防犯対策の重要性が高まる中、多くの店舗やオフィスで防犯カメラの設置が進んでいます。特に天井に設置する防犯カメラは、広範囲を効率的に監視できるため、多くのシーンで活用されています。しかし、どのような防犯カメラを選べばよいのか迷う方も多いでしょう。
そこでこの記事では、天井に防犯カメラを設置するメリットや、設置に適したカメラの種類、録画方式、保存方法について詳しく解説します。さらに、天井への設置におすすめの防犯カメラとして、USENの防犯カメラの特徴やメリットもご紹介します。防犯対策を強化し、店舗やオフィスの安全性を高めるために、最適な防犯カメラを選びましょう。
目次
天井に防犯カメラを設置するメリット

防犯カメラの設置場所は、セキュリティの効果を左右する重要な要素です。特に天井に設置することで、広範囲の監視が可能になり、犯罪抑止や業務効率化に役立ちます。ここでは、天井に防犯カメラを設置するメリットについて解説します。
広範囲を効率的に撮影できる
天井に設置する最大のメリットは、広範囲をカバーできることです。高い位置からの撮影により、店舗やオフィス、倉庫などの全体を見渡せるため、死角を最小限に抑えられます。その結果、より効果的な防犯対策が可能となり、不審者の侵入やトラブルの早期発見につながります。また、1台のカメラで広範囲を監視できるため、複数のカメラを設置する必要が減り、コスト削減にもつながります。
インテリアの邪魔をしにくい
防犯カメラを壁や柱に設置すると、店舗やオフィスの雰囲気を損なうことがあります。しかし、天井に設置することで目立ちにくくなり、インテリアに影響を与えにくくなります。特に、飲食店やアパレルショップなど、店内の雰囲気を重視する業種では、デザイン性を損なわずに防犯対策を強化できる点が大きなメリットです。
業務効率化にも役立つ
天井に設置した防犯カメラは、防犯目的だけでなく、業務の効率化にも貢献します。例えば、従業員の動線を把握することで、業務フローの最適化が可能になります。また、接客業では、お客様の動きや混雑状況を分析することで、レジ待ち時間の短縮やサービス向上につなげることもできます。さらに、工場や倉庫では、作業の進行状況を遠隔で確認できるため、管理の効率化が図れます。
天井に設置できる防犯カメラの主な種類
防犯カメラには様々な種類がありますが、天井に設置する場合、特に適したタイプがいくつかあります。その中でも、ドーム型カメラは人気が高く、店舗やオフィス、施設など幅広い場所で使用されています。本記事では、天井設置に適したドーム型カメラの特徴やメリットについて詳しく解説します。
ドーム型カメラ

ドーム型カメラは、そのコンパクトなデザインと広範囲の監視能力から、店舗やオフィス、商業施設などで広く採用されている防犯カメラの一種です。ここでは、ドーム型カメラの特徴やメリットについて詳しく解説します。
ドーム型カメラとは
ドーム型カメラとは、カメラ本体が半球状のカバーに覆われた防犯カメラのことを指します。主に天井に設置されることが多く、店舗やオフィス、公共施設など、様々な環境で活用されています。このタイプのカメラは、カバーがあることでカメラの向きが分かりにくく、監視エリアを特定しづらいため、不審者にとっての心理的な抑止効果が期待できます。
また、レンズが外部環境から保護されているため、埃や汚れがつきにくく、長期間安定した映像を記録できるのも特徴です。さらに、コンパクトでスタイリッシュなデザインのため、店舗の雰囲気を損なわずに防犯対策を強化できる点も魅力の一つです。
ドーム型カメラのメリット

ここでは、ドーム型カメラの主なメリットについて詳しく説明します。
半球状のデザインで目立ちにくい
ドーム型カメラの最大の特徴が、その半球状のデザインです。天井に自然に溶け込むため、インテリアの美観を損ねることなく防犯対策を行えます。特に、飲食店やアパレルショップ、ホテルのロビーなど、店舗の雰囲気を重視する空間に最適です。
また、カメラの向きが分かりにくい構造になっているため、不審者が監視エリアを特定しづらく、犯罪抑止効果を高められます。例えば、万引きや不正行為を防ぐために、店内の複数のエリアを監視する必要がある場合、ドーム型カメラを戦略的に配置することで、抑止効果を強化できます。さらに、天井に設置することで手が届きにくく、いたずらや破壊行為を防ぎやすいのもメリットの一つです。
広角レンズを搭載したモデルが多い
