スマホやタブレットがPOSシステムになる？モバイルレジのメリットデメリットを徹底解説

スマホやタブレットを使ったPOSシステムとは

スマホやタブレットを使うPOSシステムは大きく2通りの方法があります。来店されたお客様の端末を使用するケースと、店舗側で端末を用意するケースです。

それぞれのケースの特徴を解説します。

お客様のスマホを使うケース

来店客のスマホを使用するケースは、まずお客様に専用のアプリをインストールしてもらうことから始まります。アプリ内でアカウントを作成し、事前にクレジットカードや電子マネーなどの支払い方法の紐付けが必要です。

店舗に入る際には、入り口でQRコードを使った認証を行います。店内では、お客様は自身のスマホを使って購入する商品のバーコードを、お客様自身でスキャンすることが必要です。

全ての商品のスキャンが完了したら、出口に設置されている専用のスキャナにスマホをかざして購入手続きを完了します。特に忙しい時間帯や混雑時に、スムーズなショッピングが可能になり、店舗側にとっても、会計処理の手間を減らし、スタッフの効率的な配置が可能になるメリットがあります。

この方法は、ローソンの一部店舗で導入しており、実際の運用でその効果が確認されています。

また、飲食店においては、来店客のスマホを利用してオーダーを行うケースを紹介します。まずはテーブルごとに用意されているQRコードをお客様がスマホで読み込みます。

お客様のスマホにメニューが表示され、そこから注文が可能です。注文はキッチンに直接届き、料理ができたら、スタッフがテーブルまで運びます。

来店客ご自身でオーダーが完結することにより、オーダー業務の効率化が図れ、来店客側の利便性の向上はもちろん、店舗側もフロアスタッフの人件費削減に繋がります。

店舗側でスマホやタブレットを用意するケース

店舗側またはレジベンダー側で、スマホやタブレットを手配して、専用アプリのインストールを行い利用します。

現金のやりとりは、キャッシュドロアや自動釣銭機と連携し、レシートや領収書の印刷が必要な場合は、専用のプリンタと連携します。周辺機器と連携することにより、従来のレジ同様に、現金取引と紙ベースの記録が可能です。

さらに、POSシステム用のスマホやタブレットと共に、必要な周辺機器がセットで販売されていることも多くあります。

決済端末を用意すれば、各種キャッシュレス決済にも対応が可能です。例えば、クレジットカードや電子マネー、QRコード決済など、多様な支払い方法に対応できる決済端末を導入することで、顧客にとって便利な支払い手段を提供できます。

POSレジの種類

POSレジには、どのような業種でも使える汎用型と、特定の業種に特化した特化型の2種類があります。

それぞれの特徴を詳しく解説します。

汎用型

汎用型POSレジは、特定の業種や業態に限定せず、幅広い業種で汎用的に使用できるPOSレジシステムで、基本的な機能が標準搭載されています。

具体的には、会計機能はもちろん在庫管理や売上分析などがあげられます。

例えば、在庫管理機能は、事前に商品情報や在庫数などの設定を行い、売上会計に連動して在庫数をリアルタイムで更新します。

また、汎用型POSレジは、プラン変更やオプション機能を組み合わせることで不足した機能を補え、お店に合わせたPOSレジへ機能拡張することが可能です。

但し、分析機能やサポート範囲の拡張などメリットはあるものの、ポイントや引換券の発行や免税機能など、業種によっては不要な機能が付与されて操作性が悪くなったり、費用面の負担などのデメリットも想定されます。

特化型

特化型POSレジは、特定の業種に特化した機能が搭載されているPOSレジシステムです。業種ごとの独自の専門的なニーズに対応できます。

会計機能や売上分析など、業種に依存しない基本的な機能はもちろん、飲食店専用であればテーブル管理や割り勘計算、小売店専用では棚卸や免税、美容室・サロン専用では電子カルテや予約管理など、業種に応じて必要な機能を網羅していることが特徴です。

業態ごとに必要な機能に絞ることで操作性はもちろん、大幅な業務効率化が期待できます。

また特化型POSレジは、キャッシュレス決済や会計システムなどのシステム連携による拡張性が設けられています。必要なシステムとの連携を行うことで店舗経営に合わせたPOSレジ導入が可能です。

