学校の教室に監視カメラは必要?設置箇所や注意点など解説

学校の教室に監視カメラは必要?設置箇所や注意点など解説

2024年10月02日

生徒同士のトラブルやいじめの問題などから、学校の教室に監視カメラを検討しているかもしれません。校門などに監視カメラを設置するケースは見かけますが、教室に設置するのは一般的なのでしょうか?

この記事では、学校の教室に監視カメラを設置する是非や、学校への監視カメラ設置に関して詳しく解説します。教室への監視カメラ設置を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

  1. 1. 教室内の監視・防犯カメラ設置は一般的ではない
  2. 2. 小学校・中学校などへの監視カメラ設置は進んでいる
  3. 3. 学校や教室に監視カメラを設置する必要性
    1. いじめや学生のいたずらを防止できる
    2. 教師の問題行動も抑止できる
    3. 不審者の侵入を防止できる
    4. 生徒や教師のトラブルの際に役立つ
  4. 4. 学校や教室におすすめの監視カメラのタイプ
    1. ドーム型
    2. ボックス型
  5. 5. 学校で監視カメラを設置する箇所
    1. 正門・裏門
    2. 校庭外周
    3. 校舎入口
    4. 駐車場・駐輪場
    5. 廊下
    6. エレベーター内
    7. プール
  6. 6. 学校や教室に監視カメラを導入する際の注意点
    1. 導入費用が高い
    2. 生徒のプライバシーを侵害する場所に設置しない
    3. 運用ルールを定める
  7. 7. 教室は一般的ではないが学校への監視カメラ導入は浸透しつつある

教室内の監視・防犯カメラ設置は一般的ではない

教室内の監視・防犯カメラ設置は一般的ではない

学校での監視カメラの導入は、社会の変化とともに徐々に進んでいますが、教室内への設置についてはそうではありません。現在、教室内に監視カメラを設置している学校は非常に少なく、一般的とは言えません。

教室は生徒たちが学び、成長する大切な場所です。教室では教師と生徒、そして生徒同士の信頼関係に基づいて行われるべきであり、常に監視されているという環境は、生徒たちを萎縮させる可能性があります。

「カメラでずっと撮られているとストレスが大きい」「プライバシーを含めた個人の権利を侵害する恐れがある」という懸念が強く、現実的に教室へのカメラ設置は難しいと言えるでしょう。

なお、教室への監視カメラ設置に関して、政府の明確なルールは現在のところ存在しません。各学校が独自に判断できる状況です。しかし、前述の理由から、多くの学校では教室内へのカメラ設置を避け、ほかの方法で安全性を確保しようとしています。

小学校・中学校などへの監視カメラ設置は進んでいる

一方で、教室以外の場所への監視カメラの設置する動きは進んでいます。

文部科学省の調査によると、令和3年度の学校全体における監視カメラの普及率は64.3%に達し、前回調査(平成30年度)の58.1%から増加しています。なお、この数字は教室内ではなく、学校全体での設置状況を表しています。

多くの学校では、校舎の出入り口や廊下、校庭などの共用部分への設置が進んでいます。なぜなら、監視カメラは、不審者の侵入防止や校内の安全管理に効果があると考えられているためです。

また、いじめや事故の防止、緊急時の状況の把握などにも、監視カメラが役立つでしょう。

学校や教室に監視カメラを設置する必要性

学校や教室に監視カメラを設置する必要性

教室内への設置は避けるべきですが、学校全体に監視カメラを設置する必要性は高まっています。学校に監視カメラを設置すべき必要性について、次から解説します。

いじめや学生のいたずらを防止できる

まず、いじめや学生のいたずらの防止が挙げられます。昨今、学生のいじめはニュースで取り上げられ、生徒の健全な学校生活に重大な影響を及ぼすほか、学校にとっても社会的信用を落とす大問題となりかねません。

そこで、廊下やエレベーター内などに監視カメラを設置することで、学生にとっていじめやいたずらなどの抑止につながります。監視カメラの存在は、生徒たちに「見られている」「監視されている」という意識を与え、ほかの生徒に害をなす、不適切な行動を抑制する効果を期待できます。

