【店舗】防犯カメラの映像、個人情報の取り扱いはどうすればいい?注意点も解説

【店舗】防犯カメラの映像、個人情報の取り扱いはどうすればいい?注意点も解説

2024年10月29日

防犯カメラの設置は、店舗のセキュリティ強化において欠かせない手段ですが、その映像が個人情報に該当することをご存知でしょうか。防犯カメラが捉える映像には、人の顔や行動、位置情報などが含まれており、これらのデータは適切な管理が求められます。

店舗の安全を守るためには、防犯用に監視カメラの導入だけでなく、個人情報の適切な管理も欠かせません。

この記事では、カメラの映像が個人情報に該当する場合の取り扱い方や、設置時に注意すべきポイントを詳しく解説します。防犯カメラの導入を検討する際の参考に、ぜひ一読下さい。

目次

  1. 1. 防犯・監視カメラはプライバシーの侵害になる?
    1. 個人情報保護法を厳守しなければいけない
  2. 2. 個人情報保護法とは
    1. 改正個人情報保護法
  3. 3. 防犯・監視カメラを設置、運用する場合のガイドライン
    1. 個人情報保護委員会の見解
    2. 経済産業省の見解
    3. 市町村ごとの見解
  4. 4. 防犯カメラを設置する時の注意点
    1. 必要に応じて届出を行う
    2. 防犯カメラを設置していることを提示する
    3. 問い合わせ先を明示する
    4. セキュリティシステムを導入する
    5. 利用目的以外に範囲を広げない
  5. 5. 飲食店・小売店に防犯カメラを設置するメリット
    1. 犯罪の抑止力につながる
    2. マーケティングに使える
    3. あらゆるトラブルの証拠になる
  6. 6. 飲食店・小売店に防犯カメラを設置するデメリット
  7. 7. 飲食店・小売店のおすすめの防犯カメラ設置場所
  8. 8. 飲食店・小売店の防犯にUSEN Cameraがおすすめできる理由
  9. 9. 個人情報を守って防犯対策をしていこう

防犯・監視カメラはプライバシーの侵害になる?

防犯・監視カメラはプライバシーの侵害になる?

防犯カメラの映像は、場合によっては個人情報保護法に基づき「個人情報」として扱われます。法律では「生存する個人に関する情報で、特定の個人を識別できるもの」が個人情報の定義です。

防犯用監視カメラが捉えた映像に写っている人物が特定できる場合、映像に映された顔や特徴、行動、位置情報などは個人情報として扱う必要があります。したがって、これらの映像を取り扱う際は、慎重な対応が求められ、適切な管理と法的規制の遵守が不可欠です。

さらに、映像の保存期間や第三者への提供についても、慎重に対処することが求められます。

個人情報保護法を厳守しなければいけない

防犯カメラの映像には個人が特定できる情報が含まれているため、個人情報保護法の対象です。カメラを設置する事業者は、法律を守り、適切な保護対策を講じることが義務付けられています。

具体的には、映像の利用目的を明確にし、その範囲内でのみ使用すること、さらに第三者に提供する際には、事前に適切な同意を得ることが必要です。また、保存期間を最小限にし、不要になったデータは速やかに削除しましょう。

こうした法令を守ることで、プライバシーを保護しながら、店舗の信頼性を高め、顧客や従業員に安心感を与えられます。

個人情報保護法とは

個人情報保護法とは

個人情報保護法は、個人のプライバシーを保護するために制定された法律であり、個人情報を取り扱う企業や団体に対して適切な情報管理を義務付けています。

この法律が対象とする個人情報には、氏名、住所、電話番号などの個人を特定できる情報や、技術の進展により、顔認識や指紋などの生体情報も保護対象に加わり、これらのデータが誤った方法で利用されると、プライバシーが侵害される危険性があります。