ドーム型カメラには、広角レンズを搭載したモデルが多く、1台で広範囲を監視できるというメリットがあります。通常の防犯カメラでは、視野が限られるため、広範囲を監視するには複数台のカメラを設置する必要があります。しかし、広角レンズを搭載したドーム型カメラなら、1台でより広いエリアをカバーできるため、設置コストを削減しながら効率的な監視が可能です。
例えば、オフィスのフロア全体や店舗の売り場を一度に監視したい場合、広角レンズのドーム型カメラを天井の中央に設置することで、死角を最小限に抑えられます。また、360度カメラを搭載したモデルもあり、さらに広範囲を監視できるため、大規模な施設の防犯対策としても有効です。特に、出入り口やレジ周辺などの重要なエリアでは、広範囲を1台でカバーすることで、死角を減らし、不審な動きを素早く捉えることが可能です。
頑丈なモデルが多い
ドーム型カメラは、耐久性に優れた設計のモデルが多く、破壊行為やいたずらに強いという点も大きなメリットです。半球状のカバーによってレンズが保護されているため、外部からの衝撃や汚れ、埃の影響を受けにくく、長期間安定した監視が可能です。
例えば、商業施設や駅構内、エレベーター内など、不特定多数の人が行き交う場所では、防犯カメラに対する破壊行為やいたずらが発生するリスクがあります。しかし、ドーム型カメラはレンズ部分が直接露出していないため、手荒な扱いを受けても比較的ダメージを受けにくい構造になっています。
また、屋外対応の耐衝撃モデルもあり、工場や駐車場などの厳しい環境下でも安定して使用できる製品もあります。さらに、耐候性の高いカバーを採用したモデルでは、埃や湿気が多い場所でも、クリアな映像を長期間維持することが可能です。防犯カメラの長寿命化を図りつつ、安定した監視を行いたい場合には、頑丈なドーム型カメラの導入が有効な選択肢となります。
ドーム型カメラのデメリット
ドーム型カメラは天井に設置しやすく、目立ちにくいというメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。特に、防犯効果や機能面での制限を理解した上で、用途に合ったカメラの選択が重要です。ここでは、ドーム型カメラの主なデメリットについて解説します。
目立ちにくいため犯罪抑止効果は低い
防犯カメラの設置には、「犯罪の証拠を残す」という目的とともに、「犯罪を未然に防ぐ」という目的もあります。しかし、ドーム型カメラは目立ちにくいため、犯罪者がカメラの有無に気付かずに犯行に及ぶ可能性があります。そのため、防犯効果を高めるためには、警告ステッカーの活用や、視認性の高いカメラとの併用を検討しましょう。
ドーム型カメラは、半球状のデザインによって天井や壁に馴染みやすく、インテリアの雰囲気を損なわないというメリットがあります。しかし、防犯対策の観点から見ると、「カメラの存在が分かりにくい」ために、犯罪抑止効果が低くなるというデメリットにもつながります。
望遠機能はあまり強くない
ドーム型カメラは、広角レンズを搭載したモデルが多く、一度に広い範囲を監視できる点がメリットですが、その一方で、望遠機能にはあまり強くないという欠点があります。特に、遠くの対象を拡大して鮮明に撮影したい場合には、不向きなことが多いです。
例えば、レジ周辺や商品の陳列棚など、細かい動きを監視したいエリアでは、ズーム機能の弱さが影響し、手元の動きや顔の表情をはっきりと記録できないことがあります。これは、防犯対策だけでなく、トラブル発生時の証拠映像としても問題になる可能性があります。
屋外用モデルは少ない
ドーム型カメラは、主に屋内での使用を想定して設計されているため、屋外対応のモデルが少ないというデメリットがあります。バレット型カメラのように防水・防塵性能を備えたモデルもありますが、基本的には天候や環境の影響を受けやすく、屋外設置には向かない場合が多いです。
特に、屋外での防犯対策を考える場合、雨や風、埃に強いカメラが必要になります。バレット型カメラであれば、多くのモデルが防水・防塵性能(IP66やIP67など)を備えており、悪天候の中でも安定した監視が可能です。しかし、ドーム型カメラは屋外対応の製品が限られ、防水性能が不十分な場合、カメラが故障しやすくなるリスクがあります。
また、強い風や直射日光が当たる環境では、カメラの映像が歪んだり、レンズが汚れやすくなったりする可能性があるため、定期的なメンテナンスが必要になります。
