防犯カメラの画素数は、映像の鮮明さや細部の視認性に大きく影響を与えるものです。防犯カメラを設置する際の最適な画素数は設置場所や用途によって異なり、30万画素では不十分なケースもあります。
本記事では、防犯カメラの画素数の基礎知識から、防犯に必要な画素数の目安などを解説します。また、最後におすすめの防犯カメラ製品も紹介するので、防犯カメラの導入を検討の方はぜひ参考にしてください。
目次
そもそも画素数とは?映像での見え方に与える影響
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「画素(ピクセル)」は、デジタル画像を構成する最小単位です。防犯カメラでは、レンズを通して取り込んだ映像を「イメージセンサー」と呼ばれる部品でデジタル信号に変換します。このイメージセンサーの性能が画素数を決定し、画素数が多いほど映像を精細に表現できます。
画素数と解像度の違い
画素数と関係性の高い概念に「解像度」があります。解像度はモニター表示時のピクセルの総数を示す指標です。例えば、フルハイビジョンは1920×1080ピクセルの表示が可能です。
一方、画素数は、レンズで取り込んだ光をイメージセンサーがデジタル信号に変換する際のピクセルの総数を表します。
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画素数 |
レンズで取り込んだ光をイメージセンサーがデジタル信号に変換する際のピクセルの総数 |
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解像度 |
モニター表示時のピクセルの総数 |
画素数・画質の違い
画素数と関係性の高い概念に「画質」もあります。画質とは、映像の鮮明さや見やすさを総合的に表す指標です。画素数はこの画質を決定する要素の1つですが、高画素数が必ずしも高画質を意味するわけではありません。実際の画質は、防犯カメラのレンズの性能やセンサーの感度、画像処理技術によっても大きく変化します。
防犯カメラの画素数別の特徴・見え方

以下では、防犯カメラの画素数別の特徴・見え方を解説します。なお、画素数別の区分は「30万画素」よりも「41万画素」が一般的です。
41万画素(SD画質)
41万画素のカメラは、地上デジタル放送が普及する以前の標準的な画質(SD画質)での撮影が可能で、2015年より前に設置された防犯カメラに多く採用されていました。現代の映像規格と比べると画質の粗さが目立ちますが、データ容量が小さいため、長期保存が必要な場合には適しています。
100万画素(HD画質)
100万画素のカメラは、720p相当のハイビジョン画質での撮影が可能で、人の動きの確認や室内監視に適しています。例えば、オフィスや駐車場での不審者の行動監視や、店舗での来客数の把握、倉庫内での作業状況の確認など、顔の詳細な識別までは必要としない用途で活用できます。
200万画素(フルHD画質)
200万画素のカメラは、1080p相当のフルハイビジョン画質での撮影が可能で、地上デジタル放送と同等の鮮明な映像を映し出せます。広範囲を撮影した映像でも、部分的に拡大表示した際に画質劣化が少ないのが特徴です。店舗や倉庫での防犯用途において、来店客や従業員の顔の識別、車両のナンバープレートの確認など、詳細な確認が必要な場面で役立ちます。
400万画素(2K画質)
400万画素のカメラは、200万画素と比べてより細部まで鮮明に記録できる2K画質での撮影が可能です。広い敷地を1台のカメラで撮影する場合や、製品の品質確認など、業務用途での活用に適しています。例えば、広範囲の駐車場を1台のカメラで監視する際、車両ナンバーまで判別できる精度を持っています。
800万画素(4K画質)
800万画素のカメラは、4K画質での撮影が可能です。4K対応のネットワークカメラが主流で、極めて高精細な映像を提供できます。広範囲の撮影でも細部まで鮮明に記録でき、拡大表示しても画質の劣化が少ないのが特徴になります。800万画素・4K画質は、来店客のAI分析やエンタメなど特殊な目的で使用されるケースが多いです。
備考:同軸カメラとネットワークカメラの画素数
防犯カメラには、映像の伝送方式によって「同軸カメラ」と「ネットワークカメラ」の2種類があります。同軸カメラは、専用の同軸ケーブルで映像を伝送し、200万画素から500万画素までの画質に対応しています。映像はレコーダーを介して録画やモニター確認を行います。
一方、ネットワークカメラはLANケーブルでネットワークに接続して映像を伝送します。4K・8K(1600万画素)といった超高画質にも対応しており、IPアドレスを使用してクラウドやレコーダーに直接録画できる点が特長です。最近では、その利便性の高さからネットワークカメラが普及しています。
しっかりと防犯をしたいなら、100万画素(HD)以上がおすすめ!
