YouTubeに動画をアップしている動画投稿者の方や、YouTubeの動画や音楽を利用したいと考えている方は「商用利用はOKなのか?」と、気になっているのではないでしょうか。
YouTubeでは詳細な規約が決まっており、規約違反をするとペナルティが課される可能性があります。本記事では、YouTubeで商用利用とみなされるケースとOKなケース、違反した場合のペナルティなどをご紹介します。
目次
YouTubeにおける商用利用とは?
YouTubeでは「商用利用」に関する利用規約が設定されています。ここでは、一般的な商用利用とYouTubeで認められている商用利用についてご紹介します。
商用利用とは
商用利用とは「何らかのコンテンツや素材などの作成物を用いた作品によって金銭的な対価を得ること」とされています。
直接的または間接的に利益を得ることへの使用は、商用利用であると考えられます。
YouTubeで認められる商用利用
YouTubeの利用規約では、商用利用について厳しく定義されています。YouTubeで認められている商用利用は、原則として自社や個人の製品やサービスをアピールしたり、PRしたりする動画をアップすることです。また動画の概要欄にURLを貼り、そこから購入してもらうことは規約違反でないとされています。
しかし、動画にアダルトや暴力などの違反コンテンツが含まれている場合、ペナルティの対象となる可能性があります。
投稿者向け|YouTubeで禁止されている商用利用とは?
YouTubeで禁止されている投稿者向けの商用利用には、以下のケースがあります。
映画、コンサートを放映して金銭を受け取る
視聴者から直接金銭を得る行為は禁止されています。例えば、映画やコンサート、スポーツなどのコンテンツを放送して、その見返りとして金銭を受け取る行為などです。
動画へのアクセス権の販売
近年増加しているといわれているのが、動画へのアクセス権の販売です。アクセス権とは、YouTubeにアップロードした動画を限定公開にし、料金を支払った人のみが閲覧できるようにする仕組みです。オンラインサロンやセミナーなど「会員限定」と謳っている動画もありますが、これらは全て違反となります。
投稿者向け|違反した場合のペナルティ
利用規約に違反した場合はどうなるのでしょうか?ここでは投稿者が違反した場合、どのような流れでペナルティが課されるのか、一例をご紹介します。
YouTubeの規約違反
規約に違反した場合、以下のような措置が取られることがあります。
●事前警告
まず、ユーザーが意図的ではなく「誤って」ポリシーを違反したケースを想定し、初回の違反では事前警告が発行されます。事前警告は1回のみで、警告はチャンネルに残り続けます。2回目の違反の場合は「違反警告」が発行されます。
●1回目の違反警告
事前警告を受けた後、もう一度ポリシーに違反した場合は1回目の違反警告が発行されます。違反警告を受けた場合、以下のことが1週間使用できなくなります。
- 動画、ライブ配信、ストーリーのアップロード
- スケジュールされたライブ配信
- 動画の公開スケジュールの設定
- プレミア公開の設定
- 今後予定しているプレミア公開やライブ配信の予告編の追加
- カスタムサムネイルまたはコミュニティ投稿の作成
- 再生リストの作成、編集、共同編集者の追加
- 動画再生ページで「保存」ボタンを使用し、再生リストの追加または削除
ペナルティ期間中は、スケジュール設定された公開コンテンツは「非公開」となります。
そのため、ペナルティ期間終了後に再度スケジュールを設定しなくてはいけません。機能の制限は1週間で自動的に解除となりますが、違反警告は90日間チャンネルに残り続けます。
●2回目の違反警告
1回目の違反警告から90日以内に2回目の違反警告を受けた場合、コンテンツを2週間投稿できません。その後、再度問題行動がなければ2週間後に全ての機能が回復します。2回目の違反警告も、発行後90日間有効です。
●3回目の違反警告
2回目から90日以内に3回目の違反警告を受けると、永久的にYouTubeからチャンネルが削除されます。
著作権等の侵害
YouTubeから著作権などの侵害の警告を受けた場合、著作権所有者が正式かつ法的に削除依頼を出したことを意味します。この場合、YouTube側は著作権法に従って動画を削除します。
利用者向け|YouTubeで禁止されている商用利用とは?
