研究
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居心地の良いBGMの音量に関する研究(アパレルショップ編)

公開日:2021年1月20日

音楽が人の免疫力向上に与える影響

音楽で免疫力を高めて病気に負けない身体づくりを

埼玉医科大学短期大学・和合治久名誉教授によると、現代社会のような環境では、多くの人はストレスに満ち、自律神経の中でも心身の機能を活発化させる交感神経が過剰に優位になります。免疫学的には、粘膜面から分泌される粘液が減少します。この例として、乾燥肌やドライアイ、ドライマウス、便秘症などが挙げられます。加えて、免疫力が低下すると、ウイルスなどの病原体を攻撃するリンパ球の機能も低下してしまいます。
このように、現代人はウイルスなど粘膜面から侵入する病原体に感染しやすくなっていると考えられます。
USENでは、音楽による免疫力向上の効果に関する実験を行いました。

実験概要

埼玉医科大学短期大学・和合治久名誉教授が提唱する「副交感神経を刺激する音の要素」を多く含んだ曲をAIで選曲し、十分な説明を行い同意が得られた20~50代の男女20名を対象に、音楽を聴くことの効果に関する実験を行いました。
その結果、音楽を聴くことによって、免疫力や体温など健康の度合いを測る数値が音楽を聴く前よりも良くなる傾向がみられました。
今回の実験で使用した楽曲の主な特徴は、① 4,000Hz以上の高い周波数の音を多く含むこと、② 明るくシンプルな短い旋律の繰り返しが多いこと、③ 心地よい和音が多用されていることで、4種類の音楽(ジャズ、クラシック、ヒーリング、J-POPのインストゥルメンタルカヴァー)を選びました。

結果-1- 体温

手の甲の体表面温度が上昇しました。この結果から、音楽を聴くことによって、副交感神経が刺激され、血管が拡張して血流が良くなり、身体の深部の温かな血液が末端まで早く流れたと考えられます。さらに、体温が上昇するため、リンパ球などの免疫細胞の機能も高まることが示唆されました。

手の甲の温度のグラフ

結果-2- 唾液分泌型IgA

唾液を採取して、その成分を分析したところ、タンパク質量あたりの分泌型IgAが増加しました。
分泌型IgAは免疫物質といわれる抗体の1種であるため、口腔内及び体表面の免疫が高まっていることがわかります。

唾液分泌型IgAのグラフ

結果-3- 気分

音楽を聴取する前と後でアンケートを行ったところ、抑うつや不安などネガティヴな気分が音楽を聴くことで低減され、ゆったりした快い気分(非活動的快)が上昇。また、目の疲れや肩こりなど、身体の自覚症状が緩和されました。

ネガティヴな気分(不安・抑うつ)のグラフ
※「不安な」「気がかりな」など、抑うつや不安に関する5つの質問に対してそれぞれ5段階で回答。平均点を比較したものです。


ゆったりした快い気分(非活動的快)のグラフ
※「ゆっくりした」「のんきな」など、ゆったりした快い気分に関する5つの質問に対してそれぞれ5段階で回答。平均点を比較したものです。


身体愁訴(肩こり・目の疲れなどの自覚症状)のグラフ
※「首筋や肩がこる」「目が疲れる」など、身体愁訴に関する5つの質問に対してそれぞれ5段階で回答。平均点を比較したものです。

監修者からのコメント

和合 治久教授
1950年生まれ。東京農工大学大学院修士課程修了後、京都大学で理学博士取得。 免疫音楽療法学などが専門。

<監修>埼玉医科大学短期大学  和合治久 名誉教授

人間はウイルスや細菌などの病原体の感染に対して、生まれつき素晴らしい防御システムを備えています。例えば、身体の体表面は皮膚の厚いケラチンに覆われ、病原体の侵入を阻止しているばかりでなく、皮脂腺や汗腺から分泌される脂分や汗を含む分泌液にはウイルスや細菌などを撃退する感染防御物質(リゾチームや脂肪酸、分泌型IgA)が存在します。一方、口から肺に至る呼吸器系や、食道や胃を介して大腸にまで至る消化器系は、粘膜面から分泌される粘液によって病原体を撃退しています。その理由は、この粘液の中にリゾチームやディフェンシン、ラクトフェリン、ネバネバ成分のムチン、そして病原体に特異的に反応する分泌型IgAという5種類の防御物質が感染を阻止しているからです。このような感染の初期段階で病原体を排除する防御システムを「自然免疫」とよんでおり、きわめて病原体の感染から生命を守る上で重要です。

他方において、こうした自然免疫では対抗できない強力な病原体の感染を受けた場合、さらにリンパ球に依存する免疫系を人間は発動させます。特に、胸腺で生まれたTリンパ球による異物に特異的な細胞性免疫反応と骨髄で生まれたBリンパ球が産生する特異抗体に依存する液性免疫反応は、最終的な防御手段として、病原体に対して1対1で攻撃するようになります。通常、ウイルスに対抗する上では、キラーTリンパ球とウイルス特異抗体がきわめて重要です。こうした特異性と免疫記憶を伴って効率的に病原体を排除をする防御システムを「獲得免疫」とよんでいます。

こうした問題点を克服する上で大切なことは、交感神経にブレーキをかける副交感神経を日頃から刺激することです。この度、AIによって選曲された副交感神経を刺激する音の要素を豊富に含むUSENの楽曲を実際に聴くことによって、被験者の副交感神経が刺激され、免疫力が向上するのか、また精神的にも抑うつや不安が軽減するのか否かについて研究しました。 その結果、音楽聴取によって、1)体表面の温度が上昇すること、2)唾液中の抗体IgAが増加すること、3)抑うつや不安に関する気分が低減し、快い気分が上昇すること、4)身体の不調(肩こりや目の疲労など)に対する自覚症状が改善すること、等が判明しました。

以上から、今回の音楽は、人間の低下した粘膜力と免疫力を高めて健康を維持する上で大きな役割を果たすこと、また精神的にもリラックスして心地よくなることがわかりました。したがって、粘膜面から侵入するウイルスなどの感染症を予防する上でも、そうした楽曲は手軽に活用できる有効なツールといえます。「予防は治療に優る」という諺があるように、人間の免疫力を高める有効な音楽を日々の生活の中で大いに活用することは大変意義のあることと期待されます。

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免疫力アップにおすすめの4つのジャンルから成り立つ、心身の健康を支援する「健康BGM」シリーズ。埼玉医科大学短期大学・和合治久名誉教授が提唱される「副交感神経を刺激する音の要素」を多く含んだ楽曲をAIによる選曲でお送りします。高い周波数の音や明るい旋律、心地よい和音で副交感神経を刺激することで、体の免疫力を高めると共にリラックスを促します。

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・本ページの実験結果は、各種実験業務の委託により得た分析結果を記載したものです。当社並びに当該分析結果は、何らかの効果を保証しているものではありません。

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