バレット型カメラ

バレット型カメラは、遠距離の監視に適した防犯カメラであり、特に屋外での使用に適したモデルが多いのが特徴です。細長い筒状のデザインをしており、威圧感があるため、設置するだけで防犯効果を高められます。ここでは、バレット型カメラの基本的な特徴や、メリット・デメリットなどについて詳しく解説します。
バレット型カメラとは
バレット型カメラとは、細長い円筒形の形状をした防犯カメラのことで、主に屋外での監視用途に使用されます。遠距離撮影が得意であり、ズーム機能を備えたモデルでは、数十メートル先の対象も鮮明に捉えることが可能です。そのため、駐車場や倉庫、店舗の出入口など、広範囲を監視したい場合に適しています。さらに、多くのバレット型カメラには防水・防塵機能が搭載されており、雨風や埃にさらされる環境でも安定した監視ができるよう設計されています。
また、バレット型カメラは視認性が高く、防犯カメラとしての抑止効果が期待できます。設置するだけで「監視されている」という印象を与えるため、不審者の侵入を未然に防ぐ効果があります。さらに、赤外線暗視機能を搭載したモデルも多く、夜間や低照度の環境でもクリアな映像を記録できるのが特徴です。これにより、営業時間外の店舗や、夜間の駐車場などの監視にも適しています。
一方で、バレット型カメラは一般的に壁やポールに取り付けることが多く、天井設置には向いていないことが多い点にも注意が必要です。監視エリアや用途に応じて、ドーム型カメラやPTZカメラと組み合わせて運用することで、より効果的な防犯対策を実現できます。
バレット型カメラのメリット

バレット型カメラは、屋外での監視に適した設計が施されており、遠距離の監視性能や耐候性に優れているのが特徴です。ここでは、バレット型カメラの代表的なメリットについて解説します。
遠距離監視に適している
バレット型カメラは、一般的に高倍率のズーム機能を備えているため、遠距離監視に非常に適しています。例えば、広い駐車場や倉庫の入り口、道路沿いの店舗など、広範囲の監視が求められる場所では、バレット型カメラが効果を発揮します。高解像度のレンズを搭載したモデルであれば、数十メートル先の対象も鮮明に捉えることができるため、不審者の特定やナンバープレートの確認にも役立ちます。
これにより、犯罪の抑止効果が高まるだけでなく、トラブル発生時の証拠映像としても活用しやすくなります。特に、広範囲をカバーするために複数台のカメラを設置する必要がある場合、バレット型カメラの高倍率ズーム機能を活用することで、設置台数を減らし、コスト削減にもつなげることが可能です。
防水・防塵機能を備えたモデルが多い
バレット型カメラのもう一つの大きなメリットは、屋外での使用を前提に設計されているため、多くのモデルが防水・防塵性能を備えている点です。特に、IP66やIP67といった高い防水・防塵規格に対応しているカメラであれば、雨や雪、埃が多い環境でも問題なく使用できます。
これにより、店舗の入り口や駐車場、屋外の倉庫など、天候に左右されやすい場所でも安定した監視が可能になります。また、防水・防塵性能を備えたバレット型カメラは、湿気や気温の変化にも強いため、長期間の運用においても安定したパフォーマンスを維持できます。
夜間監視に適したモデルが多い
バレット型カメラの多くは、赤外線暗視機能を搭載しており、夜間や暗所での監視に強いのが特徴です。通常のカメラでは、暗い環境では映像の鮮明さが失われることが多いですが、赤外線暗視機能があれば、暗闇でもクリアな映像を撮影できるため、24時間体制の監視が可能になります。
特に、深夜に営業する店舗や、夜間に無人になる駐車場・倉庫では、暗視機能付きのバレット型カメラが防犯対策として効果を発揮します。
バレット型カメラのデメリット
バレット型カメラは、遠距離の監視性能や耐候性に優れており、屋外での利用に適したモデルが多く存在します。しかし一方で、設置環境によってはいくつかの課題や制約もあります。ここでは、バレット型カメラを導入する際に注意すべき代表的なデメリットについて解説します。
威圧感が強くインテリアと馴染みにくい
バレット型カメラの形状は防犯効果を高める一方で、店舗やオフィスのインテリアに馴染みにくいことがあります。特に、カフェやアパレルショップ、ホテルのロビーなど、落ち着いた雰囲気を重視する空間では、カメラが目立ちすぎることで顧客に圧迫感を与える可能性があります。
