(※本記事の情報は2025年4月時点のものです。最新の情報は各サービスの公式サイト等でご確認ください。)
「オフィスのネット回線、工事が面倒…」「すぐに使えるWi-Fiはないかな?」 そんな法人担当者様へ。コンセントに挿すだけで簡単にWi-Fi環境を構築できる「置くだけWi-Fi」が解決策になるかもしれません。
本記事では、法人向け置くだけWi-Fiの基本から、メリット・デメリット、失敗しない選び方の5つのポイント、おすすめサービス比較、具体的な活用事例まで、導入検討に必要な情報を徹底解説します。最適な一台を見つけ、業務効率化を実現しましょう。
目次
置くだけWi-Fiとは?法人利用の基本と仕組みを解説

置くだけWi-Fi(ホームルーター)の基本的な仕組み
「置くだけWi-Fi」とは、一般的に「ホームルーター」とも呼ばれる、屋内向けのインターネット接続機器です。法人オフィスや店舗など、特定の場所で手軽にWi-Fi環境を構築したい場合に利用されます。
基本的な仕組みは、スマートフォンと同じように携帯電話会社のモバイル回線(4G/LTEや5Gなど)を使ってインターネットに接続します。受信した電波をWi-Fiとして室内に発信することで、パソコンやスマートフォン、タブレット、その他業務用の機器(POSレジなど)を無線でインターネットに繋ぐことができます。
最大の特徴は、光回線のような物理的な回線工事が不要である点です。機器本体をコンセントに挿し、簡単な初期設定を行うだけでインターネット環境が整うため、「置くだけWi-Fi」と呼ばれています。
置くだけWi-FiとポケットWi-Fiの違い【法人視点】
置くだけWi-Fiとよく比較される選択肢に「ポケットWi-Fi(モバイルルーター)」があります。どちらもモバイル回線を利用する点は共通していますが、法人利用においては、その特性の違いを理解しておくことが重要です。
利用場所と携帯性:
| 置くだけWi-Fi |
ポケットWi-Fi |
|---|---|
|
電源(コンセント)が必要なため、オフィスや店舗など特定の場所での利用が前提です。基本的に持ち運びは想定されていません。 |
バッテリーを内蔵しており、小型軽量なため、外出先や移動中など、場所を選ばずに利用できるのが最大のメリットです。営業担当者や出張の多い従業員への貸与に向いています。 |
通信の安定性と性能:
| 置くだけWi-Fi |
ポケットWi-Fi |
|---|---|
|
据え置き型のため、アンテナ性能が高く、電源も安定供給されることから、ポケットWi-Fiと比較して通信が安定しやすい傾向にあります。 |
利用場所の電波状況やバッテリー残量によって通信が不安定になることがあります。 |
同時接続台数:
| 置くだけWi-Fi |
ポケットWi-Fi |
|---|---|
|
一般的にポケットWi-Fiよりも多くの端末(PC、スマホ、業務用端末など)を同時に接続できます。小規模オフィスや店舗全体のWi-Fiを1台でカバーすることも可能です。 |
同時接続台数は少なく、個人利用や少人数での利用が主となります。 |
このように、置くだけWi-Fiは「特定の場所で、安定した通信環境を、比較的多くの端末で利用したい」場合に適しており、ポケットWi-Fiは「場所を問わず、手軽に持ち運んで利用したい」場合に適しています。法人の利用シーンに合わせて、どちらが最適か検討しましょう。
置くだけWi-Fiと光回線の違い【法人視点】
法人向けのインターネット回線として一般的な「光回線」と「置くだけWi-Fi」は、それぞれ異なる特徴を持っています。どちらを選ぶかは、オフィスの状況や業務内容によって異なります。
回線工事と導入スピード:
| 置くだけWi-Fi |
光回線 |
|---|---|
|
回線工事が一切不要で、機器が届けばコンセントに挿すだけで利用を開始できます。申し込みから利用開始までが非常にスピーディーです(サービスによっては最短数日)。 |
オフィス内に光ファイバーケーブルを引き込むための工事が必要です。建物の状況によっては工事ができない、または時間がかかる場合があります。申し込みから開通まで数週間〜数ヶ月要することも少なくありません。 |
通信速度と安定性:
| 置くだけWi-Fi |
光回線 |
