不動産業者が電力自由化によってサービスを紹介する利点

電力自由化によって、顧客にとって電力会社を選ぶということが可能になりました。電力をどこから買うかによって、コストは変わってきます。不動産業者がお得で手軽な新電力を顧客に紹介することで得られるメリットやその事例を紹介します。

〇電力自由化に伴い顧客に新電力を紹介するメリット

・電力サービスは不動産契約時に提案しやすい
電気は、誰がどういった用途で不動産契約をしても必要となるインフラ設備です。電気なくして生活はもちろんビジネスは成り立たないといっても過言ではありません。不動産会社が代理店になると、物件を紹介する際に電力サービスをまとめて紹介することができます。インフラ設備を一つ一つしていくのは手間がかかるため、まとめて契約したいと考える事業主は多く、提案しやすくなります。

また、電力自由化によって様々な企業が電力分野に進出したことで、対応を迷っている人もいるかもしれません。電力自由化による電力業界参入企業数は、100を超えます。手軽で負担になることなく申し込みできるので、不動産業者が物件を紹介するときにおすすめしやすいでしょう。

・新規開業するタイミングの場合、契約に結びつきやすい
とくに顧客ニーズが高くなるのが、新規開業をするタイミングです。新しく事業を始めたり、新規店舗をOPENする飲食店などは、インフラを一から整備する必要があります。新しい環境作りは、容易ではありません。ネット環境、ガス、水道、備品の用意など。新規事業を始めるにあたっての契約面での準備や手間は、想像以上にかかります。
不動産業者は、水道光熱費の相談を受けやすい立場にあるというメリットがあります。電力サービスの契約に関する相談を受けることも多いため、スムーズに案内しやすく、契約に結びつきやすいのです。

・様々な電力契約プランを紹介できる
電力自由化によって、電力会社ごとに、企業向けの様々なプランが用意されています。
電力会社にもよりますが、特典やキャンペーンなどが用意されている場合もあり、顧客への紹介の幅が広がります。とくに企業の場合、個人よりも電気の使用量が多くなるケースが増えます。電気の使い方や用途にあったプランの幅が広がるため、結果的に電気料金の節約につながることも。
事業主側が不動産契約時に電力サービスを契約するメリットを感じやすくなるのです。

〇新電力の導入事例

新電力の導入は、コストの見直しやコストカットにつながります。実際、以下のようなケースで電力料金の節約に成功しています。

・事例1
飲食店の場合、人件費や材料費などどうしても削れない、見直しをこれ以上できないということも少なくありません。しかし、新電力の申し込みであれば、簡単な手続きだけです。ある飲食店は大量の野菜と牛肉、スパイスを使って100時間以上煮込むルーがこだわりで、なんと電力の見直しだけで年間48万円もの節約に成功しました。必要な費用は拠出し、効率的なコストカットを行いました。

・事例2
美容室やネイルサロン、飲食店など幅広い事業領域へと展開している企業では、コストの適正化が大きな課題です。ある企業ではこうした課題解決のために、電力料金を見直すことで160万円以上のコスト削減を実現しました。
不動産業者が代理店となることでコスト削減の相談を受けたときには、新しい提案をすることができるようになったということです。

〇選ぶ際のポイントを知っておくと紹介しやすくなる

電力自由化によって、顧客の選択肢は大幅に増加しました。どれを選べばいいのかわからいないというのが本音の顧客も多いでしょう。そのような場合は、選ぶための指針や選び方についてアドバイスしてみてください。ニーズを押さえた電力会社の選び方を知っておけば、不動産業者からも案内しやすくなるはずです。

・対応するエリアで選ぶ
新電力を選ぶとき、初めにチェックしていただきたいのが対応するエリアです。既存の送電線で供給されるため、送電網がつながっていればどこであっても問題はありません。しかし、会社の規模はそれぞれなので、既存のエリア内を営業範囲として設定している電力会社もよくあります。大手の新電力会社の中には全国規模で事業展開している企業もありますが、土地の自然エネルギーを活用した発電所などは発電量も小さく、対応できるエリアも限られてしまうのです。

・発電方法の仕方で選ぶ
電力会社を選ぶということは、発電方法を選ぶということだと認識している人も多いのではないでしょうか。今まで自宅に供給されている電気がどのように発電されたものか考えたことがない人も多いかもしれません。発電を行う方法は大きく分けて、火力（LNG、石炭、石油）や原子力、水力、再生エネルギーに分けられます。今の日本では多くの電力が火力で賄われていますが、新電力の中には再生エネルギーを選ぶことで個性を打ち出す会社もあります。太陽光発電や風力発電、バイオマス発電など環境の負担にならない電力を選ぶという選択肢も電力自由化によって生まれたものです。

・電気料金や最低使用料金で選ぶ
電力自由化のニュースを目にして、電気料金がどうなるのかを気にした方も多いのではないでしょうか。コスト引き下げのため、電気料金を見直したいと考える人は少なくありません。電気料金は基本料金と電力量料金で構成されています。一定の料金が必ずかかる基本料金と、使った部分の単価にかかる電力量料金の両方を比較して電力会社を選びます。生活スタイルや電気の使い方によっても安くなるプランは違います。一度シミュレーションしてみて自分にあったプランの電力会社を探しましょう。

・月々の使用量で選ぶ
電力会社が供給しているプランの中には、単身世帯にお得なものから、大家族向けのものまでいろいろあります。家族の増減に合わせて、一番お得な電力会社が変わってしまうこともあるでしょう。電力使用量が少ないのであれば、基本料金が安いプランや、定額割引があるプランで電気料金が下がる可能性があります。こまめに使用量をチェックして、その都度適したプランを見直すように習慣づけましょう。

〇複数の新電力を扱うと紹介がスムーズになる？

新電力を提供している企業はたくさんあるため、どの電力会社のどのプランがお得と決めることはできません。新電力を申し込むのであれば、複数の新電力を提供している代理店がベストでしょう。新電力を提供している企業は代理店を募集しています。これを経由することで複数のプランを自由に提案することができるでしょう。

まとめ
電力自由化によって、顧客の電力サービス契約の選択肢も多様化しています。ただし、どの電力会社のどのプランの契約が最適で、コストカットにつながるかを判断することは、難しいでしょう。不動産業者は、複数の新電力サービスを提供できるためニーズが高く、電力サービスを紹介しやすい立場といえます。ぜひ不動産業者を運営している方は、新商材として新電力の提供を検討してみて下さい。

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