防犯カメラは、設置することで犯罪抑止効果を発揮しますが、過度に目立つと、来店客に「監視されている」という印象を強く与えてしまい、居心地の悪さを感じさせることもあります。これを防ぐためには、目立ちにくいデザインのカメラを選ぶか、ドーム型カメラと組み合わせて設置することで、インテリアへの影響を最小限に抑える工夫が必要です。また、天井付近や目立たない角度に設置することで、威圧感を和らげることが可能です。
適切な位置に固定しないと死角が生じる
バレット型カメラは、固定型のカメラであり、設置した向きの範囲しか監視できないため、適切な位置に固定しないと死角が生じるリスクがあります。特に、広範囲を監視するために適当に取り付けてしまうと、一部のエリアが監視できず、万引きや不正行為の発生リスクが高まります。
この問題を解決するためには、設置場所を慎重に選び、監視したい範囲のシミュレーションが重要です。例えば、入り口やレジ周辺など、特に監視が必要なエリアをカバーできる位置に取り付けることが推奨されます。
天井に設置するよりも壁やポールに取り付けるケースが多い
バレット型カメラは、一般的に壁やポールに取り付けることを前提とした設計がされており、天井への設置には向いていないモデルが多いです。天井に設置できるモデルもありますが、監視角度の調整が難しく、特定のエリアの監視に適さない場合があります。
特に、店舗の中央や広い売り場全体を監視したい場合、天井設置が必要になることがありますが、バレット型カメラを天井に設置すると、適切な角度を確保しづらくなるため、視認性が低下するリスクがあります。
また、屋外での使用を考えた場合も、ポールや壁に設置する方が適しているため、設置場所の選定が重要になります。例えば、駐車場や施設の入り口など、遠距離を監視する場合にはポール設置が効果的ですが、天井設置を検討している場合は、カメラの向きや角度を細かく調整できるかどうかを事前に確認することが大切です。
360度カメラ
死角をなくし、できるだけ広い範囲を効率よく監視したいと考える方も多いでしょう。そのようなニーズに応えるのが「360度カメラ」です。ここでは、360度カメラの特徴やメリット、注意点について解説します。

360度カメラとは
360度カメラとは、1台で全方向を撮影できる特殊な防犯カメラです。従来の固定カメラやパン・チルト・ズーム(PTZ)カメラとは異なり、カメラ自体を動かすことなく360度の視野を確保できます。天井の中央に設置すれば、売り場やレジ、出入口など、複数のエリアを同時に監視できるため、従来の防犯カメラのように複数台を設置する必要がありません。
また、AI機能と組み合わせることで、不審な動きを検知し、リアルタイムで警告を出すことも可能です。飲食店や小売店など、人の出入りが多い環境では、レジ周りの監視や不審者の特定に役立ちます。
360度カメラのメリット

360度カメラは、店舗の防犯対策を効率化しながら、業務管理や顧客サービスの向上にも貢献できる防犯カメラです。ここでは、360度カメラのメリットを紹介します。
死角が少ない
防犯カメラの設置で最も重要なのが「死角を作らないこと」です。360度カメラは、1台で全方向を撮影できるため、通常のカメラではカバーしきれない角度まで監視可能です。特に天井に設置すれば、店内全体を見渡せるため、レジ付近や商品棚の間、出入り口などの重要なエリアも一括して監視できます。
また、広範囲を撮影できることで、不審者がカメラの死角を狙って行動するリスクを軽減できます。従業員の動線管理にも役立つため、万引きや不正行為を未然に防ぐだけでなく、業務の最適化にも貢献します。
細部の確認も可能
360度カメラは広範囲を監視できるだけでなく、デジタルズーム機能を活用することで、特定のエリアを拡大し、細部を確認することが可能です。例えば、レジ周辺での金銭の受け渡しや、商品棚での顧客の動きを詳しくチェックしたい場合、映像を拡大することで、より詳細な情報を把握できます。
従来の固定カメラでは、監視範囲が限られており、特定のエリアを拡大して確認することが難しいですが、360度カメラなら一度に広範囲を撮影しつつ、必要に応じて映像をズームすることで、より正確な監視が可能になります。
設置台数を減らせる
