「店舗や事務所の防犯対策が十分にできているのか」「防犯カメラの導入は本当に効果があるのか」といった不安や疑問を抱えるお店も多いのではないでしょうか。
防犯対策が不十分だと、窃盗や不法侵入などの犯罪リスクが高まります。本記事では、防犯カメラ設置のメリットとデメリット、その効果的な活用方法などについて詳しく解説します。
目次
防犯カメラ設置の7つのメリット
以下では、防犯カメラ導入によって得られる7つの主要なメリットについて詳しく解説していきます。
犯罪・迷惑行為等の抑止になる
防犯カメラの存在は犯罪者に心理的な圧力をかけ、犯行を思いとどまらせる効果があります。そのため、店舗や施設内での犯罪や迷惑行為のリスクを低減できるでしょう。カメラが設置されていることを知らせる「防犯カメラ作動中」のステッカーを併せて掲示することで、さらに高い抑止効果が期待できます。
事件・トラブル発生時の証拠になる
防犯カメラは、事件などの一部始終を映像として記録できます。そのため、トラブル発生時には、発生した出来事の客観的な証拠を警察などに提供できます。例えば、窃盗や暴行事件の際が起きた際に、犯人の特定や事件の経緯を明らかにする上で重要な手がかりとなるでしょう。
従業員の勤務態度・コンプライアンスの改善が見込める
防犯カメラの存在が適度な緊張感を生むため、従業員の内部不正を防止する効果もあるでしょう。また、同様の理由で職場でのハラスメント防止に対する意識向上も期待できます。
ただし、従業員のプライバシーに配慮し、過度の監視にならないよう適切な運用が必要です。
顧客データ分析によるマーケティング精度向上に使える
防犯カメラの映像は、マーケティング戦略を立てる上でも役に立ちます。AI搭載カメラを設置すれば、来店客の行動パターンを自動で分析でき、店舗レイアウトの最適化や商品配置の改善が可能になります。例えば、顧客の動線や滞在時間を分析し、人気商品の配置を調整することで、売り上げ向上に繋げられるでしょう。
場所を問わず遠隔管理できる
クラウド型防犯カメラを活用すれば、場所を問わず店舗や施設の状況を確認でき、必要に応じて外出先から直接指示も出せます。外出先から店舗の様子をリアルタイムで確認できるため、トラブル発生時にも迅速かつ的確な対応が可能になるでしょう。また、広い敷地内の様子を効率的に把握できるため、人員配置の最適化にも役立ちます。
マナー向上が期待できる
防犯カメラの存在は、人々に適度なプレッシャーを与え、公共の場でのマナーの向上が期待できます。例えば、公園や街頭などの公共スペースにカメラを設置することで、ゴミのポイ捨てや不法侵入などの迷惑行為が減少するでしょう。
顧客体験の向上が期待できる
防犯カメラの中には、単なる監視機器以上の機能を持ち合わせている製品もあります。例えば、USEN CameraのAIを搭載した防犯カメラでは、BGMとの連携が可能で、カメラで検知した来店客層に応じて、自動的に音量や曲調の調整が可能です。これにより、店内の雰囲気を状況に合わせて常に自動で最適に保つことができます。
このように、防犯カメラの導入により、セキュリティ強化だけでなく、顧客体験の質の改善やその先の購買促進にも期待できます。
防犯カメラ設置のデメリット・注意点と対策
防犯カメラの設置には多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットや注意すべき点も存在します。以下では、その詳細と対策について詳しく解説していきます。
プライバシー・セキュリティの懸念がある
防犯カメラの映像は個人を特定できる情報を含むため、プライバシー侵害の懸念があります。撮影された映像から個人の行動パターンや習慣が推測される可能性があるなど、悪用されるリスクがあるでしょう。
そのため、国や自治体が定めるガイドラインに基づいた適切な運用が不可欠です。具体的には、撮影範囲の明示や録画データの厳重な管理、アクセス権限の制限などが重要です。適切な管理体制を整えることで、セキュリティの向上とプライバシー保護の両立ができます。
保守運用(メンテナンス)に時間や労力がかかる
防犯カメラシステムを効果的に運用するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。カメラレンズの清掃や関連機器の点検など、様々な作業が必要となります。こうしたメンテナンスの作業は専門知識を要することも多く、店舗で対応するには時間と労力がかかるでしょう。
メンテナンスの問題を解消するには、サポート体制が充実しているサービスを選ぶことが有効です。サポート体制に強みがあるサービスであれば、定期的な保守点検やトラブル時の迅速な対応などを行ってもらえます。
