訪日外国人観光客数は目覚ましい勢いで増加しており、街中では多くの外国人の姿が見慣れた光景となりつつあります。そのような背景を踏まえ、「和」の要素を取り入れたUSENオリジナルのBGMが、飲食店における訪日観光客の満足度向上に影響を及ぼすのか、東京国際大学 平木いくみ教授の研究チームとともに調査を行いました。その結果、USENオリジナルのBGMによって訪日観光客の店舗に対する印象や、日本旅行の満足度に影響を与える可能性があることが明らかになりました。

実験概要

本実験では、出口調査とウェブ調査を実施しました。
BGMには、「和」の要素を取り入れたUSENオリジナルの「和風ジャズ」（三味線、琴、笛、太鼓などの和楽器とジャズのエッセンスを取り入れたBGM）と通常の「ピアノ・ジャズ」の2種類を使用し、その効果を比較しました。 

出口調査詳細

訪日観光客が多いエリアの飲食店2店舗（和店舗・洋店舗）それぞれにおいて、日によって「和風ジャズ」または「ピアノ・ジャズ（リラックス）」を流しました。各店舗で食事を終え出てきた訪日観光客35名を対象に、店舗での気分や、食事や店舗の評価についてアンケートでたずねました。

出口調査結果

和店舗において「和風ジャズ」を流しても店舗に対して「和」を感じる度合いに変化はありませんでしたが、洋店舗において「和風ジャズ」を流すことで、店舗に対して「和」を感じる度合いが有意に高くなることがわかりました。このことから、「和風ジャズ」は、洋店舗において、訪日観光客により強く「和」を感じさせる可能性があることが示唆されました。
※有意 ・・・統計的に有意である（偶然ではなく調査結果に意味が認められる）ことを表しています。

また、「旅行の満足度が高まったか」という質問に対しては、和店舗・洋店舗ともに「和風ジャズ」を流した場合に、満足度が向上することがわかりました。さらに、その効果は洋店舗においてより大きくなることがわかりました。

ウェブ調査詳細

アメリカとイギリスに住む男女600名を対象に、日本の飲食店（和店舗）をイメージした画像に2種類のBGM （和風ジャズ、ピアノ・ジャズ）を付けた動画視聴後にアンケートに回答してもらいました。アンケートではBGMの印象や日本の飲食店で聴きたい音楽や普段聴く音楽についてたずねました。

ウェブ調査結果

「ピアノ・ジャズ」に比べ「和風ジャズ」は、アメリカやイギリスの在住者にとって日本の飲食店への来店意向を高めるとともに、日本の飲食店で流れていると心地よさを感じる可能性が示されました。

また、アメリカ在住者の回答に限定すると、「和風BGM」は普段は聴かないが、日本の飲食店では最も聴きたい音楽であることがわかりました。

＜調査監修：東京国際大学 商学部　平木いくみ教授＞

キーワード：飲食店・インバウンド・訪日観光客

【免責事項】
・本研究は、飲酒による健康リスクの低い参加者を対象に、十分な説明を行い同意を得た上で行ったものです。
・本ページの実験結果は、各種実験業務の委託により得た分析結果を記載したものです。
　当社並びに当該分析結果は、何らかの効果を保証しているものではありません。

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