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防犯用途では100万画素から400万画素が標準的です。この画素数であれば、人物の顔や動作を鮮明に確認でき、防犯として十分な性能を発揮します。一方、30万画素など低画素数のカメラでは、画像が粗くなり人物の顔認識が難しくなります。それにより、いざという時の証拠映像としての効力が落ちる恐れがあるでしょう。
100万画素以上のカメラは30万画素のカメラに比べて多少金額が上がりますが、レンタルタイプのカメラであれば導入負担を抑えられます。
おすすめの防犯カメラ(画素数別)
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おすすめの防犯カメラを「100万画素以上」と「30万画素」に分けて紹介するので、選定時の参考にしてください。
100万画素以上(HD以上)
100万画素以上の防犯カメラ(サービス)としては、以下がおすすめです。
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USEN Camera
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USEN Camera ライト
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レコーダー録画型カメラ(USEN)
それぞれの特長を解説します。
USEN Camera
防犯カメラベンダーのUSENでは「USEN Camera」プランを提供しており、同プランでは、屋内・屋外向けの100万画素から200万画素のIPカメラを取り扱っています。
同プランの中には、「USEN Camera スタンダード」と「USEN Camera SDプラス」の2プランがあります。スタンダードプランではクラウド録画が利用できます。インターネットを通じてパソコンやスマートフォンからいつでも映像を確認でき、最大360日間の録画保存が可能です。常時録画で店外からクラウド上で確認・ー括管理ができるため、複数店舗を経営するオーナーに特におすすめです。
一方、SDプラスプランは、約7日間の録画が可能なSDカードが2枚付属し、手軽に導入できます。このプランは、インターネット環境に制約がある場合や、シンプルな運用を望む場合に適しています。
どちらのプランもAI分析オプションを利用可能です。同オプションではAIによって来店客の属性を分析でき、新規客とリピーターの割合、男女比、年代別などのデータに基づき、店舗経営の改善に役立てられます。
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主な特徴 |
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USEN Camera ライト
USENが提供する「USEN Camera ライト」プランでは、用途に応じて4種類のカメラを提供しており、設置場所や目的に合わせて選択できます。
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汎用性の高いドーム型カメラ(SMC-6A)
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防水・防塵機能を備えた屋外向けカメラ(CIV-LTE)
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工事不要のWi-Fi接続カメラ(CIV-Wifi)
いずれのカメラも200万画素の高画質撮影に対応しており、また広範囲の撮影が可能です。
クラウド型であるため、パソコンやスマートフォンからの遠隔監視ができ、複数店舗の映像を一括で管理できます。また、録画機器が不要なため設置場所を取らず、故障や盗難時のデータ消失を防げる点も利点です。オプション機器「アナデジ変換機」の利用で、既存のアナログカメラをクラウド化できる点も魅力です。
録画期間は以下から選択可能です。
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録画プラン |
適した用途 |
月額料金 |
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7日間録画プラン |
初めてクラウドカメラを導入する方、とりあえず防犯したい方向け |
1,500円 |
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15日間録画プラン |
費用と録画保存期間のバランスを意識したい方向け |
2,500円 |
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31日間録画プラン |
1ヶ月間の保存により余裕を持って防犯・管理をしたい方向け(おすすめ) |
3,500円 |
また、各プラン共通で以下の特徴があります。
月額500円の追加料金で高画質に変更可能
月2回までのかけつけ保守サポート費用込み
カメラ機器代金は、19,800円~
レコーダー録画型カメラ(USEN)
USENはベンダーとして、各種メーカーのレコーダー録画型カメラも取り扱っています。
レコーダー録画型カメラでは、インターネット回線を使用せずに高画質での監視・録画ができます。また、ローカル環境で録画するため回線速度に影響されず、常に安定した映像を記録可能です。さらに、カメラからレコーダーまでの配線を長距離に延ばせるため、工場や倉庫など大規模施設での運用に適しています。
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主な特徴 |
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取り扱いメーカー |
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※各種費用については、お問い合わせください。
30万画素(SD)
予算に余裕がない方に向けて、30万画素の製品も一例として3つご紹介します。
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製品名 |
主な特徴 |
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microSDカード録画式 防雨型 センサーカメラ SD1500(REVEX) |
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SEC-C-XM(ブロードウォッチ) |
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SEC-S-xC-xx(ブロードウォッチ) |
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防犯カメラを画素数・画質で選ぶ際の注意点
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防犯カメラの選定では、画質や画素数だけでなく、映像データの変換や保存に関する注意点があります。以下では、その詳細を解説します。
アナログ映像のデジタル変換時には解像度が低下する
アナログカメラの映像をデジタル変換する際は、解像度が低下するおそれがあります。アナログ信号からデジタル信号への変換過程で画質の劣化が避けられないためです。また、そもそもアナログ方式で記録された映像は、時間の経過とともに画質が低下しやすい特徴があります。
そのため、人物の顔や車のナンバーなど、細部の確認が必要な用途では、初めからデジタルカメラの導入を検討しましょう。デジタルカメラなら、撮影時の高画質を維持したまま長期間保存できます。
画質に合わせたモニターが必要である
高画質な防犯カメラの性能を十分に活かすには、それに見合ったモニターが必要です。例えば4K対応カメラの映像を従来型のモニターで表示すると、本来の高精細な画質が再現できません。そのため、4K対応カメラ導入時には4K対応モニターなど、画質に合わせたモニターを用意しましょう。
また、高画質な映像データは容量が大きいため、十分な保存容量を備えたレコーダーを用意する必要があります。さらに、映像の遅延や乱れを防ぐため、使用する防犯カメラの画質に応じた通信速度と回線容量を確保するのが理想です。
ベンダーに依頼する場合、これらの点も考慮した上で防犯カメラシステムの構築をしてもらえます。
防犯性の高い防犯カメラの導入・設置なら、USENがおすすめ!
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防犯カメラの導入を検討の方には、防犯カメラベンダーであるUSENの利用がおすすめです。USENでは、映像がはっきりと見えるHD以上(100万画素以上)の高画質カメラを取り扱っているため、店舗に防犯カメラを設置後、有事の際などに映像の細部まで鮮明に確認できます。
また、カメラやモニターをセットでレンタルできるため、導入の費用を抑えられます。自身で用意する必要がないことから、購入・設置の手間もかかりません。
加えて、用途や店舗規模に合わせた適正台数・適切なカメラの提案から、設置工事、その後のアフターフォローまで、ワンストップで対応できるのも強みです。例えば、「カフェであればレジや入口、金庫付近に設置」「居酒屋であれば座席エリアや店内の死角もカバー」など、業態に応じた最適な設置プランを提案できます。
ワンストップであるため、工程ごとに個別に業者に連絡する手間が発生せず、最短6日間での導入も可能です。ぜひこの機会にご検討ください。

