防犯・監視カメラの設置は効果的な解決策ですが、「どんなカメラを選べばいいのか」「設置場所はどこが最適か」「コストはどれくらいかかるのか」など、疑問は尽きないものです。この記事では、店舗向け防犯・監視カメラの選び方から設置のポイント、最新のAI技術を活用した顧客分析機能まで、解説します。
さらに、初期費用を抑えつつ高機能なシステムを導入できる方法も紹介しているので防犯カメラを導入する時の参考にしてみて下さい。
目次
防犯・監視カメラを設置する理由は
防犯・監視カメラは、セキュリティの強化だけでなく、業務効率の向上や顧客サービスの改善に役立ちます。ここからは、防犯・監視カメラを設置する具体的な理由を5つ解説します。
- 未然に窃盗などの犯罪を防ぐため
- トラブルなどが起きた時の証拠として使う
- 問題行動を防ぐことができる
- 仕事の効率化が図れる
- どこにいても監視ができる
ぜひ参考にしてみましょう。
1.未然に窃盗などの犯罪を防ぐため
防犯・監視カメラの最も重要な役割は、犯罪の抑止効果です。カメラの存在自体が、犯罪に対する強力な警告となります。防犯カメラは、顧客による窃盗だけでなく、従業員による内部犯罪の防止にも有効です。
防犯カメラを設置する時は、「防犯カメラ作動中」などのステッカーを併用するようにしましょう。視覚的な警告は、カメラの存在をより明確に示し、犯罪企図者に対する心理的抑止力を高めます。
2.トラブルなどが起きた時の証拠として使う
防犯カメラの映像は、事件やトラブルが発生した際の重要な証拠となります。これは単に犯罪の証拠としてだけでなく、日常的な店舗運営におけるさまざまな場面で役立つでしょう。
例えば、釣銭のトラブルや顧客とスタッフ間の「言った、言わない」の争いなど、日常的に起こりうる小さなトラブルの解決にも有効です。さらに、従業員の不正行為(バックヤードでの万引き、レジの売上金の抜き取り、オフィスからの情報持ち出しなど)の証拠としても活用できます。
また、近年問題となっている従業員による不適切な行動のSNS投稿なども、カメラの存在により抑制することが可能です。
3.問題行動を防ぐことができる
防犯カメラの設置は、従業員の行動に対して大きな影響を与えます。「見られている」という意識が芽生えることで、マナーの向上や問題行動の抑制につながるでしょう。
特に重要なのは、パワハラやセクハラなどのハラスメント防止効果です。これまで従業員の目につかないところで行われていた不適切な行為を、カメラの存在によって未然に防ぐことができます。万が一トラブルが発生した場合も、カメラの映像が状況把握や解決の手がかりとなります。
小さな問題でも内容によっては店舗運営に影響を及ぼす可能性があるため、こういった対策という意味でも防犯カメラは役立つでしょう。
4.仕事の効率化が図れる
防犯・監視カメラは、セキュリティ以外の面でも大きな役割があります。特に業務効率化の観点から、その有用性は高く評価されているのです。
防犯カメラを通じて人の動きや作業の流れを記録し分析することで、無駄のない作業工程や最適な人材配置が実現できます。これにより、業務効率の向上や職場環境の改善につながり、結果として生産性の向上や顧客サービスの改善が期待できるでしょう。
5.どこにいても監視ができる
防犯・監視カメラシステムによっては、ネットワーク機能を活用した遠隔監視が可能です。これにより、店舗オーナーや管理者は、スマートフォンやタブレットなどのデバイスを通じて、どこにいても店舗の状況をリアルタイムで確認できます。
この機能は、複数の店舗を管理する経営者や、頻繁に外出する必要がある管理者にとって特に有用です。店舗の状況を常に把握できることで、迅速な意思決定や問題対応が可能となり、店舗運営の効率化と安全性の向上に大きく貢献するでしょう。
以上の理由から、防犯・監視カメラの設置は店舗経営において不可欠な要素となっています。セキュリティの強化だけでなく、業務効率の向上や顧客サービスの改善など、多面的な効果が期待できるのが防犯カメラです。
防犯・監視カメラを設置するための注意点
防犯・監視カメラの設置は、単に機器を取り付けるだけではなく、適切な場所選びと法的・倫理的配慮が不可欠です。効果的な犯罪抑止と円滑な店舗運営を両立させるためには、以下の重要なポイントに注意を払っていきましょう。
- 屋外・屋内ともになるべく死角を作らないようにする
- 防犯・監視カメラの設置を伝える
- プライバシーへの配慮を行う
ここからは、防犯カメラを設置するための注意点を解説します。
屋外・屋内ともになるべく死角を作らないようにする
