POSレジの導入時に行う商品登録や基本設定、導入後の操作方法について解説

POSレジとは

POSレジとは、会計の際にその場で販売データを記録できるレジのことで、売上分析や在庫管理など多彩な機能を備えています。レジで会計をするだけでデータがリアルタイムに記録されるため、その時点での売上状況や最新の在庫数などを確認でき、店舗運営の効率化が可能です。キャッシュレス決済やポイント管理といった機能を持つPOSレジもあり、小売店や飲食店をはじめ、様々な業態の店舗で導入が進んでいます。

POSレジは、大きく「ターミナル型」「パソコン型」「タブレット型」の3つに分かれます。ターミナル型は従来のレジスターのような据え置き型のPOSレジです。パソコン型は、パソコンにPOSシステムをインストールして使用するタイプのレジを指します。

そして、近年活用の幅が広がっているのが、タブレット型です。iPadなどのタブレット端末にPOSレジアプリをインストールして使用するタイプのレジで、「手軽に導入できる」「省スペースで設置できる」といったメリットがあります。

POSレジを導入したら事前設定が必要

POSレジは「購入して設置したらすぐに使える」というものではありません。店舗で扱う商品や価格、税率などの情報をPOSレジに事前に登録することが必要です。

ここでは、POSレジの導入時に事前設定が必要となる主な項目について紹介します。

商品名と価格の登録

POSレジを使った会計では、販売する商品をバーコードのスキャンやタッチパネルで選択してレジに登録します。そのため、事前に全ての商品名とその価格情報をPOSレジに登録しておかなければなりません。バーコードを利用する場合は、各商品のバーコード情報を事前に登録しておく必要があります。

商品の写真や詳細情報、カテゴリーなどを登録できるPOSレジもあるため、必要に応じて設定しましょう。

消費税の設定

商品を販売する際には、消費税の課税が必要です。そのため、消費税率も事前に設定しておかなければなりません。食品などは軽減税率が適用され、飲食店の場合はテイクアウトとイートインで税率が変わるなど運用が複雑なので、正しい税率が適用されるよう注意して設定しましょう。

内税と外税のどちらを選ぶかや、免税販売に対応するかどうかなど、それぞれの店舗に合った内容を設定してください。

POSレジを使った会計の流れ

POSレジを導入すると、会計は以下のような流れで行います。

1. 会計する商品を登録する
2. 合計金額を算出する
3. 預り金を登録する
4. お釣りとレシートを渡す

ここでは、POSレジを使った会計の流れについて詳しく見ていきましょう。

会計する商品を登録する

POSレジを使った会計の最初のステップは、会計する商品の登録です。お客様が購入する商品をスキャンもしくは画面から選択し、POSレジに登録します。

バーコードリーダーを使うと商品情報が自動的に読み取られるので、ミスがなく効率的です。バーコードがない商品は、タッチパネルを使って手動で商品を選択しましょう。

商品ごとの価格は事前にPOSレジに登録されているので、価格を手入力する必要はありません。

合計金額を算出する

全ての商品を登録したら、POSレジが自動的に合計金額を算出します。事前に設定した消費税が適用されて、最終的な合計金額がレジの画面に表示されるので、お客様に伝えましょう。カスタマーディスプレイが備わったPOSレジなら、合計金額や購入点数、商品の詳細などをお客様自身に確認してもらうことも可能です。

キャッシュレス決済に対応している店舗では、合計金額を伝える際に支払い方法についても確認しましょう。

預り金を登録する

合計金額を伝えてお客様から現金を受け取ったら、POSレジに預り金を登録します。預り金を登録するとレジが自動的にお釣りを計算するため、金額を間違える心配はありません。ただし、預り金を数え間違えたり入力ミスをしたりすると正しく計算できないため、操作は慎重に行いましょう。

キャッシュレス決済の場合は、対応する決済端末で会計を完了させます。クレジットカードの差し込みやQRコードの読み取りなど、支払い方法に応じた作業が必要です。

お釣りとレシートを渡す

お金を受け取ってレジでお釣りを計算したら、お客様にお返しします。レシートが発行されるので、お釣りと一緒にお渡ししましょう。レシートには購入商品の明細や合計金額、消費税額など、お客様にとって大切な情報が記載されているので、忘れずにお渡ししてください。

キャッシュレス決済ではお釣りが発生しませんがレシートは発行されるので、渡すのを忘れないようにしましょう。

お釣りとレシートを渡したら、POSレジによる会計は完了です。

POSレジで会計ミスを防ぐためのポイント

POSレジは商品の価格を手入力することがなく、合計金額やお釣りを自動計算できるので、会計ミスが起きづらい仕組みです。ただし、商品の選択ミスや現金の数え間違いなどは起きる可能性があるため、対策を講じておきましょう。

ここでは、POSレジで会計ミスを防ぐための4つのポイントを紹介します。

操作が分かりやすいPOSレジを選ぶ

画面構成が複雑で分かりづらいPOSレジを選んでしまうと、ボタンの押し間違いや見間違いが発生するリスクが上がります。画面がシンプルで直感的に操作できるPOSレジなら、操作ミスは少なくなります。

操作が分かりやすいPOSレジはスタッフの教育にかかる時間も短縮できるので、スムーズに運用を始められます。レジが使いづらいとスタッフの負担やストレスにつながるため、操作性は重視すべきポイントのひとつです。

バーコードリーダーなど便利な周辺機器を導入する

バーコードリーダーや自動釣銭機など、POSレジには便利な周辺機器が揃っています。このような周辺機器を活用すると手作業が減り、会計ミスを防ぐことができます。

バーコードリーダーを使用すればスキャンするだけで商品を登録できるので、商品の選択ミスを防げます。自動釣銭機は現金を投入すると正しいお釣りを自動で排出してくれる機械で、現金の数え間違いがなく精算を瞬時に終えられるのがメリットです。

こうした周辺機器をPOSレジと連携させることで、会計作業の正確性とスピードを向上させられるため、必要に応じて導入を検討してください。

よく売れる商品などのボタンの位置を覚える

スタッフ側でできる対策としては、よく売れる商品のボタンなど、使用頻度の高いボタンの位置を覚えておくことです。商品の登録・クーポンや割引の適用・キャンセルや返品・支払い方法の選択など、レジでは多くの操作が発生します。よく使うボタンを覚えてしまえば、基本的な作業はスムーズに進められるでしょう。

画面に表示される商品の配置などをカスタマイズできるPOSレジもあるため、よく売れる商品を上の方にまとめておくといった対応も効果的です。

キャッシュレス決済を導入する

キャッシュレス決済を導入することで、現金のやりとりによる会計ミスを防ぐことができます。預り金やお釣りの計算が不要になることで、ヒューマンエラーのリスクを軽減できるだけでなく、忙しい時間帯でもスムーズに会計できるようになります。また、店舗で扱う現金の量が減ると、レジ締めの効率化や盗難防止効果も期待できます。

キャッシュレス決済へのニーズは高く、導入するとお客様にも喜ばれるでしょう。会計ミスの防止以外にも多くのメリットがあるため、現金以外の支払い方法の導入も検討してみましょう。

POSレジを店舗に導入して会計を効率化しよう

POSレジを導入する際には、商品情報や消費税率の事前設定が必要です。これらを事前設定しておくことで会計時の手入力が減り、効率的な会計作業ができるようになります。POSレジにはキャッシュレス決済や売上分析、在庫管理など多くの便利な機能があるので、ぜひ導入を検討してみてください。

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