防犯カメラの設置を検討しているけれど、費用が高くて悩んでいる方も多いのではないでしょうか。東京都には個人や企業向けの補助金・助成金制度が存在し、これらを活用すれば費用負担を軽減できる可能性があります。
この記事では、2024年の東京都における、防犯カメラ設置に関する最新の補助金・助成金情報を、個人と企業別に紹介します。補助金・助成金を活用することで、安心して防犯対策を進められるでしょう。
目次
- 1. 最新の防犯カメラの設置に使える補助金・助成金情報
- 2. 個人で使える補助金・助成金
- 3. 企業(個人事業主)・地域団体で使える補助金・助成金
- 【東京都】インバウンド対応力強化支援補助金
- 【東京都】環境に配慮したマルチエネルギーステーション化に向けた経営力強化支援事業
- 【東京都千代田区】公衆喫煙所設置助成事業
- 【東京都大田区】防犯カメラの維持管理に係る費用に対する助成(自治会・町会、商店街等向け)
- 【東京都立川市】立川市自治会防犯カメラ設備事業補助金
- 【東京都調布市】防犯カメラなどの防犯設備の設置等に対する補助制度
- 【東京都日野市】防犯カメラ設置費の補助
- 【東京都台東区】町会・商店街等への防犯カメラ設置補助金事業
- 【東京都港区】港区防犯カメラ等設置補助事業
- 【東京都目黒区】目黒区防犯設備の整備補助金/目黒区地域における見守り活動支援事業補助金
- 【東京都千代田区】防犯設備(防犯カメラ等)の整備等に対する補助金
- 4. 補助金・助成金を使って防犯カメラ費用を抑えよう
最新の防犯カメラの設置に使える補助金・助成金情報
2024年8月時点で、東京都の自治体ではさまざまな防犯カメラ関連の補助金・助成金制度が導入されています。これらの制度は、個人向けと企業(個人事業主含む)・地域団体向けに大別されます。
個人向けの制度は住宅の防犯強化を目的としたものが多く、企業・団体向けの制度は地域の安全性向上や事業環境の改善を図るものが中心となっています。各制度の対象条件や補助金額は自治体によって異なるため、利用できる補助金・助成金かどうかを確認してから申請するようにしましょう。
個人で使える補助金・助成金
ここからは、代表的な制度を紹介します。
【東京都八王子市】八王子市住まいの防犯対策臨時補助金
八王子市では、広域強盗事件の発生を受けて、家庭での防犯対策を支援するため、防犯カメラやカメラ付きインターホンなどの購入・設置費用の一部を補助しています。この制度は、安全で安心して暮らせる犯罪に強いまちづくりを推進することを目的としています。
補助金額は購入・設置工事費の2分の1で、上限は2万円です。対象となるのは、2023年8月1日から2024年9月30日までに市内の販売店等で防犯対策品を購入・設置した世帯です。ただし、2023年8月1日から2023年11月16日までに本補助金を申請していない世帯に限ります。
対象者と申請方法
申請締め切り | 2024年9月30日まで |
対象者 | 2023年8月1日から2024年9月30日までに市内の販売店等で防犯対策品を購入・設置した方 |
補助率 | 1/2 |
補助上限額 | 2万円 |
申請方法 | 防犯課窓口に提出、または郵送 |
【東京都品川区】品川区住まいの防犯対策補助金交付制度
品川区では、個人宅(戸建て住宅)において防犯カメラ、録画機能付きインターホンなどの防犯対策品を購入・設置した場合に費用の一部を補助しています。
対象者は、品川区内の戸建て住宅に住んでおり、かつ、住民登録がある世帯主または世帯主に準ずる方です。申請期間は2024年4月1日から2025年3月31日までで、購入・設置から90日以内に申請する必要があります。
なお、年度をまたいでの申請はできませんので注意が必要です。2024年3月31日以前に購入した場合は、この補助金の対象外となります。
対象者と申請方法
申請締め切り | 2025年3月31日まで |
対象者 | 品川区内の戸建て住宅に住んでおり、かつ、住民登録がある世帯主または世帯主に準ずる方 |
補助率 | 1/2 |
補助上限額 | 防犯カメラ上限 2万円、録画機能付きインターホン上限 7千円 |
申請方法 | 来庁、または郵送 |
参照「品川区住まいの防犯対策補助金交付制度(戸建て住宅における防犯カメラ等の設置)」
【東京都港区】共同住宅防犯対策助成事業
港区では、共同住宅(分譲マンションや賃貸住宅)の共用部分等に、新たに防犯機器を設置する場合、かかった費用の一部を助成しています。
対象となるのは、区内の分譲マンションの管理組合、公共住宅等に居住している住民で構成されている団体等、または区内の賃貸住宅所有者(個人・法人問わず)です。