通常の監視カメラシステムでは、店内全体をカバーするために複数台のカメラを設置する必要があります。しかし、360度カメラなら1台で広範囲をカバーできるため、設置台数を減らすことが可能です。これにより、カメラの購入費用や設置工事のコストを抑えられますし、管理の手間も軽減されます。
また、録画データの管理も簡単になり、複数のカメラ映像をチェックする手間が省けるため、効率的な運用が可能になります。特に、小規模な店舗やオフィスでは、限られたスペース内で効果的な監視体制を構築するために、設置台数を減らすことが大きなメリットとなります。ただし、特定のエリアを重点的に監視したい場合や、高解像度の映像が必要な場合は、360度カメラと固定カメラを組み合わせて活用するのも効果的な方法です。
360度カメラのデメリット
360度カメラは、1台で広範囲をカバーできる優れた防犯カメラですが、いくつかのデメリットも存在します。360度カメラの導入を検討する際にはデメリットも理解したうえで、他のカメラとの併用や設置場所の工夫が大切です。ここでは、360度カメラの代表的なデメリットについて詳しく解説します。
映像が魚眼レンズのように歪みやすい
360度カメラは、広い範囲を1台で撮影するために魚眼レンズを使用しているケースが多く、その影響で映像が歪むことがあります。特に、視野の端に近い部分ほど歪みが大きくなり、監視映像の精度が低下する可能性があります。この歪みは、映像解析や不審者の特定を行う際に影響を与え、場合によっては正確な状況判断が難しくなることもあります。
そのため、多くの360度カメラには歪み補正機能が搭載されていますが、補正の精度はカメラの性能によって異なります。導入する際は、歪み補正機能の有無やその精度の確認が重要です。また、映像が歪みやすい特性を考慮し、重要なエリアには固定カメラやPTZカメラを併用することで、より正確な監視を実現できます。
細部の解像度が低くなりがち
360度カメラは、広範囲を一度に撮影するため、映像全体の解像度が分散しやすく、細部の画質が低下する傾向があります。特に、高解像度を必要とする監視エリアでは、細かい動作や表情の認識が難しくなることがあります。例えば、レジ周辺での金銭のやり取りや、商品の取り扱いを詳細に確認したい場合には、360度カメラだけでは不十分な可能性があります。
一般的に、360度カメラの解像度は4Kや5Kといった高解像度モデルが増えていますが、映像全体に対して解像度が均等に割り振られるため、特定の部分を拡大すると画質が粗くなることがあります。この問題を解決するためには、高解像度モデルを選択することに加え、特に細部を監視したい場所にはズーム機能を備えたカメラを補助的に設置することが効果的です。
人物の特定が難しいことがある
360度カメラは、全方位を撮影できる反面、カメラの中心から遠い位置にいる人物の特定が難しくなることがあります。特に、防犯目的で犯人の顔を識別したり、特定の人物の動きを追跡したりする場合には、画質の低下や映像の歪みによって識別が困難になることがあります。例えば、万引きや店内トラブルが発生した際に証拠映像として使うには、十分な解像度と鮮明さが求められます。ただし、360度カメラ単体では、それをカバーしきれないこともあります。
PTZカメラ

防犯カメラの設置を検討する際、広範囲を効率的に監視し、リアルタイムで視野を調整できる機能を求める店舗オーナーも多いでしょう。そこで注目されるのが、PTZカメラです。ここでは、PTZカメラの基本的な特徴やメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
PTZカメラとは
PTZカメラとは、パン(左右回転)、チルト(上下回転)、ズーム(拡大)の機能を備えた可動式の監視カメラです。通常の固定カメラでは視野が限られますが、PTZカメラなら広範囲を1台でカバーできるため、設置台数を減らしながらも効率的な監視が可能になります。
このカメラは、固定カメラではカバーしきれない広範囲の監視が可能で、遠隔操作により視点を変更しながら監視を行うことが可能です。出入り口やレジ周辺、店内の動線が多いエリアなど、不審者やトラブルが発生しやすい場所の監視に適しています。特に、大型店舗や複数のエリアをまとめて監視したい場合に適しており、防犯対策を強化したいオーナーにとって頼れる選択肢となります。
