飲食店にカラオケを設置する際の注意点は? 必要な許可やメリット・デメリット についてご紹介

飲食店にカラオケを設置する際の注意点は? 必要な許可やメリット・デメリット についてご紹介

2023年12月22日

飲食店にカラオケを設置する場合、注意しなければならないことがいくつかあります。利用する時間帯や、サービス形態によって必要な許可が異なります。
本記事では、飲食店にカラオケを設置する際の注意点や必要な許可、メリット・デメリットについて解説します。

目次

  1. 1. 飲食店にカラオケを設置する際は許可が必要です
    1. 飲食店営業許可
    2. 特定遊興飲食店営業許可
    3. 風俗営業許可
  2. 2. 飲食店にカラオケを設置するメリット
    1. 団体客が獲得できる
    2. 客単価が上がる
    3. 顧客満足度・リピート率アップが期待できる
  3. 3. 飲食店にカラオケを設置するデメリット
    1. 騒音・振動に注意する必要がある
    2. お客さんの傾向が偏りやすい
    3. コストがかかる
  4. 4. コストを抑えてできる!防音対策
  5. 5. カラオケ機器に関してよくあるお悩み
    1. カラオケ需要があまり無かったときにもったいない
    2. 店の雰囲気に合わない演出にはしたくない
    3. 店舗の建物にそもそも配置できるのかわからない
  6. 6. 店内演出もできるカラオケの導入を

飲食店にカラオケを設置する際は許可が必要です

どんな形態の飲食店であっても、カラオケを設置する際には許可が必要です。
営業の時間帯やお店の営業スタイルによって、取るべき許可は変わってきます。

飲食店営業許可

深夜(0~6時)の営業がなく、歌うことを勧めたり、歌に合わせて盛り上げたりせず、カラオケを設置しているだけなら飲食店営業許可だけでよいです。
飲食店営業許可は開業時に取得しているはずなので、すでに営業しているのであれば別途許可を取る必要はありません。
ただし、深夜の営業をする場合は「深夜酒類提供飲食店営業の届出」が必要となるので注意してください。

◎ポイント
  • 深夜(0~6時)の営業をしない(深夜の営業を含むなら「深夜酒類提供飲食店営業」の届出が必要)
  • カラオケを置いておくだけで勧めない
  • カラオケを利用する人を盛り上げない

特定遊興飲食店営業許可

特定遊興飲食店営業許可が必要かどうかは、「深夜(0~6時)にお酒を提供するか」「遊興に該当するサービスがあるか」の2点が基準です。
深夜0時以降に遊興をさせない場合は、深夜酒類提供飲食店営業にあたります。
酒類を提供しない場合は、飲食店営業の許可だけでよいです。

【遊興に該当する】
(営業側の積極的な行為がある)

  • ショーパブ・ショークラブ
    不特定の客にショー、ダンス、演芸などを見せる・聞かせる行為
  • カラオケスナック、カラオケバー
    カラオケ装置を設置し、不特定の客に歌うことを勧め、照明などの演出を行う行為
  • スポーツバー
    バーなどでスポーツの映像を不特定の客に見せ、客に対し応援などに参加させる行為

【遊興に該当しない】
(営業側の積極的な行為がない)

  • カラオケボックス
    不特定の客にカラオケ装置を使用させる行為(置いておき、希望者が使用するだけ
  • カラオケスナック、カラオケバー
    カラオケ装置を設置し、客が歌うことを望んだ場合に、マイクなどを渡し装置を作動させる行為
  • スポーツバー
    バーなどでスポーツの映像を不特定の客に見せる 行為(客たちが好きに応援を行う場合も含む)

遊興に該当するのは、不特定の客にショーやダンスなどを見せる、歌うことを勧めたり照明を当てて演出したりする、スポーツ観戦の応援に参加させるなどの行為です。
一方、カラオケ装置はあるが希望する人だけ使う、スポーツの映像を流すだけで客が各々応援するなどのケースは遊興に該当しません。

つまり、営業側が積極的に何かを働きかけるような接客は遊興に該当するため「特定遊興飲食店許可」を取る必要があります。

◎ポイント
  • 深夜(0~6時)の時間帯に営業するかどうか
  • お客さんに対し、営業側が積極的に何かを働きかけるかどう

風俗営業許可

風俗営業許可が必要な基準は、「接待を行うかどうか」です。
特定の客の近くにとどまって、歌うことを勧める、合いの手を入れる、デュエットするなどは「接待行為」に該当します。
許可を取らずにこれらの接待行為を行うと違法営業になるため、要注意です。
風俗営業許可で営業できる時間は深夜0時(地域によっては1時) までとなっています。

◎ポイント
「接待」(歌うように客に勧める/ 合いの手/デュエット)を行うかどうか

飲食店にカラオケを設置するメリット

飲食店にカラオケを設置するメリット

飲食店にカラオケを設置すれば、団体客が獲得できる、客単価が上がる、顧客満足度が上がって再来店してもらいやすいなど多くのメリットがあります。
カラオケを設置するメリットを具体的にみていきましょう。

団体客が獲得できる

現在、カラオケボックスは減りつつありますが、カラオケの需要が極端に少ないわけではありません。友人同士の飲み会やビジネスマンの宴会など、二次会でカラオケを利用するケースは依然として多い傾向にあります。

移動する必要がなく、その場で歌って飲める飲食店は、重宝されるでしょう。
カラオケがあることで、「団体で行くならこの店」と選ばれる可能性が高まります。

客単価が上がる

カラオケを設置すると、飲食店の本来の楽しみである食事や会話の時間に加えて、歌う時間がプラスされるため滞在時間が長くなります。
カラオケで場が盛り上がれば、さらに滞在時間が延びるでしょう。
また、ドリンクやサイドメニューの注文も多くなり、結果的に客単価のアップにつながります。