|---|---|
|
モバイル回線を利用するため、利用場所の電波状況や周辺の利用状況によって速度や安定性が変動する可能性があります。特に、大容量データの送受信や常時安定接続が求められる業務には注意が必要です。 |
物理的な専用線を使うため、通信速度(特に上り速度)が速く、非常に安定しています。大容量データの扱いや、安定性が最重要視される業務に適しています。 |
コスト:
| 置くだけWi-Fi |
光回線 |
|---|---|
|
工事費用がかからず、初期費用を抑えられます。月額料金はプランによりますが、手軽に始められる価格帯のものが多いです。 |
初期費用として工事費がかかる場合が多いですが、月額料金は選択するプランや速度によって様々です。長期的に見ると、高速・大容量プランでもコストパフォーマンスが良い場合があります。 |
移転・設置場所の柔軟性:
| 置くだけWi-Fi |
光回線 |
|---|---|
|
コンセントがあれば基本的にどこでも設置でき、オフィスの移転時も機器を移動させるだけで済みます(※利用可能エリア内、住所変更手続きが必要な場合あり)。 |
一度工事を行うと移設が大変で、移転先での再工事が必要になります。 |
置くだけWi-Fiは「手軽さ・導入スピード」に優れ、光回線は「速度・安定性」に優れています。どちらが自社に適しているか、優先順位をつけて検討することが重要です。
法人利用における置くだけWi-Fiの位置づけ
ここまで見てきたように、法人利用において「置くだけWi-Fi」は、ポケットWi-Fiの手軽さと光回線の設置場所固定型の特徴を併せ持つ、中間的な選択肢と言えます。
法人利用での位置づけ:
-
光回線の代替・補完: 回線工事が難しい、あるいは開通まで時間がかかるオフィスや店舗において、迅速かつ低コストでインターネット環境を構築する有力な選択肢となります。また、メインの光回線のバックアップとしても活用できます。
-
ポケットWi-Fiより安定した環境: 外出先での利用はできませんが、特定の拠点(オフィス、店舗、現場事務所など)で複数の従業員が安定したWi-Fiを使いたい場合には、ポケットWi-Fiよりも適しています。
ただし、通信の最大速度や安定性では光回線に及ばない点、固定IPアドレスが利用できない点などの制約もあります。
このように、置くだけWi-Fiは、導入の手軽さやコストメリットを重視しつつ、ポケットWi-Fiよりも安定した通信環境を求める法人にとって有効な選択肢です。自社の状況や優先順位に応じて、そのメリット・デメリットを理解した上で導入を検討することが重要になります。
法人向け置くだけWi-Fiのメリット【工事不要・簡単・低コスト】

メリット1:回線工事不要ですぐに利用開始できる
光回線のような物理的な回線工事が一切不要な点が大きなメリットです。通常、開通まで数週間〜数ヶ月要する工事が必要なく、申し込みから最短数日でインターネット利用を開始できます。ルーター端末をコンセントに接続するだけなので、導入の手間や時間を大幅に削減でき、急ぎの場合や工事を避けたい法人に適しています。
メリット2:専門知識いらず!簡単な初期設定と使い方
導入や利用に専門知識がほとんど不要な点もメリットです。基本的にはルーターをコンセントに挿し、本体記載のSSIDやパスワード、またはWPS等で簡単にWi-Fi接続が完了します。IT担当者がいない法人やPC操作が苦手な方でも、届いたその日にすぐ使い始められる手軽さが魅力です。
メリット3:導入・運用コストを抑えられる
導入・運用コストの両面でメリットがあります。まず、光回線の高額な回線工事費が不要なため、初期費用を大幅に抑えられます(※端末代や事務手数料は別途確認)。月額料金も比較的安価なプランが多く、データ容量に応じて選択できるため、ランニングコストを最適化しやすい点も魅力です。
メリット4:配線が少なくオフィスや店舗がスッキリ
無線接続のため、配線が最小限で済む点もメリットです。基本的にルーター本体の電源コードのみで、多数のLANケーブルは不要(※)。オフィスや店舗内がスッキリし、レイアウト変更や清掃も容易になります。
※一部ルーターには有線LANポートもあり、必要に応じて有線接続も可能です。
メリット5:オフィスや店舗の移転やレイアウト変更にも柔軟に対応