また、遠隔操作が可能なため、管理者が外出先でもスマートフォンやPCを使ってリアルタイムでカメラの視点を変更し、必要に応じてズームすることもできます。さらに、一部のPTZカメラにはプリセット機能が搭載されており、あらかじめ設定した位置を自動的に巡回させることも可能です。これにより、監視の精度を向上させつつ、オペレーションの負担を軽減できます。
PTZカメラのメリット

PTZカメラは、遠隔操作による視野の調整や高倍率ズーム機能を搭載し、監視の自由度が非常に高い点が特徴です。ここでは、PTZカメラの主なメリットについて詳しく説明します。
遠隔操作でカメラの向きを変えられる
PTZカメラの最大の特徴は、遠隔操作で視野を変更できる点です。通常の固定カメラは設置後に撮影範囲が決まりますが、PTZカメラはリアルタイムでカメラの向きを自由に変更できるため、状況に応じた柔軟な監視が可能です。例えば、店内で不審な動きがあった際に、管理者がカメラの視点を切り替え、対象の人物を詳細に確認できます。
また、複数の監視ポイントを一つのカメラでカバーできるため、カメラの設置コストを抑えることにもつながります。遠隔操作機能を活用すれば、オーナーが店舗に不在の際でも、スマートフォンやPCを使ってリアルタイムで映像をチェックし、必要に応じてカメラの向きを調整できるため、より高度な防犯管理が可能になります。
ズーム機能で細部の監視にも対応可能
PTZカメラには光学ズーム機能が搭載されており、遠くの対象物も鮮明に撮影できる点が大きなメリットです。これにより、店内の隅々まで監視できるだけでなく、人物の顔や手元の動きを詳細に確認できます。例えば、レジ周辺の金銭の受け渡しや、陳列棚での顧客の動きを確認する際に、ズーム機能を活用すればより正確な監視が可能になります。また、夜間監視や低照度環境でも、高解像度の映像を維持できるモデルが多く、昼夜を問わず効果的な監視が行えます。
監視の自由度が高い
PTZカメラは、パン(左右回転)、チルト(上下回転)、ズーム(拡大)の3つの可動機能を備えており、監視の自由度が非常に高いのが特徴です。固定カメラでは、一度設置したら決まった範囲しか監視できませんが、PTZカメラなら遠隔操作で視点を自在に変えることが可能です。例えば、店内全体を広く見渡したい場合は広角で撮影し、特定のエリアを詳細に監視したい場合はズームを活用する、といった使い分けができます。
さらに、一部のPTZカメラには自動追尾機能が搭載されており、動く対象を自動で追跡しながら監視できます。これにより、不審な動きをする人物が店内を移動した場合でも、カメラが自動で追従し続け、逃さず映像を記録することが可能です。これは、万引きやトラブルの防止に非常に効果的で、スタッフが常にモニターを監視していなくてもカメラが自律的に監視を行えます。
PTZカメラのデメリット
PTZカメラは、広範囲の監視やリアルタイムでの操作が可能な高機能な防犯カメラですが、導入前にいくつかのデメリットも考慮する必要があります。以下のようなデメリットを理解したうえで、店舗の監視目的や設置環境に適しているかを見極めることが重要です。ここでは、PTZカメラの主なデメリットについて詳しく解説します。
価格が比較的高い
PTZカメラは、一般的な固定カメラに比べて高額な傾向があります。特に、高解像度モデルやズーム倍率が高いモデルは、初期導入コストが大きくなるため、予算に余裕がない場合は慎重に検討する必要があります。
例えば、標準的な固定カメラなら数千円から数万円で購入できるものもありますが、PTZカメラは性能によっては数十万円以上のものもあり、複数台導入するとなると費用負担がさらに増加します。また、PTZカメラは可動部分が多いため、長期間使用するうちにモーター部分の劣化が進み、修理や交換が必要になることもあります。
そのため、導入コストだけでなく、長期的なメンテナンス費用も考慮して予算を組むことが重要です。もし、予算を抑えつつ監視範囲を広げたい場合は、固定カメラとPTZカメラを組み合わせることで、コストパフォーマンスを最適化するのも一つの方法です。
操作には専用のアプリが必要になる場合がある
PTZカメラを操作するには、専用のアプリやソフトウエアが必要になる場合があります。メーカーや機種によって対応アプリが異なるため、事前に使用する端末(スマートフォン、タブレット、パソコンなど)との互換性や操作性を確認することも大切です。直感的な操作が可能なアプリもあれば、設定が複雑だったり日本語に対応していなかったりするケースもあるため、導入後に使いづらさを感じることもあります。特に、複数のスタッフが操作する必要がある店舗では、操作性の高さやユーザーインターフェースのわかりやすさも選定の重要なポイントになります。