助成金額は、対象建物の共用部分等に対する防犯機器の新設費用総額の2分の1で、上限は50万円です。ただし、既に設置済みの機器の取替え経費や保守、電気料等の維持管理費は対象外となります。
対象者と申請方法
注意事項 | ・1対象者につき、1回限り ・1対象者につき、1住宅のみ |
対象者 | ・区内にある分譲マンションの管理組合および公共住宅等に居住している住民で構成されている団体等 ・区内にある賃貸住宅所有者(個人・法人は問いません) |
補助率 | 1/2 |
補助上限額 | 50万円 |
申請方法 | 各総合支所協働推進課協働推進係に相談後、申請書を提出 |
参照「共同住宅防犯対策助成事業」
【東京都狛江市】住宅等防犯対策補助金
狛江市では、空き巣等の犯罪を未然に防止するために、市内の住宅(共同住宅含む)、店舗、事業所等において防犯対策を実施する方に対し、経費の一部を補助しています。
補助対象となるのは、2023年1月20日以降に実施した防犯対策で、防犯カメラの設置、防犯フィルムの取付、人感センサーライトの設置、モニター付きインターホンの取付などが含まれます。
補助率は2分の1で、上限は1万円です。申請は安心安全課窓口への提出または電子申請で行うことができます。
対象者と申請方法
申請締め切り・注意事項 | ・申請は1つの住宅等につき1回 ・年度途中で当該補助事業の募集を停止する場合がある |
対象者 | 当該補助住宅等の所有者、使用者、管理組合 |
補助率 | 1/2 |
補助上限額 | 1万円 |
申請方法 | 安心安全課窓口への提出、または電子申請 |
参照「住宅等防犯対策補助金のご案内(電子申請に対応しました)」
【足立区】足立区防犯対策に係る防犯設備の設置および物品購入補助金
足立区では、多種多様な防犯対策を推進するため、住宅の防犯に関する設備の改良、または防犯対策物品を購入した方等に対し、その費用の一部を補助しています。
対象者は、足立区内の住宅に防犯設備を設置した世帯主、または対象の防犯対策物品を購入した区内在住者です。また、共同住宅の場合は、足立区内の共同住宅に防犯設備を設置した管理者や所有者も対象となります。
補助率は2分の1で、インターホン連携型カメラの場合、補助上限額は15,000円です。注意点として、2024年4月以降に購入(2024年4月1日以降の領収書)された方が対象となります。
対象者と申請方法
注意事項 | 2024年4月以降に購入(2024年4月1日以降の領収書)された方 |
対象者 | 足立区内の住宅に防犯設備を設置した世帯主、または対象の防犯対策物品を購入した区内在住者 |
補助率 | 1/2 |
補助上限額 | 3万円(防犯カメラ設置の場合) |
申請方法 | 窓口、郵送、オンラインで申請可能 |
参照「足立区防犯対策に係る防犯設備の設置及び物品購入補助金」
企業(個人事業主)・地域団体で使える補助金・助成金
企業や地域団体向けにも、防犯カメラ設置に関する様々な補助金・助成金制度が用意されています。これらの制度を活用することで、事業所や地域の安全対策を強化しつつ、コスト負担を軽減できるでしょう。
【東京都】インバウンド対応力強化支援補助金
東京観光財団では、都内の宿泊施設、飲食店、免税店、体験型コンテンツ提供施設等が、訪日外国人旅行者のニーズに対応した利便性や快適性を向上させるための取り組みを支援しています。
補助率は2分の1で、宿泊施設、飲食店等は1施設/店舗/営業所当たり300万円、中小企業団体等、観光関連事業者グループは1団体/グループ当たり1,000万円が上限となっています。宿泊施設における防犯カメラの設置も補助対象に含まれています。
対象者と申請方法
申請締め切り | 2025年3月31日 |
対象者 | ・都内において旅館業法の許可を受けて「旅館・ホテル営業」「簡易宿所営業」を行う施設 ・都内の飲食店、免税店(中小企業者のみ) ・都内の体験型コンテンツ提供施設等(中小企業者のみ) ・都内において観光周遊および空港アクセス等の事業を行う観光バス事業者 ・外国人旅行者の受入対応に取り組む中小企業団体等・観光関連事業者グループ |
補助率 | 1/2 |
補助上限額 | ・中小企業団体等、観光関連事業者グループの場合は1,000万円 ・宿泊施設、飲食店、免税店、体験型コンテンツ提供施設、観光バス事業者の場合は300万円 |
申請方法 | 郵送、または電子申請システム(J Grants) |
参照「インバウンド対応力強化支援補助金」
【東京都】環境に配慮したマルチエネルギーステーション化に向けた経営力強化支援事業
東京都では、ガソリンスタンドの環境配慮型マルチエネルギーステーションへの転換を支援するため、都内ガソリンスタンド等の中小企業者等に対し、設備導入や事業多角化等を支援しています。