スマホやタブレットを使ったPOSシステムのメリット

スマホやタブレットを使用したPOSレジのメリットとして、次の内容が挙げられます。

• コストが削減できる
• 導入が簡単にできる
• 利便性と操作性が優れている
• 省スペースで設置できる

それぞれのポイントを解説します。

コストが削減できる

POSレジのメリットの1つに、導入や運用に掛かるコストが従来のPOSシステムに比べて安価である点が挙げられます。

POSレジは基本的にスマホやタブレットがあれば、専用のアプリをインストールするだけで使用可能です。そのため、従来のような大掛かりな高額のレジ本体を用意する必要がありません。

スマホやタブレットを既に保有している場合は、端末を購入する必要もなく、初期費用を最小限に抑えられます。

さらに、POSレジに必要な周辺機器も店舗に必要なものだけ組み合わせて導入でき、無駄なコストを掛ける必要がありません。例えば、小規模店舗であれば、レシートプリンタとキャッシュドロアを揃えるだけで最低限の会計業務と売上分析は可能です。

導入が簡単にできる

POSレジのメリットの2つ目は、導入が簡単なことです。市販のスマホやタブレットに専用のアプリをインストールするだけで利用できるため、導入に手間が掛かりません。そのため、専門的な知識がなくても短時間で運用を開始できます。

一方、従来のPOSシステムの場合、設置する手間が必要です。専用のマニュアルを読み込んで複雑な設定を行わなければなりません。レジスターの配置や配線、初期設定など、専門的な作業が多く、導入に時間と労力が掛かるのが一般的です。

POSレジでも初期設定は必要ですが、スマホやタブレットなど日常的に使い慣れている端末を使用するため、設定や操作が比較的容易に感じられるでしょう。

例えば、アカウントの登録や商品の登録、支払い方法の設定など、スマホやタブレットの直感的なインターフェースを活用できるため、迅速に対応できます。

利便性と操作性が優れている

スマホやタブレットを利用したPOSレジは、タッチ操作が可能で、直感的に使いやすいデザインで設計されていることが多くあります。

日常的にスマホを操作している人であれば、特別な訓練なしにある程度使いこなせることが特徴です。そのため、新人スタッフへの操作指導もスムーズに行えます。

また、操作性が優れているため、会計処理もスムーズに行える点もメリットの1つです。事前に登録されている商品を選択するだけで、誰でも簡単に会計処理が行えるので、特定の人材に依存せずに業務を行えます。

また、POSレジは多様な決済方法に対応していることも特徴です。様々な決済手段から選べるため、顧客の利便性が向上し、満足度の向上にも繋がります。

さらに、リアルタイムで売上を記録して自動集計されるので、いつでも簡単に売上情報を確認することもできます。

省スペースで設置できる

POSレジは、従来のPOSシステムに比べてコンパクトでスペースをほとんど必要としないため、小規模の店舗や個人経営のお店にとって利用しやすいことがメリットです。

POSレジはコンパクトで持ち運びが可能なので、イベントや屋外での販売、移動販売など、様々なシチュエーションで柔軟に利用できます。

また、コンパクトなデザインにより、レジ台周辺の空間をスタイリッシュに整えられることもメリットです。従来の大型レジスターではスペースを占有しがちですが、POSレジはスペースを有効に活用できるため、店舗のレイアウトをより自由にデザインできます。

スマホやタブレットを使ったPOSレジのデメリット

スマホやタブレットのPOSレジを使用するデメリットとして次の3点が挙げられます。

• ネットワーク環境が必要
• 適切なプランの選び方が難しい
• 高速入力には向かない

それぞれのポイントを解説します。

ネットワーク環境が必要

POSレジはインターネット接続が必須であり、インターネット環境が整っていないと使用できません。特に、クラウド型POSレジでは、データの送受信が頻繁に行われるため、ネットワーク接続の安定性と通信容量が重要です。

不安定なインターネット環境では、接続が途切れたり遅延が発生したりすることで、業務に支障をきたす可能性があります。

例えば、会計処理が途中で止まったり、顧客の決済が正常に行われなかったりすることが想定されます。このようなトラブルは、顧客満足度を低下させるだけでなく、店舗の信頼性にも影響を与えます。