物理的な回線に縛られないため、オフィスや店舗の移転・レイアウト変更に柔軟に対応できます。移転時はルーターを移動してコンセントに繋ぐだけ(※)、レイアウト変更時もルーターの置き場所を変えるだけで済むため、手間やコストを大幅に削減できます。
※移転時は住所変更手続き・移転先のエリア確認が必要です。
導入前に確認!法人向け置くだけWi-Fiの注意点とデメリット

注意点1:通信速度や安定性は光回線に劣る場合がある
光回線と比較し、通信速度(特に上り)や安定性で見劣りする可能性があります。モバイル回線は電波状況や混雑の影響を受けやすいためです。高画質オンライン会議や大容量ファイルの頻繁な送受信など、常時高速・安定した通信が必須な業務には注意が必要です。
注意点2:データ通信量や速度に制限がかかる可能性
データ容量の上限や速度制限に注意が必要です。「無制限」プランでも、月間上限が設定されていたり、短期間の大量通信で速度制限がかかったりする場合があります。Web会議やファイル送受信など、業務に支障が出ないよう、契約前にプラン詳細(制限の有無・条件)を必ず確認しましょう。
注意点3:グローバルIPアドレスが利用できない
多くのサービスではグローバルIPアドレスが利用できません。変動IPが割り当てられるため、社外からのVPN接続や自社サーバー運用等に支障が出る可能性があります。代替策(DDNS、クラウドVPN等)もありますが、グローバルIPが業務上必須な場合は、光回線等を検討しましょう。
注意点4:登録住所以外での利用が制限される
契約時に登録した住所以外での利用は、原則として制限されています。ポケットWi-Fiとは異なり自由に持ち運んで使えないため、オフィス移転時は事前の住所変更手続きが必須です。一時的なイベント等で利用したい場合も、規約や手続きを確認しましょう。
注意点5:短期解約時の違約金・端末代残債に注意
契約期間の縛りと解約時の費用も要確認です。多くのサービスには最低利用期間があり、期間内の解約には違約金が発生します。また、端末代が「実質無料」でも、途中解約時には端末代金の残債を一括請求されることが多いです。契約前に期間、違約金、端末代の条件を必ず確認しましょう。
失敗しない!法人向け置くだけWi-Fiの選び方【5つの比較ポイント】

ポイント1:利用エリアと通信速度・安定性
法人向け置くだけWi-Fiを選ぶ上で、まず最初に確認すべき最も重要なポイントが「利用エリア」と「通信速度・安定性」です。いくら魅力的なサービスでも、実際に利用するオフィスや店舗で快適に使えなければ意味がありません。
利用エリアの確認方法:
公式サイトのエリアマップを確認: 契約したいサービスの公式サイトには、必ず提供エリアを確認できるマップがあります。利用予定の住所(オフィス、店舗など)が、サービス提供エリア内、特に5Gなどの高速通信エリアに含まれているかを必ず確認しましょう。サービスによって利用するモバイル回線(ドコモ、au、ソフトバンクなど)が異なるため、A社ではエリア内でもB社ではエリア外、ということもあります。
スマートフォンの電波状況を参考にする: もし利用したい置くだけWi-Fiと同じキャリア(回線)のスマートフォンがあれば、実際に利用場所で電波の受信状況(アンテナの本数など)を確認するのも参考になります。
通信速度・安定性の確認方法:
理論値(最大速度)だけでなく実測値も参考にする: 公式サイトに記載されている「最大〇〇Gbps」といった速度はあくまで理論上の最高値であり、実際の利用速度(実測値)とは異なります。実測値は利用環境に大きく左右されますが、SNSや比較サイトなどで、利用したいサービスや地域でのユーザーレビューや速度測定結果を探してみると参考になる場合があります。業務内容(Web会議、大容量ファイル転送など)に必要な速度が期待できそうか判断しましょう。
安定性に関する口コミを確認する: 速度と同様に、安定性も利用環境によって変わります。オンラインレビューなどで、「特定の時間帯に遅くなる」「接続が途切れることがある」といった安定性に関する実際のユーザーの声を確認しましょう。
お試し期間を活用する: もしサービスに無料のお試し期間があれば、積極的に活用しましょう。実際に自社のオフィスや店舗で利用してみて、速度や安定性に問題がないか直接確認するのが最も確実な方法です。