必ずしも犯人特定に繋がるわけではない
防犯カメラの存在は犯罪抑止に効果が期待できますが、実際に事件が起きた場合、必ずしも犯人の特定に繋がるとは限りません。顔を隠した犯人や、不鮮明な映像では、個人の特定が困難な場合があります。
この課題に対しては、高解像度カメラを採用したり、複数のカメラを組み合わせて多角的に撮影したりすることが有効です。
設置を誤ると死角ができてしまうことがある
防犯カメラの設置位置や角度を誤ると、監視できない死角が生じてしまう可能性があります。カメラの視野には制限があり、建物の角や柱の影、高い窓などが死角となりやすい箇所です。
この問題に対処するためには、ご自身で設置せず、知見の豊富なプロに設置工事を代行してもらうことが有効です。
防犯カメラの設置シーン・効果
ここでは、防犯カメラの代表的な設置シーンと期待される効果を紹介します。
マンション・アパート
マンション・アパートでは、住人のプライバシーに配慮しつつ、共用部分の安全を確保することが重要です。エントランスや駐輪場、エレベーターホールなどの共用部分に設置するのが一般的です。ドーム型やボックス型のカメラが多く使用され、夜間の撮影に強い赤外線カメラも有効です。
防犯カメラの設置によって、建物内への不審者の侵入抑止や、万が一の事件・事故の際の証拠収集が可能になります。また、宅配ボックス付近にカメラを設置することで、荷物の盗難防止にも役立ちます。
店舗・オフィス
店舗やオフィスでは、防犯だけでなく店舗分析にも防犯カメラを活用できます。レジ周辺や商品棚には高解像度のカメラを設置することで、万引き防止や不正会計の抑止に役立ちます。入口付近には人数カウント機能付きのカメラを設置すれば、来店客数などの分析も可能です。
駐車場・広域エリア
駐車場や広域エリアでは、暗所や逆光などの厳しい環境下でも鮮明な映像を捉えられるカメラを選択する必要があります。このような環境には、ボックス型カメラとPTZ機能付きカメラが有効です。
ボックス型カメラは、存在感があり、犯罪抑止効果が高いため、特に駐車場の出入口への設置が有効です。出入口に設置することで車両の特徴やドライバーの人相、料金支払い状況などをしっかり捉えられます。
また、PTZ機能付きドーム型カメラを駐車場の中央に設置すれば、広範囲を監視できます。レンズを上下左右に動かしズームできるため、必要に応じて特定の場所を詳細に観察することも可能です。
工場・倉庫
工場や倉庫での防犯カメラの活用は、主に品質管理、安全管理、防犯対策の3つの観点で役に立ちます。
品質管理目的では、製造ラインなどの作業場所を鮮明に撮影できる位置にカメラを設置するのがおすすめです。360度撮影可能な全方位カメラを使用すれば、死角なく監視できるでしょう。安全管理目的では、危険な薬品を扱うエリアや大型車両が移動する区域、製造機械の近くにカメラを設置するのが効果的です。防犯対策目的では、出入り口や高額な機械・部品がある場所にカメラを設置しましょう。
保育園
保育園では子どもの安全確保が最優先のため、エントランスや園庭に高解像度の防犯カメラを設置し、不審者の侵入防止や子どもの見守りに活用しましょう。室内には広角カメラを設置し、死角なく監視を行うのがおすすめです。
防犯カメラの設置費用(購入・レンタル/リース)
防犯カメラの購入・レンタル/リース、それぞれの初期費用とランニングコストを解説します。
初期費用
防犯カメラ設置時の初期費用は、主に機器購入費と設置工事費です。機器購入費は、防犯カメラ本体、NVR(ネットワークビデオレコーダー)、HDD(ハードディスクドライブ)などが主な出費となります。一般的な相場としては、購入の場合、設置工事費用を含めて初期費用は7~18万円程度になるでしょう。一方、レンタルを選択すると初期費用を抑えられ、2~9万円程度です。
なお、初期費用はカメラの台数や性能、録画容量によって大きく変動します。
ランニングコスト
防犯カメラの運用にかかる継続的な費用は、主にメンテナンス費用と電気代から成り立ちます。メンテナンス費用には、定期点検やクリーニングなどが含まれます。カメラや録画機器は年中無休で稼働するため、ある程度の電力消費が発生しますが、最近の機器は省エネのものも増えています。
また、機器の更新や修理費用も適宜発生します。一般的に、防犯カメラの寿命は5~10年程度とされており、この期間を目安に機器の交換が必要になるでしょう。購入の場合、これらの維持費は全て自己負担となりますが、レンタルでは多くの費用が月額料金に含まれます。レンタルの一般的な相場は月額数千~数万円程度です。
代表的な防犯カメラの種類
防犯カメラの導入を検討する際は、設置場所や目的に応じて適切なカメラを選択することが重要です。ここでは、代表的な防犯カメラの種類と適した用途について解説します。