補助率は3分の2で、上限額は2000万円です。補助対象には、省エネ型洗車機、POSシステム、遠隔監視装置(監視カメラ)等が含まれます。募集期間は2024年12月27日までとなっています。
対象者と申請方法
申請締め切り | 2024年12月27日 |
対象者 | ガソリンスタンドの機能向上や事業多角化に向けた設備導入・事業立ち上げを検討している中小企業者等(現地調査必須) |
補助率 | 2/3 |
補助上限額 | 2,000万円 |
申請方法 | 電子メール、郵送、または電子申請システム(J Grants) |
参照「環境に配慮したマルチエネルギーステーション化に向けた経営力強化支援事業」
【東京都千代田区】公衆喫煙所設置助成事業
千代田区では、喫煙者と非喫煙者の共生を図ることを目的として、屋内公衆喫煙所および屋外公衆喫煙所(コンテナ型喫煙所)の設置に対する助成事業を行っています。
対象となるのは、誰もが利用できる無料の屋内喫煙所です。申請には事前相談が必要で、その後必要書類を提出する流れとなります。
対象者と申請方法
注意事項 | ・概ね1日8時間以上かつ週5日以上の運営 ・助成開始後5年間は、運営継続が必要 |
対象者 | 誰もが利用できる無料の屋内喫煙所(加熱式たば専用喫煙所は対象外) |
補助率 | 10/10 |
補助上限額 | 700万円 |
申請方法 | 事前に必ずご相談の上、申請に必要な書類を提出 |
参照「公衆喫煙所設置助成事業の概要」
【東京都大田区】防犯カメラの維持管理に係る費用に対する助成(自治会・町会、商店街等向け)
大田区では、安全・安心なまちづくりのため、防犯カメラを設置し運用している自治会・町会、商店街などの地域団体等に対して、防犯カメラの維持管理に係る費用の一部を助成しています。
対象となるのは、「大田区地域見守り活動支援に対する防犯設備補助金交付要綱」および「大田区防犯カメラの整備に対する補助金交付要綱」に基づく補助金を活用して設置した防犯カメラを運用する団体です。
電気料金、共架料、添架料については毎年6月頃に区から連絡があり、保守点検費、修繕費、移設費については随時受付(申請年度内に事業を完了できることが条件)となっています。
対象者と申請方法
申請締め切り | 随時受付 |
対象者 | 防犯カメラを運用する自治会・町会・商店街などの地域団体等 |
補助率 | 5/6、または2/3(防犯カメラ設置時に活用した補助金により異なる。) |
補助上限額 | 防犯カメラ1台当たり年20万円(移設費の場合) |
申請方法 | 点検や工事実施前に連絡 |
参照「防犯カメラの維持管理に係る費用に対する助成(自治会・町会、商店街等向け)」
【東京都立川市】立川市自治会防犯カメラ設備事業補助金
立川市では、東京都の補助制度を活用して、地域の安全・安心の活動に取り組む自治会を支援し、身近な地域における犯罪抑止と防犯対策を推進するため、自治会が設置を希望する防犯カメラに対して整備費用の一部を補助しています。
2025年度に防犯カメラを設置する計画がある自治会は、まずは生活安全課に相談することが求められています。
対象者と申請方法
申請締め切り | 2024年8月23日(相談) |
対象者 | 市内の自治会 |
補助率 | 11/12 |
補助上限額 | 500万円 |
申請方法 | 市民生活部 生活安全課 生活安全係に問い合わせ |
参照「自治会防犯カメラ補助事業」
【東京都調布市】防犯カメラなどの防犯設備の設置等に対する補助制度
調布市では、安全・安心なまちづくりの実現のため、自治会や商店街等が行う防犯カメラや防犯灯の設置等に対して整備費用の一部を補助しています。
補助を受けるには、事業開始までに地域住民の合意形成がなされており、設置予定場所の土地所有者および近隣住民の承諾を得られていることや、設置後も防犯に関する地域活動を月1回以上かつ5年以上継続できることなどの条件があります。
対象者と申請方法
申請締め切り | 2024年6月7日(自治体)・2024年7月31日(商店街) |
対象者 | 町会や自治会等の地域団体他(公式サイトで確認) |
補助率 | 11/12または、5/6 |
補助上限額 | 750万円 |
申請方法 | 調布市総務部総合防災安全課に確認 |
参照「令和6年度防犯カメラなどの防犯設備の設置等に対する補助制度(追加募集)」
【東京都日野市】防犯カメラ設置費の補助
日野市では、安全・安心まちづくりの実現のため、自治会が設置する街頭防犯カメラに対し、東京都の補助事業を活用して設置費用を補助しています。
2025年度に本事業への参加を希望する自治会は、8月末までに防災安全課に相談することが求められています。
対象者と申請方法
申請締め切り | 2024年8月31日 |
