公開日:2021年4月8日
音楽の女性のPMSや月経困難症に対する効果
音楽で女性のPMSが緩和できる?
昨今、女性の健康に関する課題が大きな関心を集めており、特に働く女性の健康については、「女性特有の健康課題や、女性に多くあらわれる症状により勤務先で困った経験したことのある女性が約50%もいる」という調査結果も報告されています。(※)
USENでは、音楽で女性の月経からくる不調を緩和することができないかと考え、白金高輪海老根ウィメンズクリニック 海老根真由美先生の監修のもと、様々な種類の音楽の中から女性のPMSや月経困難症を緩和させる音楽がどのような音楽なのか調査を行い、その結果をもとに女性のためのオリジナル楽曲を制作しました。
今回はその楽曲が女性のPMSや月経困難症に与える効果について検証しました。
※経済産業省ヘルスケア産業課 『健康経営における女性の健康の取り組みについて』より
実験概要
PMSや月経困難症の症状がある女性34名を対象に、「女性のPMSを緩和する音楽」を聴いた後の気分や症状についてアンケートに回答してもらいました。
結果 -1- 気持ちの不調の緩和
PMSの代表的な症状の一つである気持ちの不調について回答してもらったところ、イライラした気持ちがまぎれた、どちらかといえばがまぎれたと回答した人が8割以上という結果になりました。
また、どのくらい気持ちがまぎれたのかを1(少し)~5(かなり)の5段階で回答してもらったところ、下のグラフのような結果となりました。
この結果から、この音楽を聴くことによってPMSや月経困難症による気持ちの不調が緩和される可能性が示唆されました。
また、音楽を聴いて身体的な痛み(下腹部痛など)がまぎれたかどうかを回答してもらったところ、4割弱の人が「どちらかといえば痛みがまぎれた」と回答しました。
一般的に、痛みとはその時の精神状態によっても感じ方が変わると言われています。音楽によって気持ちの不調が緩和されたことによって、人によっては身体的な痛みも緩和されたのではないかと考えられます。
結果 -2- 楽曲の評価
上のグラフのように、過半数の人が音楽を聴くことに対してポジティブであり、楽曲がPMSや月経困難症の症状を感じるときに聴く音楽として適切だと感じたことがわかりました。
また、自由記述では「気持ちが休まる」「ヒーリングでも眠くならない程の音楽で良かった」などの感想が寄せられました。
これらの結果から、USENの「女性のPMSや月経困難症を緩和する音楽」がPMSや月経困難症の諸症状によい影響を与える可能性が示されました。
監修者からのコメント
<監修>白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長 海老根真由美先生
月経困難症及び月経前症候群(PMS)という言葉をよく耳にするようになりました。
以前は、この問題を持っている女性の意見を聞くことは、非常にまれで、産婦人科医にとってもサポートしにくいテーマでした。
ましてや、その治療に取り組むことは困難な時代がありました。
女性の社会進出がすすみ、女性が自由な発言ができるようになり、今回の企画のように月経困難症及び月経前症候群(PMS)を緩和させたいという案は大変すばらしいものであり、また、女性の新しい風を感じました。
女性が、自分自身を大切に思い、毎月訪れる月経困難症やPMSを緩和させたいと思うのは、当然のことです。
女性医療における音楽療法は、まだまだ未開発の部分がありますが、今回の調査から、開発された音楽を聴くことにより、気持ちの不調の緩和が得られたことは、とても有意義なことと感じました。
月経困難症という疼痛緩和に関しては効果が明らかでなかったものの、今後PMSに関する治療の観点から、産婦人科領域における音楽療法の可能性を見出されたことは画期的であったと思われます。
フェムテックなどの女性のヘルスケアが、社会に広く認知されつつある現代、このムーブメントに期待を寄せ、今後温かい気持ちで見守りたいと思っております。
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心身の健康を支援する「健康BGM」シリーズ。白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長・海老根真由美先生監修の、女性のPMSや月経困難症のための音楽です。落ち着いたマイナー調の旋律が徐々に明るく展開し、晴れやかな気分へと導く20分間の楽曲構成で、女性のこころとからだの不調に寄り添います。
【免責事項】
・本ページの実験結果は、各種実験業務の委託により得た分析結果を記載したものです。当社並びに当該分析結果は、何らかの効果を保証しているものではありません。
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