動作音があるモデルがある
PTZカメラは、パン・チルト・ズームを操作する際に、内蔵モーターが作動するため、動作音が発生する場合があります。一般的な防犯カメラは静音設計になっていますが、PTZカメラは可動部分が多いため、特に動作中に「ウィーン」「カチッ」といった機械音がすることがあります。通常の店舗環境ではそれほど気にならないことが多いですが、静かなカフェや高級ブティック、オフィスの会議室などでは、この動作音が気になる可能性があります。
また、夜間や営業時間外の監視に利用する場合、静寂な空間でモーター音が目立つこともあるため、設置する環境に応じて静音設計のモデルを選ぶことが重要です。事前に動作音のレベルを確認し、必要に応じて静音性能に優れたモデルを選択することで、違和感なく運用できます。
防犯カメラの録画方式
防犯カメラの録画方式には、大きく分けて「アナログカメラ」と「ネットワークカメラ」の2種類があります。それぞれの方式には特徴やメリット・デメリットがあり、設置場所や目的に応じて適切な選択が求められます。
アナログカメラ
アナログカメラは、映像信号をアナログ形式で伝送し、録画装置(DVR)に保存するタイプの防犯カメラです。古くから利用されている方式で、比較的コストが安く、設置も簡単なため、小規模な監視システムに適しています。映像は同軸ケーブルを通じて伝送され、リアルタイム性に優れていますが、アナログ信号をデジタル信号に変換して保存するため、デジタルカメラに比べて映像の鮮明さが劣る点がデメリットです。また、遠隔監視を行う場合には通信機器の設定を変更する必要があることが多く、注意が必要です。
ネットワークカメラ
ネットワークカメラ(IPカメラ)は、インターネットを利用して映像をデジタルデータとして録画・管理できるタイプの防犯カメラです。Wi-Fiや有線LANを使用してネットワークに接続し、映像をクラウドやローカルストレージに保存できます。高解像度の映像を記録でき、遠隔監視にも対応しているため、オフィスや商業施設、大規模な監視システムに適しています。ただし、インターネット環境が必要であり、通信の安定性やセキュリティ対策が求められる点がデメリットです。また、アナログカメラに比べて導入コストが高くなる傾向があります。
撮影データの主な保存方法

防犯カメラで撮影された映像データは、主に「クラウド型」と「ローカル録画型」の2種類の方法で保存されます。保存方式によって、データの管理方法やセキュリティレベル、利便性が異なります。
クラウド型
クラウド型は、インターネットを介して撮影データをクラウドサーバーに保存する方式です。データが遠隔地に保存されるため、カメラが破壊された場合や録画装置が盗難に遭った場合でも、映像データが失われるリスクが低くなります。また、スマートフォンやPCからいつでもアクセスできるため、遠隔監視にも適しています。ただし、クラウドサービスの利用には月額料金がかかることが多く、長期間の録画にはコストがかかる点がデメリットです。また、ネットワーク環境が不安定だと、映像のアップロードに遅延が発生することがあります。
ローカル録画型
ローカル録画型は、録画装置(DVRやNVR)やSDカード、HDDなどの物理ストレージに映像を保存する方式です。クラウドを利用しないため、ランニングコストがかからず、インターネット環境に左右されずに安定した録画が可能です。また、大容量のストレージを用意すれば、長期間のデータ保存も容易になります。一方で、録画装置が破損したり、盗難に遭った場合にはデータが失われるリスクがあります。そのため、データのバックアップ対策をしっかりと行うことが重要です。
天井に防犯カメラを設置する際に確認するポイント

天井に防犯カメラを設置する際には、以下のポイントを確認しましょう。
天井の材質によって取り付け方が違う
天井の材質に応じて、取り付け方法や使用する器具が異なります。例えば、コンクリート製の天井にはドリルで穴を開けてアンカーを使用し、木製の天井には木ネジで固定するなど、材質に適した工事が必要です。適切な取り付けを行わないと、カメラの落下や位置ズレの原因となるため、天井の材質を確認し、それに合った取り付け方法を選択してください。