ただし、カメラだけでいじめ問題が解決するわけではありません。監視カメラがあればいじめの抑止に役立ちますが、ほかにも教育方法などで工夫が必要です。

教師の問題行動も抑止できる

残念ながら、教師による不適切な行為も、時折ニュースで報道されます。セクハラや体罰などの問題は、学校の信頼を大きく損なう深刻な問題です。監視カメラの存在は、教師の側にも「見られている」という意識を持たせ、不適切な行動を抑止する効果を期待できます。

また、万が一問題が発生した場合も、カメラの映像が客観的な証拠となり、事実に基づいたトラブルへの対処が可能です。これは、教師の罪を暴くだけでなく、無実の教師を守ることにもつながります。

ただし、教師を常に監視下に置くことは、教師に教育現場でのプレッシャーを与えかねません。カメラの設置場所や運用方法については、教職員の意見も十分に聞いたうえで、慎重に決定するのが望ましいでしょう。

不審者の侵入を防止できる

学校の安全を脅かすのは、不審者の侵入です。そこで、正門や裏門、学校の外周に監視カメラを設置することで、不審者の侵入を未然に防ぐことができます。

カメラの存在自体が抑止力となりますが、実際に不審な人物が接近してきた場合も、早期に発見し対応を取ることが可能になります。また、夜間や休日の学校施設への不法侵入も、未然に防げるでしょう。

さらに、登下校時の安全確保にも役立ちます。通学路の要所にカメラを設置することで、子どもたちの安全を見守り、安全を確保することにつながります。

生徒や教師のトラブルの際に役立つ

学校生活の中では、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。生徒同士のトラブルや生徒と教師の間のトラブル、あるいは学校備品の破損など、その内容は多岐にわたります。

このような場合、監視カメラの映像が客観的な証拠として役立ちます。「言った・言わない」の水掛け論を避け、事実に基づいて、適切に対応をすることが可能です。

ただし、カメラの映像を過度に重視すると、状況の正確性やトラブル発生の背景などを見落とす危険性もあります。そのため、カメラの映像はあくまで補助的な証拠として扱い、関係者からの聞き取りなどするし、慎重にトラブル解決に向けて動くのが理想的です。

学校や教室におすすめの監視カメラのタイプ

学校や教室におすすめの監視カメラのタイプ

学校に設置するには、適切な監視カメラを選ぶことが重要です。学校に設置されるのは、主に「ドーム型」と「ボックス型」の2つです。

次から、2種類の監視カメラの特徴やメリット、デメリットを解説します。

ドーム型

ドーム型カメラは、ドーム状のカバーに格納された監視カメラのことを指します。主に屋内で使用され、学校では廊下や階段などに設置されることが多いタイプです。

ドーム型カメラの最大の特徴は、景観を損ないにくい点です。生徒たちに監視されているという圧迫感を与えすぎずに、広範囲を監視できます。

また、デザイン的にも目立たないため、学校の雰囲気を損なわずに設置することができます。多くのドーム型カメラは360度の回転が可能で、1台で広い範囲をカバーできます。さらに、ドームカバーがカメラを保護するため、生徒たちのいたずらや破壊行為からカメラを守ることができます。

仮に教室内に監視カメラを設置する必要が生じた場合も、ドーム型が適しているでしょう。空間への圧迫感が少なく、生徒たちの自然な行動を観察できます。

ボックス型

ボックス型カメラ(バレット型)は、箱形の形状をした監視カメラです。屋内外を問わず使用でき、学校では正門や裏門、校庭の外周、駐車場などに設置されることが多いタイプです。

ボックス型カメラの最大の特徴は、存在感の大きさです。カメラの存在が一目で分かるため、生徒や教師へ強い抑止力を発揮します。さらに、外部の不審者や犯罪者に対しても「監視している」ということを明確にアピールできるため、防犯効果が非常に高いと言えます。

また、一般的にボックス型カメラは高性能なレンズやセンサーを搭載できるため、高画質な映像を撮影できます。そのため、広い校庭や駐車場など、広範囲の監視が必要な場所にぴったりです。

