毎日のレジ締めで金額が合わず、作業に時間がかかってしまう。そんな状況が続くと、気付けば残業が常態化していることも少なくありません。
この記事では、レジ締め業務を効率化し、日々の負担を軽くするための改善策をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
レジ締めとは

レジ締めとは、一日の営業終了後に、その日の売上金額とレジ内の現金残高が合っているかを確認する作業です。この照合作業によって、売上を正しく記録し、現金の管理ミスを防げるでしょう。
店舗運営では毎日欠かせない、営業を締めくくる重要な業務のひとつです。
なぜレジ締めは必要なのか
レジ締めは、単なる現金の計算作業ではありません。その日の売上を正確に確認し、店舗の経営状態を見える化するという大切な役割があります。売上データは、今後の経営判断や戦略を考える上で、欠かせない情報のひとつです。
さらに、現金の過不足をその日のうちに把握することで、会計ミスや不正といったトラブルの芽を早期に摘むこともできます。毎日の正確な記録の積み重ねが、健全な店舗運営を支える土台となります。
レジ締めの手順
レジ締めを行う時の主なやり方と手順について見ていきましょう。
1.前日のレジ締め時のお金を計算しておく
当日の営業を開始する前に、まずは前日時点での金額を確かめておき、営業開始時点でレジの中にお金がいくら入っているのかを把握しておきましょう。
前日のレジ締めのデータとお金を照らし合わせておかないと、当日のレジ締めで金額が合わなかった場合、前日までに生じたミスかどうかが分からなくなってしまいます。
また、釣銭として用意している分のお金は、当日の売上として計上しません。当日の売上を正確に計算するためにも、釣銭としていくら用意されているかを確かめてから、営業開始時間を迎えましょう。
2.その日の売上金額を計算する
営業が終了したら、その日の売上金額を正確に計上しましょう。POSシステムを導入している場合、POSにその日の売上データが全て記録されているので、それを出力するだけです。
POSシステムを用いていない場合は、レシートに記録された売上金額を全て手作業で計算する必要があります。レジ内の現金との差異を出さないよう、その日の売上を正確に計上する必要があるため、レシートの紛失や計算ミスは避けることが重要です。
3.レジの中にある現金を数える
次に、キャッシュドロアの中に入っている現金を全て数えましょう。千円、五千円、一万円など金種ごとに計算してから、それらを合算するとスムーズです。
そして、現在レジにある現金の合計額から、その日の開店前時点の金額を引きましょう。そこに現金以外の売上を加えると、その日の売上金額の合計と同じになるはずです。レジの売上データと照らし合わせて確認しましょう。
4.売上金額と現金の合計が合っているか確認する
レシートから出力された一日の売上金額と照合しましょう。
合わない場合は数え間違いの可能性もあるので、もう一度現金を数え直します。
それでも金額が合わなければ、どこかで釣り銭の受け渡しミスがあったかレジへの金額打ち間違えが考えられるでしょう。もし、差異の発生が多いようであれば、改善のための対策を検討しなければなりません。
5.翌日の釣り銭用の現金を振り分けておく
翌日の営業に備えて、釣銭を用意しておきましょう。いくら用意するのか、金種まで決まっていることが多いです。振り分けたら、残りのお金は金庫にしまっておきます。
レジ締めの効率的なやり方
レジ締めの作業は、時間がかかってしまうことも多いでしょう。また、接客などの業務は苦にならなくても、レジ締めが苦手だという人も少なくありません。そんな時は、レジ締めの効率化を図るために、次のことを実践してみましょう。
- 現金は数えやすいようにまとめておく
- 異なる種類の小銭が混ざらないようにしておく
- 現金照合表を活用する
- アプリやエクセルを活用する
- マニュアルを作成する
- POSレジを導入する
現金は数えやすいようにまとめておく
レジ締めの作業の中で時間がかかるのは、レジ内の現金を数える作業です。小銭や千円札が多いと、数え間違いをしやすくなります。
そこで、空いた時間に少しずつ数えて、レジ締めの準備をしておくのがおすすめです。一日の中でお客さんが大勢来店して忙しい時と、空いていて暇な時があります。その空いている時間帯にお金をできるだけまとめておくようにしましょう。
例えば、紙幣なら10枚ずつにまとめておくという具合です。千円札が何十枚もある時でも、10枚ずつの束にしておけば、レジ締めで数える時に非常に楽になります。