企業や団体は、個人情報保護法に従い、情報漏えいや不正利用を防ぐための厳格な管理と適切な対策を講じる必要があります。

改正個人情報保護法

2022年4月に施行された改正個人情報保護法は、ルールを強化し、より安全で適切な管理を促す内容になっています。改正法のポイントは以下の通りです。

  • 個人情報の定義の拡大

顔情報や指紋、虹彩などの生体情報が「個人識別符号」として定義。

  • 匿名加工情報の規定整備

個人を特定できない形での情報利用を可能にする匿名加工情報に関する規定整備。

  • トレーサビリティの強化

個人情報を第三者に提供する際、情報の流れを追跡可能にする記録義務が導入され、不正利用や漏えい防止を強化。

  • グローバル対応の強化

外国の事業者への個人情報提供に関する規定が整備され、国際的なデータ移転でも国内と同等の保護基準が適用可能。

  • 個人情報保護委員会の新設

個人情報保護法の所管が消費者庁から個人情報保護委員会に移管され、独立した機関として体制整備。

防犯・監視カメラを設置、運用する場合のガイドライン

防犯・監視カメラを設置、運用する場合のガイドライン

防犯カメラや監視カメラの設置は、防犯対策として効果があります。しかし、その運用には、個人に関する情報の保護やプライバシー侵害防止が必要です。

以下より、個人情報保護委員会、 経済産業省、市町村ごとのガイドラインについて詳しく解説します。正しく運用することで、利用者の信頼を獲得し、トラブルを未然に防ぎましょう。

個人情報保護委員会の見解

個人情報保護委員会は、防犯目的で画像や顔認証データを利用する際は、個人に関する情報の利用目的を具体的に決め、その範囲内でのみ使うことが大切ということを強調しています。

特に、顔が分かるようなカメラ映像を撮影・録画する場合は、プライバシーを扱うことになるので注意が必要です。利用目的は事前に公表するか、データを取得した後に本人に知らせるようにしましょう。

防犯目的だけの撮影の場合は、利用目的の通知や公表が不要とされていますが、防犯カメラが作動中であることを店舗の入口などに掲示するのが望ましいです。

また、個人に関する情報に関する問い合わせ先を店舗の入口に表示し、関連情報を掲載したWebサイトのURLやQRコードを提供することも推奨されます。

顔認証データを使ってデータベースを作成する場合、個人データに該当し、適切な取扱いが必要です。

顔認証の処理方法に関する記載は必須ではありませんが、透明性を保つために、処理方法やプライバシーポリシーを掲載したWebサイトのURLやQRコードを準備しておくと良いでしょう。

経済産業省の見解

経済産業省のガイドラインでは、個人情報保護委員会の指針に加えて、防犯目的だけでなく、マーケティング目的で利用する場合にも注意が必要であるとされています。

プライバシーを守るために、カメラ画像の利用目的や方法、生活者への影響、適切な安全対策について、しっかり説明することが推奨されています。

店舗内カメラを運用する際には、関係者との丁寧なコミュニケーションを通じて理解を得ることが重要です。このコミュニケーションの対象には、生活者だけでなく、従業員やデータを活用するビジネスパートナーも含まれます。

屋外や店舗内にカメラを設置すると、通行人や顧客が映り込む可能性があります。そのため、カメラの目的やメリットをわかりやすく説明し、問い合わせ先を明示して、苦情には真摯に対応することが大切です。

また、従業員への説明では、監視が目的でないことを明確にし、安心感を持たせるよう努めましょう。

カメラの運用やデータ利用では、提供元や関連企業と密に連携し、プライバシーを守るためのルールを徹底することが求められます。

市町村ごとの見解

防犯カメラの設置に関しては、市区町村ごとに異なる規定があり、各地域の特性やニーズに応じた指針が定められています。そのため、設置を検討する際には、地域ごとの指針を確認し、適切な対応を取らなければなりません。

例えば、東京都世田谷区では、防犯カメラを設置する際に区長への事前届出が必要です。また、設置の目的や撮影範囲を明確にし、カメラが稼働中であることを明示することが義務付けられています。

さらに、撮影した映像データの管理においては、保存期間終了後のデータの適切な削除や漏えい防止策を講じることが必要です。これにより、地域住民のプライバシーを保護しつつ、防犯カメラの適切な運用が可能となります。