まずは利用予定地で「使えるか」、そして「業務に必要な品質か」を見極めることが、置くだけWi-Fi選びの第一歩です。
ポイント2:データ容量と料金プラン
利用エリアや通信品質と並んで重要なのが、自社の利用状況に見合った「データ容量」と、それに応じた「料金プラン」を選択することです。
データ容量の考え方:
自社の利用量を把握する: まず、オフィスや店舗で毎月どのくらいのデータ通信量が必要になるかを見積もりましょう。従業員数、インターネットの主な用途(メール、Web閲覧、Web会議、ファイル送受信、POSレジ、来店客へのWi-Fi提供など)、利用頻度などを考慮します。
プランの種類を比較する: 置くだけWi-Fiには、月間のデータ通信量に上限があるプランと、基本的に無制限で利用できるプランがあります。上限付きプランは安価な場合が多いですが、容量を超過すると速度が極端に低下したり追加料金が発生したりします。無制限プランは安心感がありますが、料金が高めになる傾向があり、また「無制限」でも短期間の使いすぎによる速度制限がかかる可能性(3.2参照)もあります。自社の利用量予測に基づき、最適なプランを選びましょう。
料金プランの確認ポイント:
月額料金: プランの基本料金を確認します。キャンペーンによる割引料金だけでなく、割引適用後の通常料金や、料金が変動する場合はその条件も確認しましょう。
初期費用: 契約事務手数料や、ルーター端末の購入代金またはレンタル費用など、契約時にかかる費用を確認します。端末代金が「実質無料」の場合でも、途中解約時の残債支払い(3.5参照)については確認が必要です。
総支払額で比較: 月額料金だけでなく、初期費用や契約期間全体での総支払額を計算し、複数のサービスを比較検討することが重要です。
必要なデータ容量を過不足なく満たし、かつコストを最適化できる料金プランを見つけることが、賢いサービス選びの鍵となります。
ポイント3:契約期間・解約条件・支払い方法
データ容量や料金プランと合わせて、契約に関する条件もしっかりと比較検討する必要があります。特に法人契約においては、支払い方法なども重要なポイントになります。
契約期間と解約条件の確認:
最低利用期間: 多くのサービスでは1年〜3年程度の最低利用期間が設定されています。自社の利用予定期間と照らし合わせ、期間の縛りが問題ないか確認しましょう。利用期間が不確実な場合は、期間縛りのないプランやレンタルサービスが適している場合もあります。
解約時の費用: 最低利用期間内に解約する場合の違約金(解約金)の金額と、その計算方法を確認します。また、端末代金を分割払いにしている場合は、解約時に残債を一括で支払う必要があるかどうかも必ず確認しましょう(3.5参照)。想定外の費用が発生しないよう、解約に関する規定は細部まで目を通すことが重要です。
支払い方法の確認:
法人向け支払い方法の有無: 法人契約の場合、経理処理の都合上、クレジットカード払いだけでなく、請求書払い(銀行振込)や口座振替に対応しているかが重要なポイントとなります。希望する支払い方法に対応しているか、事前に確認しましょう。
契約名義: 契約を法人名義で行えるか、その際に必要な書類(登記簿謄本など)は何かを確認します。
契約条件や支払い方法は、サービスによって大きく異なる場合があります。料金だけでなく、これらの条件面もしっかり比較し、自社の運用ルールや計画に合った、柔軟性の高いサービスを選ぶようにしましょう。
ポイント4:セキュリティ機能と安全性
法人としてインターネットを利用する上で、セキュリティ機能と安全性は極めて重要な比較ポイントです。顧客情報や社内の機密情報を守るため、どのようなセキュリティ対策が施されているかを確認しましょう。
確認すべき主なセキュリティ機能:
Wi-Fi暗号化方式: 通信内容を保護するための暗号化方式を確認します。現在最も安全性が高いとされる「WPA3」に対応しているか、最低でも「WPA2」に対応しているかを確認しましょう。古いWEPやWPA方式にしか対応していないサービスは避けるべきです。