形状別
防犯カメラの形状は、ドーム型、ボックス型、小型の3種類があります。それぞれの特徴を解説します。
ドーム型カメラ
ドーム型カメラは、半球形のカバーに覆われたコンパクトな設計が特徴です。このデザインにより、カメラの向きが外部から判別しにくく、監視の死角を作りにくいという利点があります。また、天井や壁面に簡単に取り付けられるため、インテリアになじみやすく、目立たない点もメリットです。
ドーム型カメラは、主に室内での使用に適しています。オフィスや店舗、ホテルのロビー、エレベーターホールなど、人の出入りが多い場所での利用が一般的です。
5-1-2 ボックス型(バレット型)カメラ
ボックス型カメラは、筒状の形状をしており、カメラの向きが一目で分かるのが特徴です。存在感があり、犯罪抑止効果が高いとされています。レンズやカメラ本体の交換が容易で、カスタマイズ性に優れています。また、多くのモデルが防水・防塵機能を備えており、屋外での使用にも強いのが特徴です。
ボックス型カメラは、主に屋外や広域エリアの監視に使用されます。駐車場、建物の外周、倉庫、工場などでの設置が一般的です。
小型カメラ
昨今では、ドーム型カメラをさらに小さくした、手のひらに収まるサイズの小型モデルのカメラも販売されています。洗練されたデザインのため、美容院やカフェ、商業施設など、店の雰囲気や外観を大切にしたい場所に適しています。サイズが小さいため、通常の防犯カメラでは取り付けが難しい狭小スペースや機械の内部などにも設置ができます。
機能別
ここでは、特徴的な機能を持つカメラについても解説します。
360度(全方位カメラ)カメラ
360度カメラは、一台で周囲全体を撮影できるカメラです。360度カメラの最大の利点は、広範囲を効率的にカバーできることです。従来の複数のカメラを一台で代替できるため、設置コストや運用コストの削減にも繋がります。
360度カメラは、主に広い空間や複雑なレイアウトの場所での使用に適しています。例えば、ショッピングモールの中央ホール、オフィスのオープンスペース、倉庫内の広いフロアなどでの利用が効果的です。
夜間・暗所対応カメラ
夜間・暗所対応カメラは、低照度環境下でも鮮明な映像を撮影できる特殊なカメラです。主に赤外線技術を利用しており、人間の目には見えない赤外線を照射して、その反射光を捉えることで暗闇でも撮影が可能です。
夜間・暗所対応カメラは、24時間の監視が必要な場所や、照明の設置が困難または不適切な場所での使用に適しています。具体的には、屋外の駐車場、倉庫、工場の外周、公園などが主な設置場所となります。
通信方式
防犯カメラの通信方式は、大きくアナログ方式とネットワーク方式(IPカメラ)に分けられます。方式の特徴と適した用途について詳しく解説します。
アナログカメラ
アナログカメラは、従来から使用されている伝統的な防犯カメラです。映像信号をアナログ形式で送信し、同軸ケーブルを通じて録画装置(DVR)に接続します。アナログカメラの最大の利点は、専門知識があまり必要なく取り扱いやすい点です。一方、設置工事が大変である点はデメリットです。
アナログカメラは、小規模な店舗や事務所、個人宅など、高度な機能を必要としない場所での使用に適しています。また、既存のアナログカメラの拡張や更新を行う場合に選択されることが多いでしょう。
ネットワークカメラ(IPカメラ)
ネットワークカメラは、デジタル技術を活用した最新の防犯カメラです。映像データをデジタル化し、IPネットワークを通じて送受信します。最大の特徴は、高画質と高機能性です。フルHD(1080p)や4K解像度などの高精細な映像を撮影でき、AIを活用した画像解析機能が搭載されているものもあります。また、クラウド上で稼働するため、データのバックアップや長期保存も容易に行えます。
ネットワークカメラは、商業施設、オフィスビル、工場、公共施設など、高度なセキュリティが要求される場所での使用に適しています。また、複数の拠点を一元管理する必要がある企業や、顔認識や行動分析などの高度な機能を活用したい場合にも最適です。
防犯カメラの選び方
防犯カメラの効果を高めるには、まずは設置の目的を明確にし、設置場所の特性を十分に考慮する必要があります。
例えば、店舗での防犯が主目的であれば、入口や商品棚、レジ周りなど、重要なエリアをカバーできるカメラ配置を考えます。同時に、防犯以外の用途、例えば顧客の動線分析など、多目的な利用も検討すると良いでしょう。