小銭も数えるのに時間がかかるため、紙幣と同様にひとまとめにしておくと良いでしょう。小銭の場合は50枚単位でまとめると計算しやすくなり、効率よくレジ締めができます。市販のコインケースなども、ほとんどが50枚でいっぱいになるように作られています。そのため、50枚をひとまとめにすることで管理しやすくなるでしょう。
コインケースに入れて50枚あることを確認した小銭を、チャック付き袋に入れておくのもおすすめです。そうすれば、コインケースは各金種1つずつ用意すれば済みます。
異なる種類の小銭が混ざらないようにしておく
レジ締めの際に、レジのドロアの中で異なる種類の小銭が混ざっていると、それを振り分ける作業から始めなければなりません。地味な作業で時間がかかり、レジ締めの効率を悪化させることが多いです。そのため、異なる種類の小銭が混ざらないように工夫を凝らす必要があります。
通常レジのドロアの中には仕切りが付いていて、小銭の種類ごとに場所を分けられる構造になっています。そのため、どこに何円の小銭を入れるかあらかじめ決めておくことで、レジ締めの際には振り分け作業を省くことができます。
しかし、お店が混雑する時間帯だと、小銭を入れる場所を間違えてしまうことも多いです。硬貨によっては色が同じであるため、思い込みで間違えた場所に小銭を入れてしまうかもしれません。
間違ってしまうことが多い場合には、仕切りの中に目印を付けておくなどの対策が必要です。例えば、5円玉と50円玉を入れる箇所に、色の付いたシールを貼っておくといった方法が良いでしょう。急いでいても目に留まりやすいため、入れ間違いを防止できます。
現金照合表を活用する
レジ締めの際に、ドロアの中に入っているお金の合計金額と金種を把握しやすくするため、現金照合表を作成しましょう。形式は簡単で、金種ごとの枚数を記録できるように表を用意するだけです。
最近では、現金以外の方法で支払いをすることも多いでしょう。そのため、クレジットカードやスマホ決済などの金額を記録しておける欄も設けておくと分かりやすくなります。紙に印刷して手書きで記入する場合には、保管しやすくするために用紙の大きさを統一しておくのが望ましいです。
アプリやエクセルを活用する
紙の現金照合表に手書きで記入する方法は、あまり効率的とは言えません。どうしても時間がかかってしまいます。そのため、スマホアプリやエクセルなどを活用するのがおすすめです。紙幣や小銭の枚数を入力すれば、すぐに合計金額が表示されるので、時間を短縮できるでしょう。
エクセルを使う場合には、レジのすぐ近くにパソコンを置かないと難しいかもしれませんが、スマホアプリならどこでも使えます。
時間に余裕を持ってレジ締めを行う
時間を有効活用してレジ締め作業を開始することも有効です。店舗の状況にもよりますが、余裕を持って閉店一時間前からレジ締め作業を始めてみてください。
作業開始が早まれば、早く始めた分だけレジ締め作業が終わる時間も前倒しになります。営業中でも締め作業のためにできる準備はあるので、営業終了までに準備を全て済ませておくようにしてみましょう。
マニュアルを作成する
レジ締めのやり方が担当するスタッフによってバラバラだと、非効率です。手順を統一するためには、マニュアル化しておくと良いでしょう。マニュアルがあれば、引き継ぎも簡単に行えて、レジ締めの研修なども実施できます。新人の人にもわかりやすく教えられるでしょう。
POSレジを導入する
レジ締めは工夫をすることで、時間を短縮したり人為的ミスを減らしたりできます。しかし、それでも手作業で行う部分が多く、効率化を図るにも限界があります。
そこで活躍するものが、POSレジです。POSレジとは、売上が発生したと同時に、売上に関する情報を自動で記録・集計できるシステムが搭載されたレジです。売上金額だけではなく、商品の売上個数や在庫までの管理ができます。
POSレジを導入すれば、レジのドロアに入っている現金を数えて、合っているか確認するだけで済みます。レジ締めの負担を軽減するには、POSレジの導入がおすすめです。
POSレジの種類と特長
POSレジには、様々な種類があります。まずはPOSレジの種類と特徴についてご紹介します。
- POSターミナル
- PC POS
- タブレットPOSレジ
POSターミナル
POSターミナルは、コンビニやスーパーなどでよく見られるPOSレジです。商品を置けるカウンターと一体となっている大型のものから、デスクに置けるような小型のものまであります。