パスワード設定: Wi-Fi接続パスワードや、ルーター管理画面へのログインパスワードを、推測されにくい複雑なものに設定できるか確認します。初期パスワードから必ず変更することが推奨されます。
ゲストWi-Fi機能: 来店客や一時的な訪問者向けに、社内ネットワークとは完全に分離されたゲスト用のWi-Fiを提供できる機能があると、安全性が高まります。株式会社USENが提供する「USEN AIR UNLIMITED」など、一部の法人向けサービスでは標準またはオプションで提供されています。
ネットワーク分離・アクセス制限: 業務用の端末とゲスト端末の通信を分離する機能や、特定の端末(MACアドレス)のみ接続を許可するフィルタリング機能があると、より安全な運用が可能です。
ファームウェアの更新: ルーターのソフトウェア(ファームウェア)に脆弱性が見つかった場合に、それを修正するための更新が提供されるか、自動更新に対応しているかを確認しましょう。
置くだけWi-Fiは手軽な反面、セキュリティ対策が甘いと不正アクセスや情報漏洩のリスクに繋がります。特に法人利用では、基本的な暗号化だけでなく、ゲストWi-Fi機能や最新のセキュリティ規格への対応など、より高度な機能を持つサービスを選ぶことをおすすめします。
ポイント5:サポート体制と対応品質
置くだけWi-Fiを法人として安心して利用し続けるためには、トラブル発生時のサポート体制や対応品質も重要な選定ポイントです。「繋がらない」「速度が遅い」といった問題が発生した際に、迅速かつ的確なサポートを受けられるかは、業務への影響を最小限に抑える上で欠かせません。
サポート体制の確認ポイント:
問い合わせ窓口: 電話、メール、チャットなど、どのような問い合わせ方法が用意されているか、受付時間はいつか(平日のみか、土日祝日・夜間も対応しているか、24時間対応かなど)を確認します。法人専用の窓口があると、よりスムーズな対応が期待できます。
対応内容と品質: 問題発生時に、どのようなサポート(遠隔サポート、訪問サポート、機器交換など)を受けられるのかを確認しましょう。サポートスタッフの対応品質(丁寧さ、問題解決能力など)については、事前に口コミや評判を調べておくのも有効です。
保証内容: ルーター端末が故障した場合の修理や交換に関する保証内容、対応期間、費用負担なども確認しておくと安心です。
特に社内にIT担当者がいない、あるいは少ない法人の場合は、サポート体制の充実度を重視することをお勧めします。トラブル発生時に迅速に対応してくれる、信頼できるサポート体制を持つサービスを選びましょう。
【2025年版】法人契約におすすめの置くだけWi-Fiサービス比較
(注意) 料金やプラン内容については、必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
おすすめ1:USEN AIR UNLIMITED - 店舗利用特化・サポート充実
USEN提供の店舗利用特化型サービス。
導入: 工事不要、最短3営業日。
通信: 5G対応*、容量無制限**。店舗向け設計(耐熱性、多数接続推奨100台)。
機能: 来店客用フリーWi-Fi標準搭載(ネットワーク分離、SSID/認証画面カスタム可(OP))。
サポート: 24時間365日電話対応、遠隔監視、訪問修理。
料金目安: 月額5,980円(税抜)〜+初期費用。セットプラン有。
安定した店舗Wi-Fi運用と手厚いサポート重視の法人向け。
* 5Gは対応エリアのみ利用可能。非対応エリアは4Gで通信します。 ** 容量無制限ですが、一部通信(USEN指定サービス以外)では混雑時に低速化の可能性がある点には注意が必要です。
おすすめ2:BizAir(ビズエアー) - 工事不要・最短3日・低コスト
Joinup/BizPLUS提供。小規模店舗や流動的な法人向け。
導入: 工事不要、最短3日。
通信: 5G対応プラン有。複数キャリア網(ドコモ/au/SB)またはWiMAX/au回線利用プランも。データ容量は無制限/上限付きプラン有。
料金目安: 低コスト/月額固定プラン有。初期費用無料CPも。要見積。
契約条件: プランにより縛り有無・期間が異なるため要確認。
サポート: 法人向けサポートあり(詳細は要確認)。
全国対応とプランの多様性、手軽さが特徴。
おすすめ3:ソフトバンク シンプルフリーWi-Fi - SSID分離・5G対応