その上で目的と設置環境に適したスペックのカメラを選択することが重要です。屋内と屋外では必要な仕様が大きく異なります。屋外に設置する場合は、耐候性や防水性能が高いカメラを選ぶ必要があります。また、夜間の監視が必要な場合は、赤外線機能付きのカメラが適しています。一方、屋内では、目立たないデザインのドーム型カメラが好ましいです。
最適なカメラを自身で選定するのは、専門知識が必要なため困難でしょう。そのため、信頼できるサービスに相談することをおすすめします。専門家のアドバイスを受けることで、設置目的や環境に最適な防犯カメラシステムを構築でき、長期的なコスト削減にも繋がります。
防犯カメラのサービスを選ぶポイント
ここでは、サービス選定の際に押さえておくべき主要なポイントを解説します。
お店に応じて最適な提案をしてくれる
防犯カメラの種類や性能、関連機器(記録媒体、モニターなど)の選定、最適な設置場所や台数の提案などを、総合的に行ってくれるサービスを選ぶとよいでしょう。
信頼できるサービスであれば、用途や建物の構造、周辺環境、想定される脅威などを考慮した上で、最も効果的なカメラの種類や配置を提案できます。このような包括的なアプローチをしてくれるサービスであれば、お店の環境や用途に最適な形で防犯カメラシステムを導入できます。
サポート体制がしっかりしている
防犯カメラシステムの安定した運用のためには、導入後のサポート体制が充実しているサービスを選ぶことも重要です。特に、故障や不具合が発生した際の迅速な対応は、セキュリティを維持する上で不可欠です。優れたベンダーは、24時間365日の緊急対応体制を整えており、システムの不具合や故障にも迅速に対処できます。
そのため、具体的なサポート内容を契約前に確認しましょう。例えば、定期的なメンテナンス、機器の保証期間、修理時の代替機提供などについて、詳細な情報を得ておくべきです。
適切なサポート体制は、システムの安定運用にも繋がります。
レンタルに対応している
防犯カメラをレンタルで提供しているサービスを選ぶことも大切です。レンタルであれば、買い切りに比べて初期投資の負担が大幅に軽減されます。
また、レンタルであれば最新機器への入れ替えが容易な点も利点です。加えて、機器の保守や修理も通常はレンタル料に含まれているため、予期せぬ出費を抑えられる点もメリットです。
防犯・監視カメラの導入なら、USEN Camera!
防犯カメラの設置によって、防犯性を高められますが、導入の際にはカメラの種類や設置場所に注意が必要です。効果的な防犯カメラシステムの構築には専門知識が必要なため、サービスベンダーへ相談することがおすすめです。
USEN Cameraでは、自社の環境・目的に最適なカメラや機材、設置箇所を専門エンジニアが対応するため、効果的な防犯システムを構築できます。サポート体制も万全で、導入後は24時間365日の電話サポートや遠隔監視を無料で提供しています。また、設置工事は日本全国どこでも対応可能で、専門エンジニアが最適な場所に防犯カメラの設置をします。
その他、以下のような強みもあります。
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録画保存方法は、ローカル録画とクラウド録画の2つの選択肢が用意されているため自社に最適な録画方法を選べる
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AI搭載カメラでは、来店客の分析ができ、顧客の行動パターンなどをマーケティングに活用できる
ぜひこの機会にUSEN Cameraをご検討ください。
導入事例・お客様の声
USEN Cameraの導入事例をご紹介します。
アパレルショップにおける顧客体験向上
SHIPS 新宿店では、AIを搭載したUSEN Cameraを設置することで、防犯性を高めるのはもちろんのこと、顧客体験の向上も実現しています。カメラを通じて、入店数のカウントや顧客の行動分析ができ、最適な商品レイアウトやスタッフ配置の最適化などに役立っているようです。また、USEN MUSICとの連携によって、店舗の来店客層に応じて最適なBGMが自動で流れるため、顧客が心地よく店舗に滞在できるようにもなっています。
ブランド品買い取り店舗におけるセキュリティ向上・業務効率化
株式会社デファクトスタンダード(ブランディア 恵比寿店)では、本社や後方スペースからでも、顧客との査定に関するやりとりをリアルタイムかつ高画質な映像で見られることから、USEN Cameraを導入いただきました。
PC、タブレット端末、スマートフォンを使って、どこからでも現場の状況を把握できるため、直接その場にいなくても、その後の店舗とのやりとりがスムーズになっているそうです。さらに、確認したい日時の録画映像も簡単に切り替えられるので、過去の映像を確認する際にも重宝しているようです。