いくつかあるPOSレジの中で最も高機能であり、キャッシュドロアやレシートプリンタなど必要最低限の機器は全て装備されています。また、オプションが充実していることから、様々な業態に対応できます。その反面、初期投資やメンテナンスなどの費用は高額です。端末の購入だけでも50万円程度かかることがあり、導入費用を全て合わせると100万円を超えることも少なくありません。数年単位で老朽化による機材の買い替えも考えなければいけません。
PC POS
市販のパソコンに専用のPOSソフトをインストールして使用するタイプです。パソコンならではの高い処理能力と大きな画面を活かし、複雑なオーダー管理やデータ分析など、負荷のかかる業務も安定して処理できます。
また、キーボードやマウスによる操作に慣れたスタッフであれば、直感的に使いやすい点も魅力です。飲食店での多機能なテーブル管理や予約システムとの連携において、その性能を存分に発揮します。
さらに、拡張性が高く、必要に応じて機能を柔軟に追加できるため、店舗の成長に合わせて長く活用できるのもメリットです。
タブレットPOSレジ
iPadなどのタブレット端末に専用アプリを入れて使うタイプのPOSです。初期費用が抑えやすく、レジ周りもすっきりするため、設置スペースに制限がある店舗や移動販売、イベント出店などでも利用できます。
操作がシンプルで導入もスムーズですが、製品によっては機能が限られていることもあり、複雑な業務や高度な分析には向かないケースもあります。
また、レシートプリンタやキャッシュドロアなど周辺機器との接続には、機種ごとの互換性を事前に確認が必要です。
レジ締めの効率化を図るPOSレジ5選

レジ締め作業を少しでも楽にするためには、POSレジの導入を前向きに検討したいところです。しかし、数多くあるPOSレジメーカーの中から、どのメーカーを選べば良いのか、分からないという人もいるでしょう。
そこで、レジ締め作業を効率化させるためにおすすめするPOSレジを5つ紹介します。POSレジ選びの参考に活用してください。
USENレジ
USENレジは、店内BGMでも知られるUSENが提供する、飲食店の業務に特化したPOSレジです。パソコンで安定稼働するため、日々のレジ締めもスムーズに行えます。
売上データはリアルタイムで自動集計され、画面の指示に従って現金を数えるだけで作業は完了。面倒な計算は一切不要です。PCならではの快適な操作性で、締め作業のストレスを大幅に軽減してくれるでしょう。
入出金管理機能で現金の過不足を防ぐだけでなく、24時間365日対応の電話サポートのほか、遠隔サポートや全国駆けつけ保守など、サポート体制も充実しているため、万が一のトラブル時も安心です。
スマレジ
スマレジは幅広い業種での使用に対応可能なタブレット型POSレジで、iPadやiPhoneなどのiOS端末があれば利用可能です。基本的な機能を利用するだけなら無料で使えます。
タブレットやスマートフォンを用いるため、レジ周りに広いスペースを必要としません。メインのシステムはクラウド上にあり、常に最新の機能が利用できるようにアップデートされています。
全てのプランでメールによるサポートに対応している他、プレミアム以上のプランではチャットや電話による問い合わせが可能です。
※2025年9月時点の情報です
ユビレジ
ユビレジは簡単に使えることをコンセプトとした、タブレット型のクラウドPOSレジです。iPadがあれば簡単に導入可能で、分かりやすい操作で直感的に使いやすく、さらに、多機能である事を特徴としています。
クラウド上でデータの管理を行うもので、外出先でも端末を介して売上のチェックが可能です。売上の確認も小売店や飲食業に特化した機能との連携もできるため、うまく利用できれば、店舗運営効率化や顧客満足度の向上、単価アップが期待できるでしょう。
料金プランは、無料で使えるお試しプランが1ヶ月だけ使えます。その後は月額料金を支払って利用しましょう。
※2025年9月時点の情報です
POS+
POS+とは、クラウドPOSレジを中心としたあらゆるPOSサービスを提供しているサービスです。iPadを利用したタブレット型POSレジで、業種に合わせて細かい機能がカスタマイズされた4タイプの中から選択して使えます。
どのタイプもリアルタイムで会計データを収集するため、レジ締めなどの会計業務に時間がかかりません。専用の機能もそれぞれの業種に特化している他、さらに業務効率化を進めるためのオプションサービスも充実しています。
365日対応の電話サポートもあり、万が一のトラブルに見舞われた時も迅速な解決が見込めるでしょう。
※2025年9月時点の情報です
STORESレジ