ソフトバンク提供。Airターミナル利用。
導入: 工事不要、コンセント接続のみ。
通信: Softbank 5G/4G LTE、Wi-Fi 6対応。データ容量無制限*。
機能: SSID分離(業務用/来店客用)、ゲストWi-Fi、災害時SSID「00000JAPAN」。
料金目安: 月額5,500円(税込)。初期費用(無料CP有)、端末代(割引/レンタル)別途。
契約条件: 縛り有無は要確認。支払いはクレカ主。
サポート: 365日電話対応。
SSID分離による安全なゲストWi-Fi提供が容易。
* 監視カメラ等の常時大容量通信は非推奨。
おすすめ4:ドコモ home 5G - 高速通信・ドコモ回線
NTTドコモ提供。高品質なドコモ回線利用。
導入: 工事不要、HR01/HR02ルーター利用。
通信: ドコモ5G/4G LTE、Wi-Fi 6対応。下り最大4.2Gbps。データ容量無制限。
機能: 最大66台同時接続。スマホセット割、法人向け特典有。
料金目安: 月額4,950円(税込)*。初期費用(無料CP有)。端末代(約7万円)は36ヶ月割引で実質無料に。
契約条件: 縛りなし(ただし端末割引は36ヶ月)。法人名義可。
サポート: smartあんしん補償(OP)有。
通信品質と速度重視、ドコモユーザーの法人向け。
* 2025年7月より料金改定予定あり。
おすすめ5:UQ WiMAX Speed Wi-Fi HOME 5G - 5G SA対応・WiMAX回線
UQ WiMAX提供。WiMAX + au回線利用。
導入: 工事不要、L13等のホームルーター利用。
通信: 5G SA対応。データ容量無制限プラン有*。オプションでauエリア拡大可**。
料金目安: 月額4,000円台〜。初期費用・端末代・契約条件は提供プロバイダにより大きく異なるため要比較。
サポート: 法人専用窓口あり。法人向け15日間無料お試し可能。
最新技術(5G SA)や無料お試しに関心のある法人向け。プロバイダ比較が必須。
* 大量通信時、速度制限の可能性あり。** プラスエリアモードは別途料金・容量制限あり。
【一覧比較】法人向け置くだけWi-Fiスペック・料金まとめ
▼主要サービス比較表(2025年4月時点 目安)
|
比較項目 |
USEN AIR UNLIMITED |
BizAir (Joinup/BizPLUS) |
ソフトバンク シンプルフリーWi-Fi |
ドコモ home 5G |
UQ WiMAX HOME 5G |
|---|---|---|---|---|---|
|
主な特徴 |
店舗特化・サポート充実 |
工事不要・最短3日・低コスト |
SSID分離・5G対応 |
高速通信・ドコモ回線 |
5G SA対応・WiMAX回線 |
|
回線 |
【5G対応可能】 5G/4G LTE/WiMAX 2+ ※1 |
【5G対応可能】 ドコモ/au/SB または WiMAX/au (プランによる) |
【5G対応可能】 Softbank 5G/4G LTE |
【5G対応可能】 docomo 5G/4G LTE |
【5G対応可能】 WiMAX 2+/au 5G/4G LTE |
|
データ容量 |
無制限 ※2 |
無制限 または 10GB/30GBなど (プランによる) |
無制限 ※3 |
無制限 |
無制限 ※4 |
|
月額料金目安 |
5,980円(税抜)〜 |
3,000円台〜6,000円台 (プラン/台数による、要見積) |
5,500円(税込) |
4,950円(税込) ※5 |
4,000円台〜 (プロバイダ/キャンペーンによる) |
|
初期費用目安 |
事務手数料+端末代(約2.3万円、割引あり) |
事務手数料(無料CPあり)+端末代(プランによる) |
事務手数料(無料CPあり)+端末代(約7万円、割引/レンタルあり) |
事務手数料(無料CPあり)+端末代(約7万円、割引で実質無料の場合あり) |
事務手数料+端末代(プロバイダによる、割引/レンタルあり) |
|
主な法人向け機能 |
来店客Wi-Fi, ネットワーク分離, 24hサポート, 訪問修理 |
複数台割引(一部), 専用サポート(一般的) |
SSID分離, 来店客Wi-Fi, 災害時SSID, 365日電話サポート |
