増え続ける外国人旅行客を飲食店の来店顧客として獲得するため、最近では外国語に対応したオーダーシステムを導入する店舗が増えています。ここでは、外国語に対応したセルフオーダーシステムの導入で可能になる、飲食店のインバウンド対策をご紹介いたします。
目次
増え続ける外国人旅行客
日本に訪れる外国人旅行客は増加傾向にあり、訪日外国人数の記録も毎年更新されています。独特な観光資源や建築物、健康食というイメージが根づいた日本食、おもてなしの心と質のよいサービスなど、日本の様々な点が海外から注目されています。
外国人旅行客の増加により恩恵 を受けているのは、旅行代理店や宿泊施設だけではありません。旅行客の多くは飲食店にも立ち寄るため、外国人旅行客の来店促進、インバウンド対策は飲食店にとっても、売上アップのチャンスと言えます。
しかし、外国人旅行客に来店してもらうための課題のひとつが「言語の壁」です。
英語が話せるスタッフを雇うことで解決できますが、新しく人を雇うとなると人件費や新人育成の時間の負担が増え、経営者としては簡単に決断するのは難しいところです。
そこで今回は、インバウンド対策をシステムでまかなう方法として、多言語に対応したオーダー端末の活用法をご紹介します。
必要とされる飲食店のインバウンド対策
どこの国からの旅行客をターゲットにするのか
日本へ訪れる外国人旅行客の半数以上がアジア圏です。2015年度の旅行客数ランキングで1位だったのは中国で、このランキングは2010年以降1~3位をずっと韓国・中国・台湾が独占しています。この3カ国の割合は全体の5割以上を占め、他の国々の旅行客数を遥かに上回っており、そのほとんどが「日本食」を求めて訪れているのです。
日本食を通じて文化に触れることを目的としており、地域に根づく文化や風情を感じるため、地元の人がよく行くお店に行きたいという旅行客が増えています。
多くの飲食店が悩む外国人旅行客への対応
外国人旅行客への対応で最も苦労するのが、相手とのコミュニケーションです。多くの訪日外国人は、日本語ではなく英語を話されるのではないでしょうか。
ボディランゲージを用いてオーダーを受ける程度のことは可能ですが、メニューの詳細を伝えるには、共通語である英語を話せなければやはり正確性に欠けます。
しかし、外国語が話せるスタッフを増員するのも考えものです。経営者であれば、人件費を抑えるため、スタッフは少数精鋭にすることが望ましいはずです。人件費を抑えて外国人旅行客への対応を可能にする方法のひとつに、多言語に対応したオーダー端末のシステムの利用があります。
例えば、セルフオーダーシステムのひとつ、「USEN SelfOrder TAB」は、メニューの説明や、ドリンクの割り方などを外国語に翻訳でき、フロアスタッフを介さず来店客自身が端末から注文することが可能です。
また、英語だけでなく、中国語やベトナム語など複数言語に対応しており、国旗のマークをタップするだけで言語の切り替えが可能です。外国人観光客が自ら手軽に母国語へ翻訳を切り替えることができます。
多言語に対応したオーダー端末の導入メリット
- オーダーを受けるスタッフの英語スキルへの対応負荷が軽減する
- 英語表記のメニューを用意する必要がなくなる
- タッチパネルなので、外国の方でも操作が簡単
- 多言語に翻訳できるので、母国語でメニューの写真や説明文を理解してもらえる
- 外国語の聞き間違いによる人的なオーダーミスがなくなる
- お酒の割り方など細かなオーダーも来店客自ら注文できる
セルフオーダーシステムの導入で、海外からの来店客はもちろん、対応するスタッフも言語でのコミュニケーションに悩む必要がなくなります。また、一人のお客さまに対応する時間を短縮させられるため、業務の効率向上による、人件費面でのコスト削減効果が期待できます。業務効率の向上により質のよいサービスを行う余裕も生まれ、さらにお客さま側も言葉が通じないことによるストレスを感じずに済むため、結果として来店客に大きな満足感を提供できます。
外国人旅行客獲得のために
最近はツアー旅行ではなく、個人旅行での外国人旅行客が増えてきています。団体旅行客なら旅行代理店と契約している飲食店に行く場合が多いのですが、個人旅行客は自身で飲食店を選びます。
個人旅行客は、多くの場合は日本語がわからず通訳が同行していません。そのため、お店側では母国語や英語のメニューを用意し、外国の方に安心して利用いただける環境を整える必要があります。