YouTubeを視聴している利用者は、主に以下のような商用利用が禁止されています。
大量の動画をブログに掲載して広告収入を得る
自身のブログなどでYouTube動画を埋め込んでコメントを付けるなど、読者に好きな動画を見せること自体は問題ないとされています。ただし、アクセス数を稼ぐためだけに大量のYouTube動画を埋め込んで、意図的に広告収入を得ようとしたサイトは利用規約に違反したとみなされます。
YouTubeにアップされている音楽を店舗のBGMで使用する
YouTubeの規約では、YouTubeにアップされている音楽を店舗のBGMとして使用することは禁止されています。音楽は著作権法で守られており、BGMとして使用するにはレコード会社や投稿者に使用の許可を得る必要があります。
利用者向け|違反した場合のペナルティ
利用者が違反した場合もペナルティが課されます。ここでは、利用者が規約に違反した場合のペナルティについてご紹介します。
YouTubeの規約違反
YouTube内で規約違反を繰り返し行ったり、違反の内容が深刻だった場合、アカウントの停止や解除をされるケースがあります。
- 他のユーザー、第三者、YouTube、YouTube の関係会社などに不利益または損害を与える行為が行われているとYouTube側が判断した場合
- 法的義務もしくは裁判所の命令に従うために必要であると判断した場合
著作権等の侵害
利用者も、著作権侵害をしてしまう恐れがあります。例えば以下のような行為です。
- 違法アップロードされたコンテンツと知りながら視聴した
- 違法アップロードされたコンテンツへのリンクを貼った
このような行為は著作権侵害にあたるため注意しましょう。
店舗や施設でBGMを流すなら店舗用BGMサービスがおすすめ
店舗や施設で流すためのBGMをお探しであれば、専用の店舗用BGMサービスの利用がおすすめです。店舗用BGMアプリなら商用利用も可能、著作権の申請などは不要です。店舗用BGMサービスには主に2種類があります。
➀有線放送
有線放送は昔から店舗BGMとして利用されてきたサービスです。音楽専用番組が多数用意されているのが特長です。さらに専用機器があるため、設定も簡単です。ただし、初期導入費用と月額費用が必要なため、必要なコストをあらかじめ計算しておきましょう。
➁店舗向けBGMアプリ
店舗向けBGMアプリは、現在の主流となっている方法です。インターネット回線とスマホなどのデバイスがあればすぐに導入することができ、他の方法よりもコストが安いことが特徴です。ただし、店舗のインターネット環境や端末によって再生に影響がでるため、安定した環境を整える必要があります。
個人向け音楽アプリは商用利用できない
「店舗用」としてではなく「個人用」として提供されている個人向け音楽アプリは、商用利用できないので注意しましょう。例えば以下のようなアプリです。
商用利用できない主要な個人向け音楽アプリ
- Spotify
- Apple music
- Amazon Music
- Google Play Music
- YouTube Music
- LINE MUSIC
- AWA
- dヒッツ
- うたパス
店舗の顧客満足度を向上させるBGM選びのポイント
せっかく店舗でBGMを流すのであれば、顧客満足度を向上させるものを選びたいのではないでしょうか。ここでは、顧客満足度を向上させるための、BGM選びのポイントをご紹介します。
店舗コンセプトや内装の雰囲気に合わせる
BGMを含めて店舗の雰囲気やコンセプトが心地よいと、人の印象に残りやすくなるとされています。BGMには印象をコントロールする「イメージ誘導効果」があるとされており、初めて来店した人にも強く印象を残しやすいでしょう。例えば、オーガニック素材にこだわった自然派のカフェなら、自然の中にいるような温かみのある曲などが雰囲気に合うでしょう。
季節や時間帯に合わせる
店舗の客層は季節や時間帯によって変化することがほとんどです。例えば、カフェであれば午前中は出勤前の会社員、ランチタイムには主婦や高齢者層、夕方以降は学生や家族連れ、カップルなどの来店が増えることが予想されます。店舗のコンセプトや雰囲気にもよりますが、客層の変化に合わせてBGMも変化させれば集客アップなどが期待できるでしょう。
これは、BGMには感情や行動をある程度コントロールする「感情誘導効果」があると考えられているためです。
例えば、回転率を上げたいランチタイムにアップテンポの曲を流し、滞在時間を長くしたい場合はスローテンポの曲を流すとよいでしょう。
天候に合わせる
BGMを天候に合わせる方法もあります。例えば、雨音には人をリラックスさせる効果があるとされているため、雨音を邪魔しないスローテンポな曲を流すなどの方法があります。
来店客の男女比に合わせる
来店客の男女比に合わせてBGMを変える方法もあります。客層に合わせた選曲を行うことで、好印象を与えやすくなります。
来店客の年齢層に合わせる
年齢層によってBGMを変える方法もあります。若年層が多いのであれば、流行りの曲を中心に流すとよいでしょう。
顧客満足度を向上させたいならUSEN MUSIC
USEN MUSICは、BGM・店内アナウンス・通信が全て備わったサービスです。USEN MUSICであれば、上記「BGM選びのポイント」でご紹介した内容を全て解決することができます。
業種や内装の雰囲気など、導入時の質問に答えるだけで、おすすめプレイリストが自動的にセットされます。さらにAIが店舗の傾向を自動で学習するため、使っているだけで店舗に最適なBGMに進化します。
さらに、USEN Camera(店舗用防犯・監視カメラ)を使えば、男女比、年齢比などを集計することができます。USEN CameraとUSEN MUSICを連携させることで、防犯カメラが来店客の属性を検知し、来店客に合わせたプレイリストを自動で編成してくれます。
よくある質問
Q.YouTubeの動画を商用利用として収益化する際の注意点は?
収益化の対象とするためには、映像と音声を含めた全ての要素の権利を所有している必要があります。
Q.商用利用を目的にYouTubeのサムネイルをcanvaで作成してもよい?
canvaで作成されたデザインは商用利用を可能としています。■ 詳しくはこちら
Q.YouTubeのオーディオライブラリは商用利用してもよい?
YouTubeパートナープログラムに参加している場合、オーディオライブラリの音楽と効果音を使用して動画を収益化できるとしています。
Q.YouTubeで商用利用できる無料のフォントはある?
商用利用可能としている無料のフォントは利用できます。
まとめ
YouTubeは、原則として商用利用することはできません。投稿者、利用者ともに利用規約に違反していないか注意しましょう。店舗で使うBGMを探している場合は、商用利用可能な店舗BGMを提供している「USENのUSEN MUSIC」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。