防犯・監視カメラの効果を最大限に発揮するためには、死角の最小化が極めて重要です。カメラの設置位置や向きを慎重に検討し、出入口や駐車場など、重要な場所を確実に撮影範囲に含める必要があります。
特に注意すべきは、犯罪者が侵入に利用する可能性のある全ての経路をカバーすることです。警察庁の統計によると、2022年に発生した住宅侵入被害のうち、窓からの侵入が50.7%を占めており、出入口からの侵入(39.5%)を上回っています。このデータは、窓やその他の潜在的な侵入ポイントも監視範囲に含めることの重要性を示しています。
このデータはあくまでも自宅などの犯罪ですが、店舗でも例外ではありません。敷地が広い場合や複雑なレイアウトの店舗では、複数のカメラを戦略的に配置することで、効果的な監視網を構築することができます。死角のない監視体制を整えることで、犯罪者に隙を与えず、高い抑止効果を発揮することが可能です。
【参考】令和4年の刑法犯に関する統計資料
防犯・監視カメラの設置を伝える
防犯・監視カメラを設置していることを提示しなければいけません。「防犯カメラ設置中」や「24時間監視中」などの警告ステッカーを目立つ場所に貼るようにしましょう。そうすることで、防犯カメラの設置を意識させ、潜在的な犯罪者に対する強力な心理的抑止力となります。
監視されているという認識により、犯行を思いとどまる可能性が高くなるため、損失を抑える効果も期待できます。また、来店客に対しても、店舗の安全性をアピールすることができ、安心感を与える効果があります。
プライバシーへの配慮を行う
防犯・監視カメラの設置において、プライバシーへの配慮は法的にも倫理的にも極めて重要です。不適切なカメラの設置や運用は、深刻な法的問題を引き起こす可能性があります。
特に注意すべき点は、カメラの撮影範囲が隣接する私有地や公共空間に及ぶ場合です。例えば、隣人の出入りや日常的な行動が詳細に記録されてしまうような設置は、避けるようにしましょう。
カメラの位置や角度を慎重に調整し、必要最小限の範囲のみを撮影対象とすることが重要です。
防犯・監視カメラの設置は、セキュリティ向上と個人のプライバシー保護のバランスを慎重に取る必要がある複雑な課題です。設置する時は業者などを活用して慎重に設置することをおすすめします。
防犯・監視カメラが盗まれた!そんな事態にならないようにできること
防犯・監視カメラは、店舗のセキュリティを守る重要なものです。しかし、皮肉にもこのカメラ自体が盗難の対象となる可能性があります。防犯カメラの盗難は、セキュリティを損なうだけでなく、大きな損失につながるかもしれません。
そのため、カメラ自体を保護することも、全体的なセキュリティ対策の重要な部分といえるでしょう。ここからは、防犯カメラの盗難を防ぐための効果的な方法を解説します。
防犯・監視カメラの設置は3m以上の場所が望ましい
防犯カメラの設置高さの理想は、3m以上が望ましいといえます。この高さは、通常の人間がジャンプしても手が届かない高さであり、同時に一般的な障害物の高さを超えているため、死角も最小限に抑えられます。
ただし、トラックヤードなど、高さ3mを超える車両が頻繁に出入りする場所では、さらに高い位置への設置が必要になるので注意しましょう。どうしても3mを超える場所に設置ができない場合であっても、防犯カメラの近くに登れるものがないか、周囲の環境も十分に確認して設置することをおすすめします。
取り付けしにくい防犯・監視カメラを設置する
店舗用の防犯・監視カメラは、簡単に取り外せない方法で設置することが重要です。
一般家庭向けの簡易的な取り付け方法では、盗難のリスクが高くなります。対照的に、専門的な工事を必要とする取り付け方法は、カメラを盗もうとする人にとって大きな障壁となります。
例えば、壁面への埋め込み式の取り付けや、特殊な工具を必要とする取り付け方法などが効果的です。
広範囲を監視する必要がある場合や、高所への設置が必要な場合は、高所作業車を使用するなど、専門的な設置方法を選択することが望ましいです。これにより、カメラの安全性が高まるだけでなく、より効果的な監視範囲を確保できるでしょう。
適切な高さと堅固な取り付け方法を行うことで、防犯カメラ自体の盗難リスクを大幅に減少させ、店舗全体のセキュリティを向上させることができます。設置をする際は、この点も意識して行うようにしてみて下さい。
【屋内・屋外別】防犯・監視カメラの選び方
防犯・監視カメラを選択する際、設置場所が屋内か屋外かによって種類や必要な機能が異なります。ここからは、屋内と屋外それぞれに適したカメラの特徴を説明します。あくまでも参考程度に検討してみて下さい。
【屋内】ドーム型