しかし、多言語に対応したオーダー端末があれば、英語表記のメニューを別途準備する必要はなく、端末を渡すだけでオーダーを受けることが可能になります。オーダー端末は、こうしたニーズから多言語に対応したものが増えてきているのです。
個人旅行客の多くは、インターネットサイトの評判やSNSなどの口コミを頼りに来店されます。しっかりコミュニケーションを図り、満足のいくサービスを提供することができれば、来店客によるSNSなどでの好意的な情報発信と、その投稿による新規客の来店も期待できます。
オーダー端末の導入メリットは、外国人旅行客だけではない
セルフオーダーシステムの仕組み
セルフオーダーシステムとは、テーブルに設置された端末から、お客さま自身が注文を行います。また、各テーブルに設置せず、宴会席や飲み放題など必要な時、必要な席のお客さまに端末を渡すことも可能です。注文されたオーダーは、ターミナルを通じて、キッチンにあるプリンタからオーダー伝票が印刷されるようになっています。同時に、注文内容は連携したPOSレジシステムに反映されるので、POSレジから各テーブルの注文状況や客単価、滞在時間まで把握することが可能です。会計時はPOSレジからテーブルを選択するだけなので、わざわざ注文内容を入力する手間が省けます。
飲食店側のメリット
セルフオーダーシステムの導入は、インバウンド対策だけでなく、飲食店側にも大きなメリットがあります。
呼び出しベルとしても可能
オーダーを受ける時以外でも、お客さまからフロアスタッフを呼ばれることが考えられます。その際、にぎやかな店内でお客さまが大声を出す必要はなく、オーダー端末からフロアスタッフをボタン一つで呼ぶことも可能です。呼び出されたテーブルは、ターミナルから確認できるので、呼ぶ声に気付かずにお客さまに不快な思いをさせることもありません。
スタッフの教育コストの削減
アルバイトスタッフがフロアを担当する際、まずメニューの種類と詳細からお酒の割り方の種類など、細かな教育が必要になります。セルフオーダーシステムを導入することで、画面の遷移に従って、お客さま自身が注文を行うため、フロアスタッフの教育コストが軽減されます。
人的なオーダーミスを軽減
手書き伝票でオーダーを受ける場合、聞き違いや記入漏れなど人的なオーダーミスが発生してしまいます。セルフオーダーシステムであれば、注文履歴をお客さま自身も確認でき、人的なオーダーミスやオーダーによるクレームも回避することができます。特に宴会時や飲み放題など、頻繁にオーダーが入る場合、オペレーションが簡略化されることで提供時間が早くなり、業務の効率化が図れます。
宣伝効果
テーブルに置いておくので、操作をしない時は新メニューや人気メニューの広告を画面に表示させることによって宣伝効果も期待できます。他にもお店の近況や今後の新メニューの予定などを掲載して、よりお店に興味を持ってもらうようにすることもできます。
セルフオーダーシステムの導入に向いている飲食店とは
インバウンド対策のために、人材不足をシステムでカバーしたいなど、セルフオーダーシステムを導入したい飲食店のニーズは様々です。システムの導入で解決されるポイントはそのシステムの一貫性にあります。セルフオーダーの導入が単にインバウンド対策の目的であっても、キッチンプリンタと連動することで、オーダーが厨房に届くこと、POSレジシステムに注文内容が反映されることで会計がスムーズに行えること。セルフオーダーシステムの導入で、オーダーを受けることだけでなく、その後の様々な業務の効率化が図れます。
現在抱えている課題を明確にして、業務の効率化でそれらが解決できる飲食店に、セルフオーダーシステムの導入が向いていると言えるのではないでしょうか。
まとめ
外国人旅行客が年々増え続けており、飲食店に求められることも多様化しています。まずはメニューやその説明を外国語に対応させ、来店客の満足度を高めること。訪日外国人が増加する今、インバウンド対策を行えば、より一層の売上増が期待できます。更に、インバウンド対策だけでなく、セルフオーダーシステムと連携する周辺機器により、業務の効率化が図れ、人件費を削減することができます。
セルフオーダーシステム「USEN SelfOrder TAB」であれば、全ての座席に設置せず、必要に応じて導入台数をご検討いただけるので初期費用を安価に抑えることもできます。もちろんPOSレジシステム、フロアスタッフがオーダーを受けるハンディー端末など、様々な周辺機器と連携しています。人材不足が課題とされる飲食業界において、少人数でお店を運営することを可能にするセルフオーダーシステムの導入をぜひご検討ください。