対象者 | 自治会 |
補助率 | 要確認 |
補助上限額 | 要確認 |
申請方法 | 防災安全課に相談 |
参照「街頭防犯カメラ設置を補助します」
【東京都台東区】町会・商店街等への防犯カメラ設置補助金事業
台東区では、町会・商店街等が地域の安全確保や犯罪抑止のため、パトロールなど防犯に関する地域活動と併せて、防犯設備を整備または更新する場合に、費用の一部を補助しています。
例年6月〜8月頃にかけて、設置希望団体を募集しています。申請には事業計画書、設置予定図面、見積書の写し、設置の意思決定をした会議の議事録などの提出が必要です。
対象者と申請方法
申請締め切り | 例年6月~8月頃 |
対象者 | 町会または、商店街 |
補助率 | 【町会の単独事業】 11/12 【商店街の単独事業】 5/6 【町会と商店街等との連携事業】 11/12 |
補助上限額 | 【町会の単独事業】 500万円 【商店街の単独事業】 600万円 【町会と商店街等との連携事業】 750万円 |
申請方法 | 生活安全推進課に問い合わせ |
【東京都港区】港区防犯カメラ等設置補助事業
港区では、町会・自治会や商店会などの地域団体が防犯カメラを設置する際、補助金で支援をしています。2024年10月から区の補助率が改正されました。
補助対象団体は、当該地域の道路等、公衆の安全確保および犯罪の未然防止等を目的とした防犯カメラの設置を予定している、町会・自治会や商店会などの地域団体です。なお、設置した防犯カメラについては、年1回以上の保守点検を行うことが条件となっています。
対象者と申請方法
申請締め切り | 設置を予定している年度の前年度の7月31日まで |
対象者 | 町会・自治会や商店会などの地域団体 |
補助率 | 19/20 |
補助上限額 | 1,900万円 |
申請方法 | 必要書類を各総合支所協働推進課協働推進係へ直接持参 |
【東京都目黒区】目黒区防犯設備の整備補助金/目黒区地域における見守り活動支援事業補助金
目黒区では、地域住民による各種防犯活動や見守り活動を補完し、街頭における犯罪を防止するため、町会・自治会、商店会等の地域団体が防犯設備(街頭防犯カメラ等)を設置する場合に、東京都の補助に連動して、その設置経費の一部を区の予算の範囲内において助成しています。
この事業は、助成申請を受け付ける前年の8月頃から準備作業を開始し、助成申請年度の年度末までの約1年6ヶ月程度を要する事業となっています。
対象者と申請方法
申請締め切り | 毎年8月に翌年度に防犯設備台数および金額を生活安全課まで連絡 |
対象者 | 町会・自治会、商店会等の地域団体 |
補助率 | 5/6 |
補助上限額 | 600万円 |
申請方法 | 生活安全課に問い合わせ |
【東京都千代田区】防犯設備(防犯カメラ等)の整備等に対する補助金
千代田区では、町会、PTA、商店街等の地域団体が設置する防犯設備(防犯カメラ等)の費用の一部を補助しています。
申請するためには、事前に「安全・安心まちづくり推進地区」として区に申請し、選定を受ける必要があります(ただし、商店街のみで設置する場合は不要)。また、申請年度内に設置し、支払いを完了する見込みがあることや、5年以上継続して防犯に関する地域活動を実施できることなどが条件となっています。
対象者と申請方法
申請締め切り | 随時募集 |
対象者 | 町会、PTA、商店街等の地域団体 |
補助率 | 11/12(商店街のみの場合は5/6) |
補助上限額 | 750万円 |
申請方法 | 事前に「安全・安心まちづくり推進地区」として区に申請 |
補助金・助成金を使って防犯カメラ費用を抑えよう
防犯カメラの設置は、個人の住宅や事業所、地域の安全を高める効果的な手段です。東京都内の各自治体が提供する補助金・助成金制度を活用することで、その導入コストを大幅に抑えることができます。
防犯カメラの設置をお考えの方は、まずお住まいの地域や事業所のある自治体の担当部署に相談し、利用可能な補助金・助成金制度について確認することをおすすめします。その上で、防犯カメラシステムの選定や設置方法についての専門的なアドバイスが必要な場合は、USENの防犯カメラサービスにお問い合わせください。USENでは、お客様のニーズに合わせた最適な防犯カメラシステムをご提案いたします。
なお、補助金・助成金の申請に関する具体的な相談や手続きは、USENのサービス範囲外となります。補助金が利用できるか否かの調査や申請手続きは、お客様ご自身で実施いただく必要がありますので、ご了承ください。
補助金・助成金制度を活用し、地域の特性や需要に合わせた適切な防犯カメラの導入を通じて、より安全で安心できる社会の実現に貢献していきましょう。