スマホセット割, ビジネスメンバーズ, あんしん補償(OP) |
法人専用窓口, 無料お試し(15日) |
注釈:
表内の料金やスペックは代表的なプランや最新機種(判明している場合)を元にした目安であり、変更される可能性があります。契約時には必ず公式サイトや提供元にご確認ください。
※1: 5Gは対応エリアのみ利用可能。非対応エリアは4Gで通信します。
※2: 容量無制限ですが、一部通信(USEN指定サービス以外)では混雑時に低速化の可能性あり。
※3: 監視カメラ等の常時大容量通信は非推奨。
※4: 一定期間内の大量通信で速度制限の可能性あり。UQ WiMAXのオプション「プラスエリアモード」は容量制限あり。
※5: 2025年7月より料金改定予定あり。
こんなシーンで活躍!法人での置くだけWi-Fi活用事例
活用例1:小規模オフィス・店舗でのメイン回線として
比較的小規模なオフィスや店舗では、置くだけWi-Fiがメイン回線として選ばれるケースがあります。光回線の工事が不要で初期費用を抑えやすく、スタートアップや個人店にも最適です。メール、Web閲覧、POSレジ等の通常業務には十分な性能の場合が多く、賃貸物件でも手軽に導入できます。来店客向けフリーWi-Fiとしても活用可能です。
活用例2:建設現場やイベント会場など一時的な利用
建設現場の仮設事務所や、イベント会場など一時的なネット環境構築にも有効です。固定回線の工事が困難または不向きな場所でも、電源があれば迅速に設置・撤去が可能。短期利用のコストを抑えられますが、契約期間や違約金、利用場所の規約(3.4, 3.5参照)は事前確認が必要です。
活用例3:サテライトオフィス・テレワーク環境の整備
働き方の多様化により、サテライトオフィスやテレワーク環境の整備が求められています。置くだけWi-Fiは、こうしたケースにも有効な選択肢です。小規模拠点への迅速な導入や、従業員への標準的なネット環境提供が容易で、従業員側も簡単な設定で利用開始できます。ただし、利用場所の電波状況やセキュリティ、住所登録(3.4, 4.1, 4.4参照)は要確認です。
活用例4:店舗での来店客向けフリーWi-Fi提供
店舗や施設で来店客向けフリーWi-Fiを提供することは、顧客満足度向上に繋がります。置くだけWi-Fiは、この環境を手軽に実現する手段です。工事不要で導入でき、ゲストWi-Fi機能やSSID分離機能で業務用NWと分離すれば安全。認証画面カスタム等でPRに活用できるサービスもあります。セキュリティ機能と十分な通信容量を持つプランを選びましょう。
活用例5:既存回線のバックアップ用途として
安定したメイン回線を導入済みでも、万が一に備えるBCP対策は重要です。 置くだけWi-Fiは、有効なバックアップ回線となり得ます。メインの光回線とは異なるモバイル回線で通信経路を冗長化でき、比較的低コストかつ障害発生時も迅速に代替回線として利用開始できるのが利点です。
法人向け置くだけWi-Fi導入に関するQ&A

Q. セキュリティは大丈夫? 法人利用で注意すべき点は?
A. はい、適切な設定と運用で安全性は高められますが、法人利用では特に注意が必要です。 最新の暗号化方式(WPA3/WPA2)に対応し、ゲストWi-Fi機能で業務用ネットワークと分離できるサービスを選びましょう。強固なパスワード設定、ファームウェア更新、必要に応じたVPN利用も重要です。 ただし、固定回線のような高度なファイアウォール導入は難しいため、自社のセキュリティ要件を満たすか慎重に判断してください。(詳細は「4.4 ポイント4:セキュリティ機能と安全性」もご参照ください)
Q. 通信速度はどのくらい? 業務に支障はない?
A. 通信速度は利用環境やサービスで大きく異なります。業務内容によっては支障が生じる可能性もあるため、事前の確認が重要です。 最大速度は理論値であり、実測値は利用場所の電波状況や回線の混雑具合に左右されます。Web会議や大容量ファイルの扱いに問題ないかは、口コミや実測値の情報を参考にし、可能であればお試し期間で確認しましょう。(詳細は「3.1 注意点1:通信速度や安定性〜」および「4.1 ポイント1:利用エリアと通信速度・安定性」をご参照ください)
