個人用(戸建てなど)の場合はDIY可能な場合がある
個人用の防犯カメラ設置、特に戸建て住宅の場合、DIYで配線工事も可能です。比較的設置しやすい条件は以下になります。
- 設置場所が低い位置で、脚立で届く範囲である
- 既存の電源コンセントが近くにある
- 壁に大きな穴を開ける必要がない
- Wi-Fi信号が安定している
ただし、DIY設置の場合でも、電気工事や高所作業には十分な注意が必要です。安全面で不安がある場合や、複雑な配線が必要な場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。
店舗用の防犯カメラ設置の場合はDIYをおすすめできません。店舗の場合、より高度なセキュリティ要件や法的規制があり、専門的な知識と技術が必要です。また、複数台のカメラを効果的に配置し、適切に管理するためにも、専門業者による設置が望ましいでしょう。
防犯・監視カメラの配線方法(種類)
防犯カメラの配線方法は主に3種類あり、それぞれ特徴が異なります。ここからは、「2ケーブルタイプ」「1ケーブルタイプ」「IPカメラタイプ」について詳しく解説していきます。配線を行う時の参考にしてみて下さい。
2ケーブルタイプ
2ケーブルタイプは、電源用と映像伝送用の2本のケーブルを使用する方式です。この方式は主にオフィスや店舗など、幅広い場所で使用されています。電源ケーブルはアダプターを介してコンセントに接続し、映像ケーブルはレコーダーに接続します。さらに、レコーダーとモニターはHDMIケーブルで接続します。
2ケーブルタイプの大きなメリットは、低コストで導入可能な点と、機種の互換性が高いことです。一方で、配線が複雑になるため工事費が高くなる可能性があり、狭いスペースでは配線が困難な場合もあるというデメリットがあります。
1ケーブルタイプ
1ケーブルタイプは、1本のケーブルで電源供給と映像伝送を行う方式です。この方式は主に工事現場やマンションなど、長距離配線が必要な場所で使用されます。同軸ケーブルでカメラと電源ユニットを接続し、電源ユニットからコンセントで電源を確保しつつ、レコーダーやモニターにも接続します。
1ケーブルタイプのメリットは、配線が簡単で見た目もスッキリすることです。また、長距離配線に適しているため、広範囲のセキュリティシステムに適しています。しかし、特殊なカメラと電源ユニットが必要となるため機器コストが高くなる傾向があります。さらに、システム変更時に互換性のある機器を見つけにくいというデメリットもあります。
IPカメラタイプ
IPカメラタイプは、ネットワークを利用する最新の方式です。LANケーブルでカメラと専用レコーダーを接続し、HDMIケーブルで専用レコーダーとモニターを接続します。Wi-Fi搭載カメラの場合は、LANケーブルが不要になるため、さらに配線が簡素化されます。
IPカメラタイプの最大のメリットは、長距離配線が不要で工事費を削減できる点です。また、長期録画や複数カメラの設置に対応しており、スマートフォンから映像確認が可能なため、柔軟性の高いシステムを構築できます。ただし、高機能な分、カメラや関連機器の価格が高めになる傾向があります。複数の場所を1台のモニターで管理したい場合におすすめできる方式です。
これらの配線方法から、設置環境や予算、必要な機能に応じて選んでみましょう。
防犯・監視カメラの設置方法
防犯・監視カメラの設置方法は、大きく分けて2つです。自分で設置するか、専門業者に依頼するかの選択となります。ここからは、それぞれの設置方法について詳しく解説していきます。
自分で設置する
自宅用の屋内カメラなど、特に工事が不要な製品は自分で設置することが可能です。ワイヤレスタイプ、バッテリー内蔵タイプ、トレイル(センサー)カメラなどは比較的設置しやすい種類です。
ワイヤレスタイプは、録画・確認がネットワーク経由で可能なため、複雑な配線が不要です。バッテリー内蔵タイプは電源の配線が不要で、屋外用ではソーラー式充電タイプもあります。トレイルカメラは、センサーで自動撮影するため、細かな調整なしで広範囲をカバーできます。
しかし、これらの簡易設置型カメラは主に個人用途に適しており、店舗やオフィスなど、より高度なセキュリティが求められる場所での使用には向いていません。業務用途では、より信頼性の高い有線システムや専門的な設置が必要となるため注意しましょう。