顧客満足度・リピート率アップが期待できる

歌って飲める飲食店は減りつつあるため、他の飲食店との差別化を図れます。
会話のネタが尽きたり、共通の話題がなくて困ったりしても、カラオケがあれば場が盛り上がり、曲の話題や思い出など話に花が咲く可能性があります。楽しい思い出は記憶に残るものです。
また来たいと思ってもらえれば、リピート率アップも期待できるでしょう。

飲食店にカラオケを設置するデメリット

飲食店にカラオケを設置するデメリット

飲食店にカラオケを設置するメリットは多いですが、気をつけなければならないこともいくつかあります。デメリットもしっかり把握して対応できるようにしましょう。

騒音・振動に注意する必要がある

騒音や振動など近隣トラブルの原因になる可能性があります。
歌って盛り上がったり、酔いが回ってきたりすると周囲への配慮も薄くなる傾向にあります。
そもそも物件によってはカラオケの設置が禁止されている場合もあるため、新たに導入を検討している場合には確認が必要です。

具体的な規制基準は風営法で定められており、自治体ごとに異なります。
規制基準の数値を確認し、日頃から注意して機器を利用しましょう。

お客さんの傾向が偏りやすい

ターゲットとは違う客層の来店が増えてしまう可能性があります。とくに、雰囲気づくりを大切にしている、コンセプトを重視しているといった店舗は注意が必要です。ムードを損なってしまったり、他のお客さんの迷惑になってしまったりすることも考えられます。

最近では、カラオケとしての使用以外にも、BGMや映像を流して店内の雰囲気づくりができるサービスもあります。

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コストがかかる

機材導入費はもちろん、楽曲配信料や著作権料などのランニングコストがかかります。

【楽曲配信料】
楽曲の配信を受ける、カラオケ機器で再生する、などの情報利用料として各楽曲所有権を持つメーカーに払うためのもの
【著作権料】
日本音楽著作権協会JASRACに対して、音楽の再生・歌唱・上映に関し支払うもの

また、場合によっては、防音や防振の環境を整えるための工事費用が必要です。工事内容にもよりますが、大掛かりなものになるとコストが膨らんでしまいます。
購入・レンタル・リースといった導入方法でもコストが変わるので、用途や使用頻度の見通しを立てて、比較・検討してみるのがおすすめです。

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コストを抑えてできる!
防音対策

カラオケ機器を導入する場合、近隣の迷惑にならないよう十分な防音対策が必要です。
たとえば東京都の条例では、音が漏れないよう防音対策が施されていることが音響機器を使用できる主な条件となっています。

しかし、防音工事ができないとカラオケ機器を導入できないわけではありません。
以下のような対策を重ねて行うことで、ある程度の防音効果が期待できます。コストをかけず行えることも多いので試してみましょう。

【まずやってみたい防音対策】

  • 音楽・マイクの音量上限を決め、調整は従業員が行う
  • 深夜の使用は極力控える
  • スピーカーを窓から遠ざける
  • 壁面に触れる部分や振動の伝わりやすい箇所に防振ゴムを入れる
  • 窓を防音サッシもしくは二重サッシにする
  • 排気口や換気扇を防音タイプにする
  • 扉や引き戸の内側に注意書きを掲示する

カラオケ機器に関してよくあるお悩み

カラオケ機器に関してよくあるお悩みや解決策を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

カラオケ需要があまり無かったときにもったいない

BGMやミュージックビデオを再生する機器としても活用できるサービスがあります

最近では、カラオケとしてのエンタメ機能も備えつつ、普段はBGMや映像を流す機器として活用できるものもあります。
日中の営業時やカラオケを使用していないときにはミュージックビデオを再生したり、テレビとして利用したりすることも可能です。
カラオケは歌うだけにとどまらない、総合エンタメ機器へと進化しています。

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店の雰囲気に合わない演出にはしたくない

イベントやパーティ用にカラオケ、普段は店舗の雰囲気づくりという役割分担も可能です

カラオケスナックの雰囲気ではない、でも団体客はゲットしたい...。
そんなときは、イベントや団体客の利用の際のみカラオケを使うという手もあります。
普段は高機能なBGMシステムや、雰囲気を演出するモニターとして活用するのがおすすめです。店内に流れるミュージックビデオを、お客様のスマホから手軽にリクエストできるサービスもあります。

また、店舗運営の戦略として、昼と夜でターゲットの客層を変えれば、集客や売上アップにつながる可能性もあるでしょう。

店舗の建物にそもそも配置できるのかわからない

まずは気になるサービス提供元に相談を!

建物の配管状況がわからない、狭くて大きいスピーカーは困るなど導入判断に困るケースもあるでしょう。いずれも店舗の演出に重要な点であるため、まずはプロに相談してみることをおすすめします。

USEN MUSIC Entertainmentなら、店舗の広さに合わせた最適なスピーカー選びや、適切な場所への設置・音出しの確認までプロが一手に対応いたします。

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店内演出もできるカラオケの導入を

飲食店にカラオケを導入すれば、客単価のアップやリピート率のアップが期待できます。
一方で、騒音や振動など近隣への十分な配慮も必要です。防音対策は店舗で行えるものもあるので、コストを抑えるためにも試してみる価値はあるでしょう。

現在、カラオケはカラオケ機能だけではなく、自動選曲機能があるBGMシステムや、雰囲気づくりにミュージックビデオが流せるものもあります。
イベントやパーティではカラオケを、普段の営業では店内演出を、というようにうまく使い分けるとよいでしょう。

USEN MUSICは、カラオケからBGMやミュージックビデオなどの店内演出まですべて1台でできます。
カラオケの導入を検討されている方は、まずはお気軽にこちらからお問い合わせください。

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