ドーム型カメラは、その名の通り半球状のドーム型のカバーで覆われたカメラです。この形状には以下のような特徴があり、屋内環境に特に適しています。
- スタイリッシュで目立たないデザイン
ドーム型カメラは、その丸みを帯びた形状により、店舗や施設の内装と調和しやすい特徴があります。目立たないデザインは、来店客や従業員に不必要な圧迫感を与えることなく、監視を行うことができるでしょう。
- レンズの向きが予測しづらい
ドーム型カバーの内部でレンズが動くため、外部からはカメラがどの方向を撮影しているかが分かりにくくなっています。これにより、監視されているという意識を軽減しつつ、効果的な抑止力が期待できます。
- 広い視野角
多くのドーム型カメラは広角レンズを採用しており、比較的狭い屋内空間を効率的にカバーできます。
- 天井設置に最適
ドーム型カメラは天井に取り付けやすい形状をしており、屋内の天井から俯瞰的(ふかんてき)に空間を監視するのに適しています。
これらの特徴により、ドーム型カメラは店舗やオフィスなどの屋内環境で効果を発揮します。
【屋外】ボックス型・バレット型
屋外環境には、ボックス型やパレット型のカメラがおすすめです。これらの防犯カメラには以下のような特徴があります。
- 耐候性
屋外用のバレット型カメラは通常、IP66などの高い防水・防塵性能を備えているものがあります。これにより、雨や粉塵などの厳しい屋外環境下でも安定して動作します。ボックス型を屋外に設置する場合はハウジングと呼ばれる専用ケースに格納して設置する必要があります。
- 可視的な抑止力
これらのカメラは比較的大きく、その存在が明確に分かるデザインとなっています。この視認性の高さが、潜在的な犯罪者に対する強力な抑止力となります。
- 拡張性
ボックス型カメラは、レンズの交換や各種オプションの追加が可能なものが多く、様々な環境や要件に柔軟に対応できます。
これらの特徴により、ボックス型・バレット型カメラは屋外環境での使用におすすめです。ただし、設置場所の特性や具体的な監視要件によっては、屋外でもドーム型を使用したり、屋内でボックス型を選択したりすることもあります。最適な防犯カメラ選びは、店舗の状況やニーズに応じてを慎重に検討してみましょう。
防犯・監視カメラのセキュリティ強化できるおすすめの機能・スペック
防犯・監視カメラのセキュリティ効果を最大限に高めるためには、適切な機能とスペックを備えたカメラを選択しなければいけません。
- 4Kなどの高画質のカメラを設置する
- 夜間撮影機能
- 音声録音機能
- 遠隔監視機能
ここからは、特に注目すべき機能とその重要性について説明します。5-1 4Kなどの高画質のカメラを設置する
4Kなどの高画質のカメラを設置する
4Kカメラは非常に高い解像度(3840×2160ピクセル)を持ち、従来のフルHDカメラの4倍の詳細さで映像を記録できます。これにより、人物の顔の特徴や車両のナンバープレートなど、大切な情報を鮮明に捉えることが可能です。
ただし、高画質カメラはデータ量が多くなるため、ストレージ容量や通信帯域幅に注意が必要です。また、リアルタイムモニタリングを行う場合は、若干の遅延が生じる可能性があることも考慮に入れておきましょう。
夜間撮影機能
夜間撮影機能は、24時間体制のセキュリティを確保する上で不可欠な機能です。
特に、屋外用の高性能カメラは赤外線LEDを搭載しているものもあり、完全な暗闇でも鮮明な映像が撮影できます。これにより、夜間や暗所での監視効果が大幅に向上するため、設置する際は「夜間撮影機能」を備えている防犯カメラを検討してみましょう。
音声録音機能
音声録音機能は、映像だけでは把握しきれない状況の理解に役立ちます。会話の内容や物音の種類などが記録できるため、事件や事故の解決において重要な証拠となる可能性があります。
また、 スピーカー機能を備えたカメラでは、遠隔地から音声で警告や指示を行うことも可能です。不審者への抑止力となるだけでなく、緊急時の対応にも有効なので併せて検討してみましょう。
ただし、音声録音に関しては、プライバシー保護の観点から十分注意して設置する必要があります。
遠隔監視機能
スマートフォンやタブレットを通じて、どこからでもリアルタイムで監視カメラの映像を確認できます。これにより、外出中や休暇中でも店舗や施設の状況を把握することが可能です。また、 動体検知や異常検知時に、即座にスマートフォンへ通知を送ることができ流機能もある、迅速な対応が可能です。
不穏な動きがある場合は、カメラの向きや設定を遠隔で調整したり、録画を開始・停止したりできるので、店舗にいない時間が多いオーナー様は「遠隔監視機能」がついている防犯カメラの設置をおすすめします。