さらに、屋外用のモデルでは防水・防塵機能が付いているものも多く、過酷な環境下でも使用可能です。雨や雪の影響を受けやすい場所にも設置できるため、学校の外周などに適しています。

ただし、ボックス型カメラは生徒たちに過度の緊張感を与える可能性があるため、仮に教室に設置するとしても適していません。

学校で監視カメラを設置する箇所

学校で監視カメラを設置する箇所

監視カメラの効果を最大限に発揮するためには、適切な場所に設置することが重要です。主に、学校で監視カメラが設置される箇所について紹介します。

正門・裏門

学校の正門や裏門は、外部からの出入りが最も多い場所です。ここには、存在感のあるボックス型を設置することで、不法侵入や学生の無断外出などを防止できます。

監視カメラを設置することで、その存在自体が抑止力となり、不審者に「この学校は監視されている」というメッセージを送ります。また、実際に不審な人物が接近してきた場合も、早期に発見し対応することが可能です。

さらに、登下校時の安全確保にも役立ちます。たとえば、下校時に不審な車両が学校周辺をうろついているような場合、カメラの映像を確認して、迅速に対応することが可能です。

校庭外周

校庭の外周にカメラを設置することで、外部からの不法侵入を抑止できます。特に夜間や休日など、人の目が行き届きにくい時間帯の監視には、監視カメラが大きく役立つでしょう。

また、日中の校庭の利用状況も把握することもできます。たとえば、体育の授業や部活動の様子を確認したり、不審者が校庭に侵入していないかをチェックしたりして、適切に学校の安全を管理できます。

校舎入口

校舎の入口にカメラを設置することで、校舎内への不審者の侵入を未然に防止できます。また、出入りした教師や学生の特定にも役立ちます。
校舎入口のカメラは、一般的にドーム型が適しています。広角レンズを使用することで、入口全体を監視できるからです。また、予算に余裕があれば、顔認識機能付きのカメラを使用することで、入校者の身元確認をより確実に行うことができます。

ただし、プライバシーの観点から、顔認識データの取り扱いには十分な注意が必要です。データの保管方法や閲覧権限など、明確なルールを設けることが不可欠です。

駐車場・駐輪場

学校の駐車場や駐輪場は、盗難や車上荒らしのリスクが高い場所です。駐車場や駐輪場にカメラを設置することで、犯罪を抑止し、万が一の場合はその証拠として活用できます。

駐車場や駐輪場には、広範囲を監視できるボックス型カメラがおすすめです。さらに、夜間の監視も重要なので、暗視機能付きのカメラを選ぶことをおすすめします。

廊下

廊下は、学校内で人の行き来がもっとも多い場所の1つです。廊下にカメラを設置することで、いじめや生徒のいたずら、教師による不適切な行為などを抑止できます。

また、緊急時の避難状況の把握にも役立ちます。火災や地震などの災害時に、スムーズな避難誘導を行うためには、避難訓練時の映像データを活用するのもおすすめです。

一般的に、廊下にはドーム型カメラが適しています。なぜなら、目立たないデザインで、かつ広範囲を監視できるからです。ただし、カメラの設置間隔は、廊下の長さや構造によって適切に決める必要があるので、業者に相談しましょう。

エレベーター内

特に私立では、エレベーターが設置されている学校もあります。エレベーター内は閉鎖的な空間であり、いじめや不適切な行為が発生するリスクが高い場所です。エレベーター内にカメラを設置することで、リスクを大幅に低減することができます。

また、エレベーターの故障や閉じ込め事故が発生した場合、カメラの映像を通じて迅速に状況を把握し、適切な対応を取ることができます。

ただ、学校にエレベーターを設置すれば、カメラも搭載するのが一般的です。そのため、エレベーターに監視カメラを後付けするケースは稀です。

プール

プールは水難事故が起きやすい場所です。監視カメラを設置することで、生徒たちの安全をより管理できるようになります。特に、授業時間外や休日のプール使用を監視することで、不適切な利用や事故を防げるでしょう。