STORES レジは、小売店の管理ツールであるSTORESが提供しているPOSレジです。得意としている小売店運営に特化しているPOSレジの他、サービス業向けのPOSレジも提供しています。
ネットショップとの在庫状況や注文状況の共有に強みを発揮していて、リアルタイムでの情報共有が可能です。締め作業についても、現金管理機能によるお金の移動を全て把握できるため、締め作業に時間を必要としません。
月額料金は、フリープランを選択すると無料で利用可能となり、ベーシックプランでは税込4,950円となりますが、初回契約時は30日間無料で利用可能です。
※2025年9月時点の情報です
手作業でのレジ締めの悩みと注意点

手作業によるレジ締めは、多くの店舗にとって大きな悩みのひとつです。単に時間がかかるだけでなく、ミスやトラブルの原因にもなりやすく、業務効率を大きく損ねる要因となっています。
ここでは、従来のアナログな方法に潜む問題点と、注意すべきポイントを整理して解説します。
作業に時間がかかる
営業終了後の疲れた状態で、売上伝票の集計や現金の計算、帳簿への記入を行うのは、スタッフにとって大きな負担です。集中力を要する作業であるため、どうしても時間がかかりがちです。
その結果、作業が長引けば残業も増え、人件費の圧迫要因にもなります。
現金と売上の誤差が出る
レジ締めで特にストレスを感じやすいのが、現金と売上金額が一致しないケースです。金額が合わない場合、何度も現金を数え直したり、伝票を一枚ずつ確認したりする必要があります。
この確認作業が長引けば、作業全体にかかる時間も増え、スタッフの心理的な負担も大きくなるでしょう。原因が特定できなければ、正確な売上管理も困難になります。
計算・確認作業でミスが起きる
どれだけ注意していても、手作業ではヒューマンエラーを完全に防ぐことはできません。電卓の打ち間違いや、現金の数え間違い、小銭の見間違いなど、些細なミスが誤差の原因になります。
スタッフにとっては、プレッシャーのかかる難易度の高い作業となるケースも少なくありません。
「USENレジ」ではレジ締めをたったの2ステップで完了できる仕組みを提供しています。以下の動画では、具体的な操作の流れやミスの防止に繋がるポイントを紹介しています。ぜひ、自店舗の状況と照らし合わせてご覧ください。
1分でわかるUSENレジ(Youtubeショート動画):レジ締め、たったの2ステップ
POSレジでレジ締め作業を円滑に
レジ締めは時間がかかりやすく、金額が合わないと退勤できないなど、現場の負担になりやすい業務です。ミスが許されない作業だからこそ、集中力も必要とされ、営業終了後のスタッフにとっては大きなストレスとなることもあります。
こうした負担を軽減する方法として有効なのが、POSレジの導入です。中でもPC型POSレジは、処理能力の高さと操作性の良さを兼ね備え、レジ締めのような複雑でミスが起きやすい業務に向いています。
USENレジでは、売上データをリアルタイムで自動集計し、画面の案内に従って現金を数えるだけで締め作業が完了。手作業での計算がなくなることで、作業時間が短縮され、ミスも起きにくくなります。
よくある質問

レジ締めを効率化したいと考えた時、多くの方が感じる疑問についてお答えします。導入を検討する際の参考としてみてください。
レジ締めにかかる平均的な時間はどれくらいですか?
手作業の場合、通常30〜60分ほどかかるとされています。ただし、売上と現金にズレがあった場合は、原因の確認に1時間以上かかることもあります。
POSレジを導入すれば、計算作業が自動化されるため、作業時間は短縮可能です。
レジ締め作業を新人スタッフでもミスなくできる方法はありますか?
誰でも迷わず進められるよう、手順を明記したマニュアルを用意することが基本です。加えて、計算を自動化できるPOSレジを活用すれば、入力ミスや確認漏れといったヒューマンエラーを大幅に減らせます。マニュアルとシステム、両面からの対策を行うことで、ミスのない運用が実現しやすくなるでしょう。
まとめ
毎日のレジ締め作業は、従業員の帰宅時間を遅らせる大きな負担です。この非効率な時間は、人件費の増大や人為的ミスの原因にもなりかねません。
この課題を根本から解決するのが、POSレジの導入です。特に、POSレジの『USENレジ』は、飲食店の業務に特化しており、売上はリアルタイムで自動集計されます。面倒な計算は不要で、誰でも簡単かつ正確に作業を完了できます。この機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。