また、各自治体には個別の規定があるため、別の地域での設置を検討する際には、その地域の指針を事前に確認することが重要です。

例えば、ある自治体では特定の公共施設に設置する場合に追加の許可が求められることがあるため、事前の調査が不可欠です。

このように、地域の特性を踏まえた適切な対応が、防犯カメラの効果を最大限に発揮させるためには重要です。

防犯カメラを設置する時の注意点

防犯カメラを設置する時の注意点

防犯カメラの設置は、店舗のセキュリティ向上において非常に効果的ですが、設置や運用には法律や規制に対する十分な配慮をしなければなりません。プライバシーの保護や法令遵守を確実に行うことで、店舗の信頼性を高め、トラブルを未然に防ぐことが可能です。

これから、店舗にカメラを設置する際に留意すべきポイントについて、具体的に解説します。

必要に応じて届出を行う

店舗にカメラを設置する際、特に人通りが多いエリアや公共の出入り口に設置する場合には、地方自治体の規定に基づいて適切な届出を行うことが重要です。

カメラの設置目的や運用方法、管理責任者の情報を詳細に明確にし、自治体に必要な書類を提出することで、法令遵守が確実になります。また、届出を行うことで、トラブル発生時にも正当性を主張できる証拠を保持することが可能です。

事前に自治体のガイドラインを十分に確認し、必要な手続きを確実に行うことで、法的リスクを回避し、店舗の信頼性を高めることができます。

防犯カメラを設置していることを提示する

店舗にカメラを設置する際、来店者に対してカメラが作動中であることを明確に提示することが不可欠です。これは、プライバシー保護の観点からも重要であり、適切な告知を行うことで不正行為の抑止効果がさらに期待できます。

「防犯カメラ作動中」「録画中」などの標識を店内の見やすい場所に掲示し、来店者に安心感を与えることが大切です。また、録画された映像がどのように管理・利用されるのかを簡潔に説明することで、顧客の信頼をさらに得ることができます。

法令遵守とともに、店舗のセキュリティ意識をしっかり高めましょう。

問い合わせ先を明示する

防犯カメラの映像に関する問い合わせ先を店舗内に明示することは、来店者の権利を尊重し、適切な情報管理を行うために非常に重要です。

来店者が自身の映像データについて問い合わせや苦情を申し立てる際に、迅速かつ適切な対応ができるようにするため、連絡先を店内の目立つ場所に表示しましょう。

電話番号やメールアドレスなど、具体的な連絡手段を明記することで、顧客の安心感を高めるとともに、店舗の信頼性も大いに向上します。また、問い合わせ対応の体制を整えておくことで、トラブルを未然に防ぎ、スムーズな対応が可能です。

セキュリティシステムを導入する

防犯カメラで取得した映像データを適切に管理するためには、セキュリティシステムの導入が不可欠です。

特にインターネットを介してデータを管理する場合、外部からの不正アクセスやデータ漏えいのリスクを防ぐため、最新のセキュリティ技術を活用したシステムを導入することが強く求められます。

これにより、プライバシーの保護が徹底され、万が一の事態にも迅速に対応できる体制が整うでしょう。高度なセキュリティ対策は、顧客からの信頼を得るだけでなく、店舗全体の安全性を確保し、健全な運営を支えるための重要な要素となります。

利用目的以外に範囲を広げない

防犯カメラで取得した映像データは、最初に設定された利用目的の範囲内でのみ使用することが法律で厳格に定められています。店舗では、防犯目的で収集したデータを他の用途に使用することは厳禁です。

例えば、マーケティングや従業員の監視など、当初の目的を逸脱した利用は個人情報保護法に違反する可能性があり、重大な法的問題に発展する恐れがあります。

カメラの利用目的を明確にし、データの使用範囲を厳格に管理することで、プライバシーの保護と法令遵守を徹底しなければなりません。定期的に運用方針を見直し、法令の改正に対応することも大切です。

飲食店・小売店に防犯カメラを設置するメリット

飲食店・小売店に防犯カメラを設置するメリット

飲食店や小売店に防犯カメラを設置することは、犯罪抑止、マーケティングデータの収集、トラブル対応といった多方面でメリットがあります。さらに、カメラは、単なる防犯ツールにとどまらず、経営全体において不可欠な存在であるでしょう。