電源とネットワーク環境を整備する
防犯カメラの設置場所付近に電源コンセントがあるかを確認し、必要に応じて電源工事を検討します。また、ネットワークカメラの場合、安定したインターネット接続が必要となるため、LANケーブルの配線やWi-Fi環境の整備も重要です。配線が難しい場合は、配線モールや天井裏を活用して美観を損なわないよう工夫すると良いでしょう。
死角ができないか確認する
カメラの設置位置や角度によっては、監視したい範囲に死角が生じる可能性があります。設置前に監視エリアを綿密に確認し、カメラの視野角や設置場所を調整して、死角を最小限に抑えることが重要です。必要に応じて、複数のカメラを組み合わせて配置することで、効果的な監視体制を構築できます。
天井へ取り付けるのにおすすめの防犯カメラ

店舗の防犯対策を強化するために、防犯カメラの導入を検討している方も多いでしょう。特に、天井に設置する防犯カメラは、店内全体を広くカバーでき、死角を最小限に抑えることができるため、店舗のセキュリティ向上に効果的です。しかし、防犯カメラの種類や機能は多岐にわたるため、「どのカメラを選べばいいのか分からない」と悩むこともあるでしょう。
そんな方におすすめなのが、USENの防犯カメラです。ここでは、USENの防犯カメラの特徴と、そのメリットについて詳しく解説します。
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AIによる来店客分析もできる
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「USEN Camera」
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USENの防犯カメラ・監視カメラとは
USENの防犯カメラ・監視カメラは単なる防犯対策にとどまらず、業務の効率化やマーケティング支援にも活用できます。
例えば、USENの防犯カメラ・監視カメラは、クラウド録画型とローカル録画型の両方を選択できるのが特徴です。クラウド録画型なら、インターネット経由で映像を安全に保存でき、万が一カメラや録画機が破損してもデータを保護できます。一方、ローカル録画型は、大容量のHDDやSDカードを使用するため、インターネット環境に左右されず安定した録画が可能です。
また、高画質・広角レンズ搭載モデルが豊富で、天井設置型のカメラなら1台で広範囲をカバーできます。これにより、設置台数を減らしながら効果的な監視を実現できます。さらに、スマートフォンやPCを使った遠隔監視機能も標準搭載されているため、外出先でもリアルタイム映像を確認でき、複数店舗の一括管理も可能です。
USENの防犯カメラ・監視カメラのメリット
USENの防犯カメラには、店舗向けに特化した様々なメリットがあります。まず、クラウド録画に対応しているため、録画データの消失リスクが低いのが魅力の一つです。クラウド型のカメラを選べば、映像データが自動的にサーバーに保存されるため、機器が破損・盗難に遭った場合でも録画データが失われる心配がありません。特に、店舗で万引きや不正行為が発生した際には、証拠映像を確実に保護できるため、トラブル対応がスムーズになります。
また、24時間365日のカスタマーサポートが用意されており、万が一のトラブル発生時にも迅速に対応してもらえます。日本全国に設置対応のネットワークがあり、専門スタッフがカメラの設置から設定までをサポートするため、機械に詳しくないオーナーでも安心して導入できます。
さらに、AI解析機能を搭載したモデルでは、来店客の行動パターンを分析し、マーケティングにも活用できます。例えば、顧客の動線を可視化することで、売り場のレイアウト改善や商品の配置最適化が可能になります。また、混雑状況をリアルタイムで把握することで、スタッフの配置調整やレジ待ち時間の短縮など、接客の質を向上させることもできます。
店舗の天井に防犯カメラを設置しよう

防犯カメラは、犯罪の抑止や業務効率の向上に役立つ重要なツールです。特に天井に設置することで、広範囲をカバーしつつ、目立ちにくい防犯対策が可能になります。設置する際には、天井の材質や電源・ネットワーク環境、死角の有無を確認し、最適なカメラを選ぶことが大切です。