また、回線速度や通信容量も重要です。回線が遅いと、データの送受信に時間がかかり、通常よりも多くの時間が掛かってしまいます。

例えば、売上データの同期や在庫情報の更新など、リアルタイムで行える作業が遅延することで、業務全体の効率が低下しかねません。

適切なプランの選び方が難しい

各メーカーから様々な特徴を持つPOSレジが販売されており、それぞれのメーカーが異なるプランを提供しています。プランによって利用できる機能が異なるため、プラン選びの判断が複雑になることがデメリットの1つです。

業務に合っていないプランを選択すると、必要な機能が不足したり、逆に不要な機能が多過ぎたりすることがあるでしょう。

必要な機能が揃っていない場合、業務に支障をきたし、業務効率が低下する可能性があります。例えば、棚卸のデータ管理が別になってしまったり顧客情報の取得や一元管理に制限があったりなど、店舗運営に欠かせない機能が不足していると、日常業務がスムーズに進みません。

また、不要な機能が多い場合、それらに対して余計なコストが発生します。高額なプランを選んだ結果、実際には使わない機能に対して費用を支払うことになり、コストの無駄遣いとなりかねません。

自社の業務には特化型や汎用型、どのプランが最も適しているのかを事前に確認することが重要です。具体的には、現在の業務プロセスを詳細に分析し、必要な機能をリストアップすることが求められます。

そして、各メーカーのプランとその機能を比較検討し、最適なプランを選ぶことで、業務効率の向上とコスト削減を実現できるでしょう。

業種別のPOSレジの選び方

業種別のPOSレジの選び方として、飲食店や美容室・サロン、小売店の場合の選び方を解説します。自社の業種と照らし合わせてどのようなPOSレジを選べば良いか参考にしてみて下さい。

飲食店の場合

飲食店の場合、POSレジの選び方にはいくつかのポイントがあります。

一つ目に挙げられるのが、オーダーシステムとの連携です。例えば、ホールスタッフが持ち歩くハンディ端末との連携が可能かどうかを確認することが重要です。ハンディ端末との連携により、スタッフがハンディに直接注文を入力すると、キッチンへ瞬時に自動でオーダーが入り、会計時はテーブル選択で会計情報が自動連動されているので、一連のオーダー業務の工数削減とヒューマンエラーの軽減に繋がります。

また、テーブルトップオーダーやモバイルオーダーが必要かどうかも考慮しましょう。来店客が自身のスマホから注文ができるため、フロアスタッフの業務軽減を検討している店舗や食べ飲み放題などの頻繁に注文を受ける店舗に効果的です。

さらに、店舗の営業時間中にサポートを受けられるかどうかが重要なポイントになります。居酒屋など、深夜の時間帯に営業している店舗では、POSレジにトラブルが発生した場合、営業中の迅速なサポートが不可欠です。

このように、POSレジは店舗ニーズに合ったオーダーシステムを選ぶようにしましょう。そして迅速なサポート体制が整ったPOSレジを選ぶことで、業務効率と顧客満足度の向上を図れます。

美容室・サロンの場合

美容室・サロンの場合、POSレジの選び方には特有のポイントがあります。

まず、売上につなげられる機能が充実しているかどうかが重要です。美容室・サロンでは顧客との接触機会が多いため、販促機能が充実しているPOSレジは売上向上につながります。

例えば、タブレット端末を使用する場合、タブレット上でカルテを作成できる機能があると便利です。顧客のヘアスタイル履歴や施術内容、使用した製品などを電子カルテとして管理することで、効率的な顧客管理が可能になります。

Web予約機能やDM送信などの販促機能が付いているPOSレジもおすすめです。USENレジ BEAUTYでは、販促機能はもちろん、店舗ごとに売上や客数、客単価、スタッフ別の売上分析などができる機能を持っています。

店舗としてカルテを電子媒体で管理するのか、紙で管理するのかをあらかじめ決めておくと、POSレジの選定がしやすいでしょう。

小売店の場合

小売店の場合、パートやアルバイトなど複数のスタッフでレジ業務を行うため、使いやすさが重要なポイントです。

POSレジの機能や操作感は製品によって異なるため、事前に使いやすさを確認しておきましょう。直感的に操作できるPOSレジは、スタッフへのトレーニング時間を短縮し、スムーズな業務遂行を可能にします。