Q. 複数台契約や請求書払いは可能?
A. はい、複数台契約は多くのサービスで可能ですが、請求書払いの対応は要確認です。 法人名義での複数台契約に対応し、ボリューム割引がある場合も。請求書払いはサービスによる差が大きいため、クレジットカード払い以外を希望する場合は、必ず事前に法人窓口へ確認しましょう。
Q. 導入前にお試し利用はできる?
A. はい、一部サービスでは法人向けにお試し利用(トライアル)が可能です。 UQ WiMAX(15日間)などの例があります。導入前に実際の環境で通信品質を確認できるため、ミスマッチ防止に有効です。公式サイトや法人窓口で確認しましょう。お試しがない場合は、契約期間の縛りがないプランも検討できます。
Q. 固定IPアドレスは使えない? 代替策は?
A. はい、標準では固定IPアドレスを利用できないサービスがほとんどです。代替策はありますが、制限もあります。 多くの置くだけWi-Fiは変動IPアドレスのため、社外からのサーバーアクセスや特定のVPN利用は基本的に困難です。代替策としてDDNSやクラウド型VPN等がありますが、設定やコストが必要です。固定IPが必須業務の場合は光回線などを検討しましょう。(詳細は「3.3 注意点3:固定IPアドレスが利用できない」をご参照ください)
まとめ:自社に最適な置くだけWi-Fiを選んで業務効率アップ
法人向け置くだけWi-Fi選びの最終チェックポイント
ここまで、法人向け置くだけWi-Fiのメリット・デメリット、そして選び方のポイントを解説してきました。最後に、導入を決定する前の最終チェックポイントとして、以下の5つの項目を再確認しましょう。
最終チェックポイント:
□ エリア・速度・安定性は十分か?
利用したいオフィスや店舗がサービス提供エリア内か?
想定される通信速度や安定性は、自社の業務内容に対して十分か?
(可能であれば)お試し利用などで実際の使用感を確認したか?
□ データ容量・料金プランは最適か?
必要なデータ通信量を満たしているか?(上限、速度制限の条件は?)
月額料金、初期費用、契約期間全体での総コストは予算内か?
□ 契約期間・解約条件・支払い方法は問題ないか?
最低利用期間は自社の計画と合っているか?
途中解約時の違約金や端末代残債について理解しているか?
請求書払いなど、希望する支払い方法に対応しているか?
□ セキュリティ機能は要件を満たしているか?
必要な暗号化方式(WPA3/WPA2)に対応しているか?
ゲストWi-Fi機能など、業務に必要なセキュリティ機能はあるか?
□ サポート体制は安心できるか?
問い合わせ窓口の時間や対応内容は十分か?
万が一の故障時の保証や対応フローは明確か?
これらの点を最終確認し、複数のサービスを比較検討することで、自社にとって最適な置くだけWi-Fiサービスを選びやすくなります。
自社に合ったサービスで業務効率化を実現しよう
置くだけWi-Fiは、工事不要ですぐに導入できる手軽さや、比較的コストを抑えられる点など、法人にとって多くのメリットがあります。しかし、そのメリットを最大限に活かすためには、前項のチェックポイントに基づき、自社の利用環境や業務内容、セキュリティ要件に本当に合ったサービスを選ぶことが何よりも重要です。
適切なサービスを選べば、快適なインターネット環境が従業員の生産性向上を支え、店舗であれば顧客満足度の向上にも繋がるでしょう。逆に、エリアや速度、容量、サポート体制などが自社のニーズに合わないサービスを選んでしまうと、「繋がりにくい」「速度が遅い」「サポートが不十分」といった不満が生じ、かえって業務効率を低下させてしまう可能性もあります。
ぜひこの記事で解説した選び方のポイントを参考に、最適な置くだけWi-Fiを導入し、スムーズな業務運営やビジネスチャンスの拡大を実現してください。
店舗利用なら「USEN AIR UNLIMITED」がおすすめ!まずは相談を
特に店舗での利用においては、来店客向けフリーWi-Fi機能や万が一の際のサポート体制が重要になります。その点で、ご紹介したサービスの中でも「USEN AIR UNLIMITED」はおすすめの選択肢の一つです。
店舗での利用に特化した機能(来店客向けフリーWi-Fi、業務用とのネットワーク分離など)や、24時間365日の電話サポート、訪問修理対応といった手厚いサポート体制は、日々の店舗運営において大きな安心材料となるでしょう。
ご自身の店舗に最適なプランや、より詳しい機能について知りたい場合は、まずは気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