屋外用の防犯・監視カメラは配線が難しい
自宅用であっても、屋外に設置する場合は配線が複雑になり、専門的な知識や技術が必要になります。屋外設置では、天候や外部からの干渉に対する保護が不可欠だからです。
有線カメラを屋外に設置する場合、PF管やサドルを使用してケーブルを保護し固定する必要があります。また、カメラとケーブルの接続部分の防水処理や、屋内への配線引き込みなど、多くの作業工程があります。
これらの作業には、PF管、サドル、ジョイントボックス、防水パテなど、特殊な道具や材料が必要です。さらに、壁に穴を開ける場合もあり、適切な工具の使用と技術が求められます。このため、屋外カメラの設置は、DIYに慣れていない人にとっては困難な作業となります。
業者に依頼する
屋外・オフィス・事務所・店舗などに設置する場合は、専門の設置業者に依頼するのが一般的です。特に、カメラの台数が多い場合や、複雑な配線が必要な場合は、プロの技術が不可欠です。
業者に依頼することで、天井や壁面など個人では設置しにくい場所や、特殊な壁材質にも対応できます。また、適切な設置場所の提案や、最適なカメラ選びのアドバイスも受けられるでしょう。
設置費用は発生しますが、正しい設置により長期的なトラブルを防ぎ、防犯カメラシステムを最大限に活用できるメリットがあります。特に、法的規制や高度なセキュリティが求められる業務用途では、専門業者への依頼がおすすめです。
個人用の簡易的な屋内カメラであれば自己設置も可能ですが、屋外カメラや業務用途の場合は、安全性と信頼性を確保するために専門業者に依頼をしましょう。
有線か無線(ワイヤレス)はどちらがおすすめ?
防犯・監視カメラには、有線タイプと無線タイプがあります。両タイプにはそれぞれメリットとデメリットがあり、設置環境や用途によってどちらがおすすめなのかが変わってしまいます。ここからは、有線タイプと無線タイプのメリット・デメリットを紹介sルウので参考んしてみましょう。
有線タイプのメリット・デメリット
有線タイプの防犯カメラは、安定性と信頼性が高いことが最大の特徴です。主なメリットとして、撮影映像の安定性、高画質データの安定した伝達、セキュリティの高さ、故障時の原因特定のしやすさが挙げられます。
映像の安定性に関しては、ケーブルによる直接接続のため、外部からの干渉が少なく、常に安定した映像を得られます。高画質データの伝送も問題なく行え、リアルタイムでの監視にも適しているでしょう。
また、故障時にはケーブルの接続を順に確認することで、問題の所在を特定しやすいという利点もあります。
一方で、有線タイプにはデメリットもあります。設置時に配線工事が必要となるため、初期費用が高くなる傾向があります。また、長距離の配線では伝送速度の低下が起こる可能性があり、ケーブルの物理的な切断によってシステム全体が機能しなくなるリスクもあるので注意しましょう。
無線タイプ(ワイヤレス)のメリット・デメリット
ワイヤレス防犯カメラの最大のメリットは、設置のしやすさと柔軟性です。配線工事が比較的簡単なため、初期費用を抑えられます。
また、多くのワイヤレスカメラはスマートフォンやPCから遠隔で映像を確認できる機能を備えており、場所を問わず監視が可能です。レコーダーやモニターなどの追加機器が不要な場合も多く、機器購入費用を抑えられるメリットもあります。
デメリットとしては、通信の安定性に対する不安です。Wi-Fi環境に依存するため、障害物や電波干渉、悪天候などにより映像が乱れたり、録画が中断したりする可能性があります。また、セキュリティ面でも、適切な暗号化を行わないと不正アクセスのリスクが高まります。
屋外設置の場合、Wi-Fi環境の整備が困難な場合もあり、使用に制限がかかることもあります。この問題を解決するためにLTE回線を利用するタイプもありますが、通信費用が別途必要です。
どちらのタイプも一長一短であるため、設置環境、必要な機能、予算を総合的に判断して設置するようにしましょう。
店舗用は業者に依頼して配線してもらおう
防犯・監視カメラの設置、特に店舗用となると、より高度な専門知識と技術が求められます。防犯カメラの種類や配線方法によって、設置の複雑さや必要な作業が大きく異なります。店舗での防犯カメラの設置は種類、タイプを選ばず、業者に依頼するようにしましょう。
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