安心して利用できる環境を提供するために、防犯カメラの導入は非常に有効です。

犯罪の抑止力につながる

防犯カメラは、店舗における犯罪抑止効果が極めて高いです。設置することで、潜在的な犯罪者に対して強い警戒心を植え付け、計画的な犯罪の抑止につながります。

また、外部からの犯罪だけでなく、従業員による内部不正、例えば売上金の横領や商品窃盗などの防止にも効果的です。カメラの存在が従業員に適度な緊張感を与え、不正行為を未然に防ぐ役割を果たします。

結果として、店舗の信頼性を高め、運営をより安全に保つことが可能です。

マーケティングに使える

防犯カメラは、防犯目的だけでなく、マーケティングにも大きな力を発揮します。

最新のカメラは、来店者の性別や年齢を自動的に分析する機能を備えており、来店者の動向や購買行動を詳細に把握することが可能です。集めたデータを活用すれば、ターゲット層に合わせた商品陳列やプロモーションが可能になり、売上や顧客満足度を向上させます。

店舗経営において、データを活用した戦略がますます重要になっていると言えるでしょう。

あらゆるトラブルの証拠になる

防犯カメラは、店舗内で発生する様々なトラブルの証拠として極めて有用です。例えば、金銭の受け渡しに関する問題や、顧客との間で発生するクレームに対して、映像が客観的な証拠になります。

これにより、迅速で適切な対応が可能となり、不当なクレームを防ぐだけでなく、店舗の信頼性を維持することが可能です。また、トラブルの再発防止策を講じるための資料としても活用でき、店舗運営において欠かせないツールと言えるでしょう。

飲食店・小売店に防犯カメラを設置するデメリット

飲食店・小売店に防犯カメラを設置するデメリット

防犯カメラを飲食店や小売店に設置する際のデメリットとして、注目すべきは導入費用です。カメラ本体の購入費用に加え、取り付け工事の費用も発生します。

特に高性能な業務用カメラでは、十万円以上する機種もあり、設置費用も数万円から十万円近くかかることも少なくありません。

また、店内の死角を減らすために複数のカメラを設置することが推奨されるため、コストはさらに増加します。加えて、定期的なメンテナンスや機器の更新費用も必要です。

導入前には、総合的なコストと運用にかかる手間をしっかりと検討しましょう。

飲食店・小売店のおすすめの防犯カメラ設置場所

飲食店・小売店のおすすめの防犯カメラ設置場所

飲食店・小売店で防犯カメラを設置する場所に迷う方は少なくないでしょう。以下で、店内で特に設置することをおすすめする設置場所について紹介します。

  • 店の出入り口

防犯効果が高く、不審者の監視や万引き防止に有効です。

  • レジ

現金の管理やトラブル防止に役立ちます。マイク付きカメラがおすすめです。

  • 商品棚や客席

店内の混雑状況や顧客の動向を把握でき、マーケティングにも活用できます。

  • バックヤード

無人になりやすく、盗難や従業員の不正防止に有効です。

  • 駐車場

車上荒らしや当て逃げ防止に必須な設置場所になります。

飲食店・小売店の防犯にUSEN Cameraがおすすめできる理由

飲食店・小売店の防犯にUSEN Cameraがおすすめできる理由

防犯カメラを導入するなら、防犯カメラとしての役割を超えた多機能性と充実したサポート体制で、USEN Cameraがおすすめです。

USEN Cameraは来店客分析機能を備えており、USENのBGMサービス『USEN MUSIC』と連携させることで、時間帯や客層に合わせて店内の音楽を自動的に切り替えることができます。

それにより、店内の雰囲気がより来店客にマッチしたものとなり、居心地の良い環境を提供可能です。

また、サポート面でも万全で、24時間365日いつでも電話でサポートが受けられます。全国どこでも対応可能で、USENの自社技術者が直接設置からサポートまで行うため、安心して任せることが可能です。

個人情報を守って防犯対策をしていこう

個人情報を守って防犯対策をしていこう

防犯カメラの導入は、店舗のセキュリティを強化する重要な手段ですが、プライバシー情報の適切な管理も欠かせません。防犯カメラ設置のポイントを理解した上で、店舗の安全性を高め、顧客や従業員のプライバシーを適切に保護する必要があります。

防犯・監視と来店客分析を兼ね備えたUSEN Camera導入の相談や資料請求、Webでの問い合わせをしてみてはいかがでしょうか。

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