これらの機能を組み合わせることで、より強固で効果的なセキュリティシステムの構築が可能です。ただし、ネットワーク接続を利用する機能については、サイバーセキュリティにも十分な注意を払う必要があります。
防犯・監視カメラの録画方式の種類
防犯・監視カメラには主に、アナログカメラとネットワークカメラ(IPカメラ)の2つの方式があり、それぞれに特徴と利点があります。ここからは、各方式の特徴を紹介します。ぜひ参考にしてみて下さい。
アナログカメラ
アナログカメラは、従来型の録画方式を採用しており、以下のような特徴があります。
- 接続方法
アナログカメラは同軸ケーブルを使用してカメラとモニター、録画機器を直接接続します。この方式では、インターネット接続を必要としないため、ネットワーク環境に左右されません。
- データ保存
撮影された映像は、HDDレコーダーなどの専用録画機器に保存されます。これにより、ローカルでのデータ管理が可能です。
- コスト
一般的に、アナログカメラシステムは比較的安価です。特に、小規模な監視システムを構築する場合にコスト面で有利といえます。
- セキュリティリスク
重要な注意点として、レコーダーが盗難に遭った場合、録画された全てのデータが失われる可能性があります。レコーダーの管理には十分注意しましょう。
- 設置方法
カメラごとに個別の配線工事が必要となるため、大規模なシステムの場合は設置が複雑になる可能性があります。
ネットワークカメラ(IPカメラ)
ネットワークカメラ(無線)、別名IPカメラは、最新の技術を採用した録画方式で、以下のような特徴があります。
- データ伝送
撮影した映像をインターネットなどのネットワークを介して伝送します。これにより、遠隔地からのアクセスが可能になります。
- データ保存
映像データはクラウド上に記録・保存されます。この方式の大きな利点は、カメラや現地の録画機器が盗難に遭っても、データは安全に保たれることです。
- 多様な形状
BOX型、ドーム型、置き型カメラなど、様々な形状のカメラが利用可能です。また、Wi-Fi対応のワイヤレスタイプやLTE通信可能なタイプもあり、設置の自由度が高いのが特徴です。
- リアルタイムで確認できる
スマートフォンやPCなどの端末があれば、場所を問わずリアルタイムで映像を確認できます。
- 設置方法
HDDレコーダーやモニターの設置工事が不要なため、比較的短時間で導入可能です。
ネットワーク環境に依存するため、インターネット接続の品質によっては映像の遅延が発生する可能性があります。また、初期導入コストはアナログカメラと比較してやや高くなる傾向があります。
近年は、特にデータセキュリティの観点から、クラウド保存が可能なネットワークカメラを導入している店舗が増えています。ニーズに合わせて選ぶようにしましょう。
店舗向けのUSEN Cameraがおすすめできる理由
USEN Cameraは、店舗向けの防犯・監視カメラシステムとして、多くの導入実績があります。端末代やカメラ機器費用が0円であり、月額利用料のみで利用可能なプランもあるため、初期投資を抑えつつ高度なシステムを導入できます。料金プランも、SDカード録画、クラウド録画、AI分析機能付きと、ニーズに合わせて選択できる柔軟性があります。
また、USEN Cameraの導入から運用までのサポート体制も安心して頂ける要素といえます。導入前にはカメラ設置場所の相談、導入後には24時間365日の電話サポートや全国対応の出張保証など、安心して利用できる環境を整えています。さらに、AIベースユニットがPoE給電の役割も果たすため、余分な電源工事が不要で、短時間での設置が可能です。
月額費用がかからない買い切りタイプの防犯カメラからAI分析機能を備えている最新型カメラまで幅広く取り扱っているので、この機会に一度ご相談下さい。
盗難防止に防犯・監視カメラを設置しよう
防犯・監視カメラの選択と設置には、多くの考慮すべき点があります。カメラの種類、設置場所、録画方式、そして法的・倫理的な配慮など、専門的な知識が必要な判断も多々あります。また、初期投資のコストや運用面での課題も、多くの店舗オーナーにとって悩ましい問題です。
このような中で、USEN Cameraは、低コストで高機能な解決策を提供しています。初期費用を抑えつつ、防犯機能から顧客分析まで幅広いニーズに対応できる点は、多くの店舗オーナーから高く導入実績として評価されています。
USEN Cameraについては、以下の問い合わせから資料を確認できます。無料で見積もりも行っていますので、防犯カメラの導入をする際の参考にしてみてはいかがでしょうか。