研究
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歩行速度に及ぼす影響に関する研究

公開日:2022年12月26日

歩行速度に及ぼす影響に関する研究

ウォーキング効果を高める音楽とは

USENは、神戸大学との共同研究で、海外の先行研究の応用からウォーキングに有効な音楽の検証実験を行い、音楽のグルーヴ感が歩行速度に影響を与えることや音楽を聴くことで運動のモチベーションをサポートできる可能性が示唆されました。

実験方法

まず、40~50歳代の日本人男女計21名にWebアンケートを行いました。
先行研究で用いられた20曲とUSENが選曲した20曲(それぞれアクティブな曲とリラクシングな曲10曲)を聴いていただき、音楽の印象やグルーヴに関連する質問、運動習慣などに回答してもらいました。
回答結果をもとに、別途40~50代の男女36名(男性18名、女性18名)に対し、Beat Alignment Testおよびアンケートを実施後、ワイヤレス慣性センサーを装着し、30曲の音楽(先行研究20曲+USEN10曲)、メトロノームを聞きながら直径5.5mの円周上を音楽ビートと同期しようとしながら歩いてもらいました。
尚、最初と最後は無音でそれぞれ45秒間、同じ円周上を歩いてもらい、音楽を流す順番は実験参加者毎に変更しました。



結果①-歩行速度に差が出た

● アクティブな曲はリラクシングな曲より歩行速度が速かった

 アクティブな曲およびメトロノームとリラクシングな曲との間で歩行速度に有意差が出ました。
 リラクシングな曲を聴いて歩くより、アクティブな曲を聴いた場合、歩行速度が上がる可能性が示唆されます。

※有意・・・統計的に有意である(偶然というにははっきりした差が認められる)ことを表しています。

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結果②-聴取印象やグルーヴと歩行速度に関連があった

● ビート知覚能力の高い人は歩行速度がグルーヴの影響を受けた可能性がある

グルーヴ感の「動き」因子(身体を動かしたくなる感覚の度合い)が強い曲の時ほど、平均歩行速度が上がったことが示唆されました。
曲のグルーヴ感の強さが、歩行速度に影響を与えると推測されます。
また、その効果はBATスコアが平均以上の人(=ビート知覚能力が高い人)ほど強く表れることが示唆されました。

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※「動き」縦軸平均歩行速度(%SS=無音条件との速度比%)の散布図


監修者からのコメント

北原義典名誉教授
所属学会:日本音楽知覚認知学会/日本心理学会/日本トレーニング科学会など

<監修>神戸大学 岡野真裕先生
(神戸大学大学院 人間発達環境学研究科 助教)

音楽のビートと歩調を合わせて歩くと、同じテンポの曲でも曲調によって歩行速度が変化する可能性を示す欧米の先行研究がいくつかあります。今回はそれらを参考にし、日本人中高年でも同じ効果が得られるか、そしてその効果と、音楽が持つ「グルーヴ」と呼ばれる「音楽に合わせて身体を動かしたくなる快い衝動」の強さとの関係について検討しました。その結果、予想通り曲調により歩行速度は変化し、それにはグルーヴの強さが関わっているらしいことが明らかになりました。速く歩くのは疲れるかもしれませんが、体力の維持・向上を通して健康維持につながると考えられます。音楽の力を借りてスピードを無意識的に調節するのは、良い方法の1つなのではないでしょうか。

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【健康BGM】最強!ウォーキング・ミュージック

USENと神戸大学の共同研究により開発したウォーキングの音楽番組です。 40代・50代男女を対象とした実験結果をもとに、130bpm前後でウォーキングに最適な、グルーヴ感のある楽曲をAI学習による選曲でお送りいたします。ビートに合わせて歩きやすく、ウォーキングのモチベーションを高めてくれます。この音楽を聴くと歩行速度を維持しやすいので、特に運動効果を高めたい方におすすめです。



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・本ページの実験結果は、各種実験業務の委託により得た分析結果を記載したものです。当社並びに当該分析結果は、何らかの効果を保証しているものではありません。

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