また、万が一事故が発生した場合も、カメラの映像が状況確認や原因の究明に役立ちます。

プール周辺のカメラは、防水機能を備えたタイプを選びましょう。また、逆光や水面の反射に強いカメラを選ぶことで、より鮮明な映像を映し出すことができます。

学校や教室に監視カメラを導入する際の注意点

学校や教室に監視カメラを導入する際の注意点

監視カメラの導入には多くのメリットがありますが、一方でいくつかの注意点もあります。

そこで以下、学校で監視カメラを導入する際に特に気を付けるべき点について詳しく見ていきましょう。

導入費用が高い

監視カメラシステムの導入には、多額な費用がかかります。学校は一般的に広い敷地を持つため、多数のカメラが必要となり、比例して設置費用も高額になります。

また、カメラ本体の費用だけでなく、配線工事やレコーダー、、モニター、保守管理費用なども考慮する必要があります。さらに、定期的な機器の更新やメンテナンス費用も発生すると、どうしても多額の費用が発生します。

特に公立の場合、多額の費用を使って監視カメラを導入しようとしても、自治体の承認を得るのが難しい場合があります。限られた教育予算の中で、監視カメラの導入に費用を充てられない場合も多いでしょう。

監視カメラを導入する際は、費用対効果を十分に検討し、導入の是非を慎重に判断することが求められます。

生徒のプライバシーを侵害する場所に設置しない

監視カメラの設置場所を決める際、重要なのは生徒のプライバシーへの配慮です。更衣室やトイレ、そして多くの場合教室も含めて、生徒のプライバシーを侵害する可能性のある場所には原則として設置すべきではありません。

これらの場所にカメラを設置すると、生徒たちに過度の緊張感やストレスを与え、健全な学校生活を阻害する恐れがあります。また、法的な問題を引き起こす可能性もあります。

仮に、特別な事情でこれらの場所にカメラを設置する必要がある場合は、事前に生徒や保護者に十分な説明を行い、同意を得るようにしましょう。その際、カメラの設置目的が防犯対策やいじめ防止などの正当なものであることを明確に説明し、理解を求める姿勢が不可欠です。

また、カメラの運用方法についても詳しく説明する必要があります。たとえば「誰がどのような場合に映像を閲覧できるのか」「データをどのくらいの期間保存するのか」といった点を明確にしておく必要があります。

運用ルールを定める

学校に監視カメラを導入する際は、その運用ルールを明確に定めることが非常に大切です。特に学校という環境では、生徒のプライバシーに関わる情報を多く扱うことになるため、慎重な対応が求められるからです。

まず、カメラの映像を誰が、どのような状況で閲覧できるのかを明確に定める必要があります。通常、閲覧権限は校長や教頭、生徒指導主事など、役職のある限られた人物にのみ与えるべきです。また、閲覧の際は必ず記録を残し、不適切な利用がないか確認できるようにします。

また、録画データの保存期間と削除方法を定めます。データを長期間保存とプライバシー侵害のリスクを高めるため、必要最小限の期間(たとえば1〜2週間)で自動的に上書きされるようにするのが一般的です。

さらに、警察など外部機関から映像の提供を求められた場合の対応手順も決めておく必要があります。原則として、令状がある場合にのみ提供するなど、明確な基準を設けておきましょう。

なお、策定した運用ルールは文書化し、全教職員に周知徹底します。また、定期的にルールの見直しを行い、必要に応じて改定することも忘れてはいけません。

教室は一般的ではないが学校への監視カメラ導入は浸透しつつある

教室への設置は一般的ではありませんが、学校全体としては監視カメラの導入が進んでいます。学校安全への意識の高まりから、監視カメラの導入が進んでいるのでしょう。
監視カメラの導入には、いじめや不審者侵入の抑止、事故発生時の状況確認など、多くのメリットがあります。しかし同時に、プライバシーの保護や高額な導入費用など、慎重に検討すべき内容もあります。

学校に監視カメラを導入する際は、慎重に検討してから設置することをおすすめします。

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