小売店の場合、在庫管理機能や売上分析機能など、各機能が自社の業務に合っているかどうかも重要なポイントです。在庫管理機能が充実しているPOSレジは、在庫の過不足を防ぎ、適切なタイミングで商品の発注が容易にできます。

また、小売店は営業時間が長いため、サポート体制も重要です。万が一、POSレジにトラブルが発生した際に、迅速にサポートを受けられる体制が整っているかを確認しておきましょう。

さらに、小売店は在庫管理や売上分析、複数店舗の一元管理など様々な機能が必要なため、導入費用やランニングコストも重要な検討事項です。必要な機能が備わっているPOSレジを選ぶことで、データ管理の一元化はもちろん、各業務ごとに契約していたシステム利用料も抑えることが可能になります。

また、売上分析機能を活用することで、売れ筋商品や販売トレンドを把握し、経営戦略に役立てられます。

スマホ・タブレットを使うPOSレジおすすめ3選を紹介

スマホ・タブレットを使うPOSレジおすすめ3選を紹介します。

• Square POSレジ
• スマレジ
• USENレジ

それぞれのポイントをみていきましょう。

Square POSレジ

Square POSレジは、決済サービスを提供する無料で使えるPOSレジで、AndroidとiOSの両方に対応しているため、大抵のスマホやタブレットにインストールして利用できます。

業種によらず汎用的に利用でき、飲食店、小売店、美容室など、あらゆるビジネスシーンで活用可能です。また、Square POSレジは暗証番号を用いて従業員ごとにアクセス権限を付与できるため、セキュリティ面でも安心して使用できます。

さらに、有料の決済端末を導入することで、ICカードリーダーをBluetooth接続するだけでキャッシュレス決済に対応可能な点もメリットです。多様な決済方法に対応できるため、顧客の利便性を高められます。

費用に関しては、Square POSレジ自体は無料で提供されておりますが、ある程度の機能を備える場合は有料化しなければいないため注意しましょう。有料プランのレストランPOSレジでは、月額13,000円/月〜必要です。

スマレジ

スマレジは、iPhoneまたはiPadで使用できるPOSレジアプリで、多様な機能を備えている点が魅力です。現場からのフィードバックを基に開発されたため、使いやすく、実用的な機能が充実しています。

スマレジの特徴の1つが、分析機能です。例えば、売れ筋商品や在庫の動向を把握するためのABC分析機能があり、経営戦略をデータに基づいて立てられます。

また、スマレジは様々な料金プランが用意されており、ニーズや予算に合わせて適切なプランを選択可能です。そのため、小規模な店舗から大規模なチェーン店まで、幅広いビジネス規模に対応できます。

料金は飲食店で利用する場合はフードビジネスプランを推奨しており、月額利用料は12,100円/月必要です。小売店向けのリテールビジネスプランは月額利用料15,400円/月なので、必要な機能とプランを相談して決めるようにしましょう。

USENレジ

USENレジは、多機能かつ低コストで利用できるPOSレジとして人気があります。USENレジは、無料で充実したサポートを全国365日いつでも受けられる点が特徴です。トラブル発生時にも迅速に対応可能です。充実したサポート体制により、営業時間中や深夜でも安心して利用でき、業務の継続性を保てます。

また、飲食店や美容室・サロン、小売店など、それぞれの業種に特化したラインアップを揃えていることも特徴です。業種に特化することで、業種独自の機能の拡張性や不要な機能がなく操作性が上がります。

各業種の経営者は、自店舗のニーズに合った機能や連携システムを選ぶことで、最適なPOSレジ環境を構築できます。

USENレジは0円から始められるプランがあり、初期費用を抑えられるのも選ばれている理由です。

サポート体制・機能面で選ぶなら「USENレジ」

今回の記事では、スマホやタブレットを使ったPOSシステムを解説しました。スマホやタブレットを使用したPOSレジでは、お客様のスマホを使用するケースや店舗で用意するケース、汎用型や特化型など様々なパターンがあります。

自社の業種や、規模に合わせて適切なPOSレジを選択する必要が求められる中、USENレジは、4業種に特化したPOSレジがラインアップされているため、各業種ごとに必要な機能を踏襲したPOSレジを低価格で導入できます。

業種に特化した機能に加え、全国365日対応可能なサポートも魅力です。サポート体制・機能面で選ぶならUSENレジの導入を、ぜひ検討ください。

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